1966年の6月29日の午前3時半ころ、ビートルズは羽田に着いたそうです。かなり飛行機は遅れたそうです。彼らは、東洋のはしっこまでとうとうたどり着いたと思ったことでしょう。
こんな時間にもかかわらず、たぶん空港にはつめかけた人たちがいて、彼らはそうした人々に答えるために、JALのハッピをもらって、このあいさつだったんでしょうね。
本当に、ファンを大事にする人たちだった。こんなに若い人たちなのに、そのあたりのことはちゃんとわかっていたらしい。本当に頭が下がります。それくらいファンを大事にすることができた人たちだった!
というのを、昨日の夕方「ラジオマンジャック」という番組に出ていた若山弦蔵さんが話しておられました。勉強になりました。数曲紹介された中で、曲と同時に歌詞まで入り込んできたのがこの「Nowhere Man」(ひとりぼっちのあいつ)でした。
He's a real nowhere man.
Sitting in his nowhere land.
Making all his nowhere plans for nobody.
Sitting in his nowhere land.
Making all his nowhere plans for nobody.
あの人はどこか淋し気な人です。
どうして自分の世界だけに閉じこもっているんだろう。
誰のためにもならない、どこにも行けない計画を思い浮かべてんだろう。
あの人はどうしてそんなひとりぼっちの人なんだろう。
Doesn't have a point of view.
Knows not where he's going to.
Isn't he a bit like you and me?
Knows not where he's going to.
Isn't he a bit like you and me?
どうしてどこかに向かって行く視線をもたないんだろう。
自分がどこに行きたいのか、考える気にならないの。
でも、キミやボクと、どこか似ていると思わない?
そうなんだよ。ダメそうに見えるあの人は、
実はキミやボクと同じなんだと思うよ。
Nowhere man, please listen.
You don't know what you're missing.
Nowhere man, the world is at your command.
You don't know what you're missing.
Nowhere man, the world is at your command.
ねえ、キミ、少し聞いておくれよ。
キミは今まで失ってきたものに気づいていないのさ。
実は、世界はキミの思ったとおりに動いていくかもしれないんだよ。
He's as blind as he can be.
Just sees what he wants to see.
Nowhere man, can you see me at all?
Just sees what he wants to see.
Nowhere man, can you see me at all?
あの人は、わざと自分のまわりを見ないようにしている。
本当は見えているのに、自分の見たいものしか見ないんだよ。
ねえ、キミ、ボクが見えるかい。みんなが見えるかい。
みんなはキミを見ているんだよ。
キミはひとりぼっちじゃないんだよ。
Nowhere man, don't worry.
Take your time, don't hurry.
Leave it all till somebody else lends you a hand.
Nowhere man, don't worry.
Take your time, don't hurry.
Leave it all till somebody else lends you a hand.
ひとりで頑張っているキミ、心配することはないさ。
キミの時間をもう一度見直してごらんよ、あせることはないさ。
誰かがキミの手を取りにやって来る時までじっとそうしているがいいよ。
誰かがキミを助けに来てくれるし、
キミもそこから飛び出していきたいと思っているだろ。
ジョン・レノンから、ひとりぼっちになっている人たちへの讃歌でした。決して独りぼっちではないし、みんなが手を取り合って、お互いに助け合って生きていかなくては、私たちはダメなんだよ、と言ってくれていました。
数十年ぶりに感じるビートルズの声でした。
ひとりぼっちでは生きていかれない。みんながわがままな自己主張ばかり繰り返すデタラメ劇なんかを追いかけても、どうにもならないのです。
私は私なりに、誰かの手を取り、誰かに声をかけなくちゃいけないな。でも、ついついグータラになってしまいます。反省します。でも、また、頑張ろうと思います。