甘い生活 since2013

俳句や短歌などを書きます! 詩が書けたらいいんですけど……。

写真や絵などを貼り付けて、二次元の旅をしています。

失踪した人たち at ピクニック

2020年10月05日 20時27分11秒 | だいたい映画、ときどきテレビ

 他のことを考えてたんですけど、とにかくこっちも書いておこうと、結末も決まらないままに書き始めることにしました。

 昔、自分たちが、ごくありふれたところで遭難しそうだったことがあって、あのまま自分たちが帰って来なかったら、それらと同等の扱いで行方不明になったのかなと、ふと怖くなったんです。世の中って、私と弟の二人の兄弟がいなくなろうがどうか、父や母や親戚は悲しんだでしょうけど、そんなに関心ないですからね。ただのアホな兄弟ですぐ忘れ去られたことでしょう。すごく昔の話で、四十年くらい前です。

 昔から、突然家族の前から消えてしまうことって、よくありました。誘拐は、最近は大規模なのはないけれど、50~70年代にかけて、いろんな目的の誘拐があって、事件になることがありました。

 狭山事件だって、未解決のまま、被害者は見つかったけれど、犯人は見つかっていません。石川さんは死刑囚のまま、ずっと各地で再審請求の活動をしているけれど、世の中は、もう終わったこととして、とにかく、あなたが犯人でないのはわかったから、せいぜい生きていろよ、ということなんでしょうか。恐ろしいくらい冷淡で、無関心です。そして、その無関心の中で、人間たちの起こす事件というのは、際限なく続いていきます。

 70年代前後、北朝鮮の国家的な拉致が続いたりしました。それからまた、女の人を監禁しようとする男が何回も現れたりしています。今も予備軍はいそうな気がする。いろんな失踪事件があって、今は、そういうのが取り上げられないだけで、あちらこちらで進行中なのかもしれないです。

 人がいなくなるだけでは、ニュースに取り上げられないなんて、とんでもない世の中です。そういえば、横田めぐみさんたちだって、どうして、どこへ、誰が、何もわからないままに、行方不明になって、解決の糸口も見つからず、そのまま世の中から放置されていた期間があったといいます。

 そうした切れ切れの失踪事件が少しずつつながって、北朝鮮という国家が組織的に行った拉致だったと判明したのはいつだったでしょう。判明し、何人かは帰国できたけれど、相変らず、帰国できない人たちもいて、そうしたもどかしさの中で、今現在も、家族はずっと待ち続けている、そういうことだって、あるんです。

 私の住んでいるところでも、二十数年前、相次いで失踪事件がありました。容疑者が捕まった、という話もあったけれど、証拠不十分で保釈されたり、よくわからないことがありました。高校生と雑誌記者、二人の女性はずっと行方不明のままです。

 とても私の手におえるようなことではないけど、相手が国家という形であれば、国としてはっきりさせねばならないのは確かです。けれども、政治家って、自分に利益がないと動かないから、何も動かないという事実だけが続くのでしょうか。

 人々も、お気の毒にとか、相手が相手だからとか、あれこれ言い訳して、政府にお任せしているのでしょうね。これでは、世の中は何も変わらないか……。


 私は、奥さんと映画館で見た「ピクニック・アット・ハンギング・ロック」という映画のことを書きたいと思ったんでした。

 でも、あまり憶えていませんでした。ただ、見終わった後も、モヤモヤとした気持ちが残って、どうしたらいいんだろう。どうして、失踪した女の人たちは、消息不明なんだろう。どこへ行ったんだろう。

 分からないことだらけのままだったんです。

 とにかく、オーストラリアの女学校の何人かが遠足に行き、そこで4人の女人たちがいなくなり、1人は見つかり、引率の先生はしばらくしたらいなくなり、どうしてそんななのか、わからないまま、影響は広がり、学校の評判は落ち、ガタガタになったまま、人々の関係も壊れていった、という映画でした。

 普通なら、そんなの見たくないでしょう。でも、監督は、1985年の「刑事ジョン・ブック」でハリウッドにも進出したピーター・ウイアーさんでした。

 「ハンギング・ロック」は、1975年にオーストラリアで撮られています。

 このあと、「今を生きる」1989年という映画も撮るので、乗りに乗ってた時でした。その映画監督としてピークに達する少し前の映画で、私たちは期待して見てしまった。見終わった後、映像はキレイかもしれないけど、楽しい、スカッとする映画ではなかったねと、いう感想を持ったまま、映画館を出たことでしょう。

 ただ、そういう映画があったね、と思い出しただけでしたね。でも、今も不思議な映画です。機会があれば、もう一度見たいですけど、簡単には見られないし、うちにVHSはあったのかなあ。どこにあるのか、それさえわからないし、すべては段ボールの中ですね。ああ、せっかく思い出したというのに。

 そう、「今を生きる」は、ロビン・ウイリアムスさんが出てたんでした。何だか懐かしい。大事なもの、どこかに私は忘れている気がしてきました。



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