甘い生活 since2013

俳句や短歌などを書きます! 詩が書けたらいいんですけど……。

写真や絵などを貼り付けて、二次元の旅をしています。

諸富の徐福さん 橋の向こうに

2019年01月16日 21時59分16秒 | あこがれ九州

 旧国鉄・佐賀線の諸富鉄橋、今は昇開橋というふうに言われています。

 今月の4日、私はここをめざして熊本を出て、大牟田から西鉄に乗り、柳川からバスで福岡県の大川市まで出向きました。途中までバスはすごく混んでいて、やたら若い女性たちが多いなあと思っていたら、途中の大学でみんな降りていきました。

 そうか、4日から学生たちは大学に出ているのか、あれこれと勉強の話をしていたのは、大学での内容だったのか、この冬休みに高校時代の友だちとも会ったとか、どこそこへ行ったなどと話していたけれど、もう冬休みは終わったようでした。彼女・彼らたちがいなくなって、ガラーンとしたバスの中で、私はそんなことよりどこで降りたらいいのか、少し焦っていたんでした。

 高校前、病院前、次々とバス停は続いていきます。もうすぐ橋が近いみたいだけど、柳川の観光案内所の方が降りろといったバス停で降りたはずでした。

 もう少し乗ってたらよかったと思ったけれど、ネットでも同じようなところに降りろ、と言っていたような気がしたので、適当に降りてしまいました。とりあえず、川のあるところまで歩いたらいいやと、渋滞でモタモタしているバスを横目に見て、細い道を選んでそちらに進んでいきました。

 住宅街、お店らしきもの、交差する道、突き抜けたら、銀行跡のような建物にぶつかりました。



 この辺りは、鉄道があったり、水運によってあちらこちらとつながっていたり、商売が盛んな土地だったようです。その片鱗がこの建物だったのか。それが水運や鉄道よりも、クルマを使うようになって、大川市と佐賀市を結ぶ道路はとろとろ運転でした。大きな川があるので、そこをつなぐには橋が必要です。橋は簡単には作れなくて、ついわずかな橋だけで済ませてしまいがちで、結局そこへつなぐ道は渋滞してしまう。

 銀行も商売の一翼を担ったはずですが、今は建物だけで、その建物も利用されていないようです。もったいなかった。

 橋の上流に出て、私はあれこれ写真を撮ってみて、ついでに川岸にも降りようとしてみたのです。でも、すぐに足が沈んで、これは靴を取られるみたいだから、踏み入れてはならないと判断して、歩けるという橋に立ちました。

 向こう岸は佐賀県だし、歩いて川を渡れるなんて、昔の鉄道をたどれるなんて、ありがたい経験でした。



 快晴で、雲にも祝福されています。この時こそ、せいぜい楽しまなくてはならない。

 橋の上げ下げも、大サービスで、何度もやっているような感じでした。何分間隔なのか、くわしいことはよくわからなかったのです。

 機械で上げ下げしていたので、たぶん電気は使うはずなんだけど、観光協会か、大川市なのか、とにかく文化遺産ということで見に来た人々に実演してくれているということでした。

 私の前にいたご夫婦は、札幌から着いたばかりで、すぐこちらに来て、橋の動くところを見に来たということでした。それくらい旅の目的地になりうる、さわやかな場所におだやかそうなオジサンたちが運営して、観光客をもてなしてくれているようです。

 バスで見に来るもの好きよりも、クルマで回っている人たちの目的地にはなるのかもしれない。それから、おじいちゃんおばあちゃんに連れられたお孫さんたちやら、いろんな人々が見に来ていた。

 「お客さんは、どこから来たんですか?」
 「ハイ、私は三重県から来ました。」とだけ言いました。

 ……生まれはカゴシマで、たまたま先祖伝来の土地にささやかな家があり、そこでこの正月は母と一緒に過ごし、三重県に帰る途中でここに寄りたくて寄って、今は、とてもしあわせな気分なんです。……

 というのは言えなかった。説明すると長ったらしいし、誰もそんな他人の事情なんて知りたくないのです。

 ただ、三重県からわざわざ噂を聞いて、ここを見に来たということだけを伝えられたら、それでよかった。

 「ああ、三重県と言えば、ここにも海軍の三重の津基地跡というのがありますよ。歩いたら30分程度で、堤防沿いに行けば着きます。行ってみますか?」

 ……往復1時間か……どうしよう? まあ、これも何かの縁だから、往復1時間歩いてみよう。それから柳川にもどって少しだけ観光して、そのあと博多に出ればいいや、と考えて。

 「ハイ、それじやあ、少し行ってみます。せっかくですから。」
 そう言うが早いか、スタコラ歩いていました。

 佐賀県側に渡ると、お店やらトイレやらがあるようでした。そして、徐福さんの像もあるではないですか!

 これはまごうことなき徐福像でした。でも、どうして? わからないことばかり。

 とりあえず、堤防沿いに海軍基地の跡、佐賀県の三重を訪ねて歩くことにしました。





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