甘い生活 since2013

俳句や短歌などを書きます! 詩が書けたらいいんですけど……。

写真や絵などを貼り付けて、二次元の旅をしています。

強盗団の帰国

2023年02月10日 09時32分08秒 | 私たちの社会・世界

 一連の特殊詐欺事件は年間で300億円の被害が出ていたそうです。本当はもっと多いのかもしれませんけど、「治安がいいよ」と、よその国に自慢している私たちの「平安」と自信も危なくなっています。表に現れていない犯罪は実はたくさんありそうです。

 うちの近所だって、夕方に誰もいないのを確認して、堂々と正面からカギを壊してドロボーされたということもありました。けれども、ローカルニュースにもなりませんでした。こういうことが当たり前にどこにでも起こっているのかもしれません。

 今回のフィリピンの入国管理局に滞在していた強盗団の組織の四人、その上があるのか、下はやばいバイトを受け持つたくさんの人々がいるのか、あまりに広大で底知れないですけど、みんなで寄ってたかってお金のあるお年寄りからお金をいかにして奪うかという組織ができつつあるようです。この四人が所属する組織はコツコツ犯罪を重ねて60億円にもなったということですが、それだけなのか、まだ他にもあるのか、全体像は見えないかもしれない。

 どうやら、組織の人たちから見たら、無防備な宝物が使われないであるのだから、だったらオレたちでいただこう、というのは単純でシンプルな考えでした。彼らにしてみれば、放置された宝がそこにあったのです。

 最近ずっと組織の四人の写真をテレビで見させられて、こんな人たちが命令して、こんな人たちにお金で雇われた人たちは命令通りやってお金をもらおうと動いてしまったみたいで、お金のためなら、ヤバイことでもやれてしまう心はあちらこちらに育っているのだなと思いました。

 昔言われてたように、「みんなでやれば怖くない。それがシンプル、それが王道」になりつつある?

 髪型が特徴的な男は、北海道でサッカーをやっていたとかだそうです。学生時代は髪が盛り上がってなくて、サッカーをしやすい髪型でした。けれども歳月を経ていろんなものが積み重なってあんな髪型になったんでしょうか。

 他の人たちも、それなりにイヤなことがあったり、自らの行いを顔に刻んできたのだな、という感じの写真でした。彼らの人生が写真で見た限りでも、顔に刻まれているようでした。彼らが普通の人生を送り、穏やかな顔になる道はなかったのか、そういうことも気にはなりますね。

 普通の人生を歩くことができなくて、選びに選んだ末に、フィリピンで犯罪を組織することを覚え、ひたすらターゲットを狙い、実行していったんでしょうか。

 彼らのお金はどこにあるんだろう。そういったことが解明されるのか。彼らの下にいた人たちはどれくらい逮捕できるんだろう。私たちの足元がユラユラ揺れているようです。世の中の何割かの人たちが、楽に大きく短期間で高収入になる甘い話を探しています。それを止める方法を私たち社会は、失っているようです。誰の責任でもなくて、私たちみんなが、あんな人たちでも地道に働ける社会をどれだけ作れたのか、問われています。



 甘い話はあちらこちらにあるのかもしれない。けれども、相手にしてはいけないし、怖い話なのです。それなのに、何人もの人たちが怖さ・危うさを感じつつ飛び込んでいっている。

 たぶん、それは私たちの世の中の縮図です。ぼろい儲けというのがみんなあるような気がしていて、みんな何かに不平を持っている。バブリーなお金をホイホイ使うヤツらがいると漠然と感じている。不公平感を抱えて生きている。そして、そいつらと比べて何て私たちは惨めなんだ、そんなヤツらから金を取り上げてしまえ、みたいな理屈ができ上ってしまうんでしょう。

 間違っているんだけど、思いこんだ理屈は誰かが修正してあげるか、せめてストップをかける人がいなくてはならないですけど、彼らにはそれがなかったし、チームとしていかにお金を手に入れるか、という大きな目標を達成するためにつまらない努力を重ね、ここまで大きな事件を起こしてしまった。



 世の中は、再構成しないといけないのに、私たちは何となく気力を失っている。最近見たニュースでは、イギリスは大規模なストが行われ、デモも行われているようです。統制された中国でさえ、時には反政府行動が起きるというのに、この国ではストもデモも起きないで、みんな黙々と目の前のことに追われているようです。

 犯罪者はたちは、反省しなくてはいけないけど、そうでない人たちも、もう少し世の中に何か働きかけないといけないのかもしれません。みんな押しつぶされてヒーヒーいってる感じで、それをうまく伝えられていない。

 私も、ブログでつぶやく程度で、誰かに何か伝えられていません。日々反省、そして、何かいいアイデアはないのか、模索する日々です。

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