中小企業診断士 地域活性化伝道師のブログ

地域活性化を目指すプロフェッショナル人材をリンクさせイノベーションを目指す中小企業診断士、地域活性化伝道師です。 

労働規制は敵か味方か!

2013年08月27日 05時00分00秒 | 2013ものづくり白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は2013年度ものづくり白書 40ページの「主要国の製造業競争力」をみましたが、今日は50ページの「労働規制が企業に与える影響」をみます。

経産省が2013年2月に実施した企業に対する各種の労働規制や雇用制度が事業に与える影響をみると、「影響がある」と答えた企業の割合は「企業年金・退職給付金の負担」で57.5%、「希望者全員の65歳までの雇用義務で55.9%、「労働時間の制約(柔軟な残業時間の確保が困難)」が51.3%となっていることが分かります。

続いて、この労働時間の制約により具体的にどのような影響が出ているか聞いたところ、「業務改善を検討する時間が捻出できない」が24.5%、「現場力の維持に必要なコミュニケーションの時間が捻出できない」が20.0%、「技術承継の時間が捻出できない」が16.8%、「新製品などの検討時間が捻出できない」が15.3%、「技術開発の時間が捻出できない」が12.5%となっていることが分かります。

「企業別組合」、「年功序列」、「終身雇用」という”3種の神器”が日本企業の雇用面での強さの要因と言われていましたが、それも終焉を迎え、その上、15-64歳の生産年齢人口比率が10か国・地域中で最も低く、加えて、ワーカーの賃金水準が高いことなどから「労働力」における競争力が低くなっています。

このような中で企業への負担を押しつけると「脱・日本」を助長する恐れがあり、かといって、労働者の権利を守ると競争力が落ちるというトレードオフをどのように克服するか、これらは大企業の問題であり、中小企業には関係ないと言えない時が迫っている気もしますね。

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