うちの弟のお嫁さんはAちゃんと言います。
私より八つ下になるのかな。まだ、若いですね。彼女と弟は、アートスクールで出会ったみたいでした。Aちゃんはキーボードで、弟はベースだったのかな。二人は音楽を嗜み、ニューウェーブ系の音楽をやっていました。というと、まるでトーキングヘッズみたいです。でも、弟はデヴィッド・バーンではなかったので、二人はメジャデビューせず、普通の大阪のイケイケ夫婦になっています。
結婚してから毎年淀川の花火を見に行き、子どもは女の子と男の子、Aちゃんのファッションはエスニック系というのか、アジアンテイストというのか、少し変わった感じです。しゃべりは濱田マリさんみたいな、シャープな声の大阪の女の人みたいな感じの人です。
だから、うちでは、テレビで濱田マリさんが出ていると、「あっ、Aちゃんだ」と、私と奥さんにしか分からない会話をしたりします。少し似ている。
もう何か月も会ってなくて、六月末くらいに彼女のお母さんのお葬式でチラッと会ってから、会ってないですね、たぶん。なかなか彼女も忙しいみたいです。
まあ、私なんかに会ったって、何の得にもならないし、チンマリ座ってて何にもしゃべらないのが私ですから、あまり意味がない感じです。でも、仲が悪いわけではなくて、ただ大阪の実家で会ったら、みんなでお酒飲んでるだけです。特に私は話題もないですから。
でも、私は彼女には一目置いています。何しろ、好き勝手に生きている弟を支え、家庭を守り、子育てもして、好きなことはちゃんとしっかりしている。音楽とか、コンサートとか、いろんな世界にこまめに通っているようです。その辺が偉いところです。お母さんの影響もうけて、姪っ子は音楽方面のお仕事に就いてしまいました。弟の家族は、みんな頑張っている感じです。
そのAちゃんの好きなこととして、2001年の「アメリ」に感激して、フランス語を習い始め、学校にも行き、検定も受けて、いろいろとお勉強もしたようです。好きなことにかけてはトコトンやる、というのが弟夫婦の流儀みたいなものなんでしょう。海外にもポンと行ってしまうし、好きなことは究めてしまう。
それからいくつかの月日が経って、彼女から「アメリ」に影響されたというのを聞き、だったら見てみようと、見てみたら、お父さんとうまくいかない主人公のアメリ(彼女はファザコンなのかな?)が、どんなふうにして社会とつながっていったか、という少女の成長物語。といっても、ありきたりじゃなくて、とてもささやかな街のエピソードが重なり合って、みんながつながっていくというお話で、少しずつお父さんへのコンプレックスも解けていくし、恋人ともつながることはできるし、いい映画だなと思える作品でした。
どこかに見た時のメモがあるはずなんですけど、すぐには見つかりません。
それで、今は、音楽から「アメリ」熱が高まっていて、テレビで世界を放浪するチリの若者の演奏を見て、「アメリのワルツ」を追体験したくて、朝も夜も「アメリ」のサントラを聞きました。
少し聞きすぎたので、少し熱は冷めたかな。冷めた後は、弟のお嫁さん、姪っ子、甥っ子、弟など、最近どうしただろうと気になりました。弟とは、近鉄のラグビー場にワールドカップを見に行こうと約束したのに、彼がチケットを買ってくれなくて、行きそびれてから、もう2ヶ月ほど前かな。あれから会ってないです。
弟たちのことが書きたがったのか、「アメリ」のことが書きたかったのか、どっちつかずで、こんがらがりましたね。
うちの家族紹介みたいになってしまった。そういえば、話のネタをくれる母にも連絡していないです。私は何をしていたんだろう。
もう、本を読むしかないな。もう、こういう時は「論語」しかないです。数ページ読んだらコテッと寝ることにします! 明日も四時起きかな。