作詞家の松本隆さんが、2024年の6月29日の朝日新聞にこんなことを書いておられました。
この春から「風街ラヂオ」という番組を始めたそうです。そこでラジオパーソナリティーを担当しているそうです。
番組のなかで、ひとつ気をつけているのは、人の悪口を言わないこと。ことばには、プラスの影響をあたえる「いいことば」と、その逆の「悪いことば」がある。
そうですよね。悪いことばを自分の口から出してると、自分の体も悪くなってしまうんだから、怖いと思います。
どうやら悪いことばには、いいことばの10倍ぐらいの質量がある。たとえひとつほめられても、ひとつけなされると、それは10倍ぐらい重くて、はね返すのがたいへん。だからなるべくマイナスのことは言わないように、そして考えないようにしている。
そうなんですね。他者に嫌な感じを与えるだけでなく、自分をも害してしまう、そういう怖さがあるみたいです。なかなか意識されないけど、悪いことばをもてあそぶことは、自分を傷つけていることになるのか。
新しい詞を書くときも、いつもことばの支配力のおもしろさを感じる。詞が失敗しない限り、そこにはしっかりとした線路が敷かれる。逆に、その入り口が間違っていると、みんなが間違うことになる。
ラジオでおしゃべりする時にも注意をされている。それがとんでもないことになるから。ちゃんとしたレールができたようなことばだと、みんなが素直に受け入れてくれて、いいつながりができるのだ、ということのようです。
作品をちゃんと理解してもらうためには、シンプルで、ある重さを持った人を動かす力を持ついいことばを使わなくちゃいけない。
ことばでお仕事している松本さんだけではなくて、私たちみんなが気をつけるべきことなのかなと思いました。それで、メモさせてもらいました。