報恩坊の怪しい偽作家!

 自作の小説がメインのブログです。
 尚、ブログ内全ての作品がフィクションです。
 実際のものとは異なります。

“新アンドロイドマスター” 「その頃、南米では……」

2015-01-30 19:51:35 | アンドロイドマスターシリーズ
 アメリカのイリノイ州シカゴで、アメリカ人エージェントのレイチェルと日本人エージェントのコードネーム“ショーン”がイスラムの武装テロリスト達と戦っている間、南米ブラジルでは、極左ゲリラがテロ事件を起こしていた。
 場所はサンパウロの日系企業が多く集まる地区のとあるビル……。

「いや、だから、テロ事件が発生してるんだって!信じてくれよ!」
 イスラムの武装過激派よろしく、南米の極左ゲリラも覆面で顔を顔し、手にはマシンガンを抱えている。
 多くの関係者が右往左往する中、ケータイ片手に深刻な会話をしている男がいた。
 年齢は30代半ば。
 オフィスが複数のテロリスト達に占拠されている中、1人電話でモメている。
{「私の誕生日に会えないですって!?」}
 電話の向こうでは若い女性の憤怒の声が聞こえる。
 それに対する男の反応が上記だ。
{「シカゴのビルがイスラムの過激派に占拠されたってのは聞いてるわよ!だけど、ブラジルのはニュースになってないわよ!」}
「いや、今発生したばっかりなんだって!」
 さすがに敷島の行動に、1人のテロリストが怪しんで近づいてくる。
「おい。そこのお前、何をしている?早く電話を切れ」
 英語で男に注意する。
「うるさい!こっちも今深刻な状況なんだ!」
「!」
 男はテロリストが突きつける銃にもろともせず、テロリストに怒鳴りつけた。
「……おい、あの男、何者だ?ただの日本人ではないな?」
 テロリストは男の剣幕に一旦退くと、仲間に問い質した。
「入館証の番号と入館者リストを照会する」
 仲間はすぐにPCのキーボードを叩いた。
「……こいつぁ、スゲェ!」
「VIPか?」
「元JARAの職員ですよ。タカオ・シキシマ。あの世界的マッド・サイエンティスト、ドクター・ウィリアム・フォレストと決戦したことで有名です」
「ほほぉ……。で、何の電話してるんだ?ベルモント、お前、日本語少し分かるだろ?」
 と、テロリストはまた別の仲間に振った。
「……どうも、奥さんに浮気を疑われてるみたいですね」
「はあ???」
{「そんなタイムリーにテロリズムに巻き込まれるなんて、タイミングが良過ぎるわ!」}
「あー、分かったよ!だったら、テロリストと替わるから、そいつと直接話せや!」
 敷島は近くにいたテロリストに声を掛けた。
「あー、ちょっとそこのキミ!そこのお兄ちゃんだよ!悪いけど、ちょっとうちの奥さんと替わってくれ!今、テロ中だって言ってくれればいい!」
 敷島はマシンガンを持ち、マスクをした若い男にケータイを渡した。
 テロリストは訝し気にケータイを受け取ると、マスクを取って、
「アロー?」
 と、ブラジルの公用語であるポルトガル語で『もしもし』と言った。
 だが、その声のオクターブが意外に高い。
「ん?……えっ!?……お、女ぁ!?」
 イスラムのテロリストで女性は珍しいが、南米の極左ゲリラでは割と普通にいるという。
 それを敷島は知らなかった。
「何カ知ランガ、モウ1度オ前ニ替ワレト言ッテルゾ?」
 若い女性テロリストは、片言の日本語で敷島にケータイを返してきた。
「ぅあぁあ……」
 敷島は絶望的な笑いを浮かべて、もう1度電話に出た。
{「離婚よ!後で弁護士を寄越すわ!!」ブツッ!}
「待ってくれ、アリス!」
 敷島、絶望か!?

 だが、ようやく日本にも、ブラジルで日系企業の多く入居するビルが地元の極左ゲリラに占拠され、人質多数とのニュースが入ってきた。
 所有権がウィリアム・フォレストこと、ドクター・ウィリーから孫娘のアリスに継承された、マルチタイプのガイノイド(女性型アンドロイド)が、
「アリス博士、あまりお怒りが過ぎると、お腹の子に影響が出ますよ」
 と、なだめるように言った。
 名前はシンディ。旧ソ連で7機製造されたマルチタイプの3号機である。
「うるさい!」
「情報収集しましたが、ブラジルのサンパウロでテロが発生しているのは事実のようです。プロデューサーはボーカロイドを世界に売る為に、地球の裏側に……」
「ブラジルに行くなんて聞いてないわ!」
(マタニティ・ブルーってヤツかしら?)
 女主人の怒りに、シンディはそう思った。
「シンディ、こうなったらとっておきのカスタマイズをしてあげるわ。タカオをここに連れてきなさい」
「は?プロデューサーはブラジルですよ?飛行機で片道20時間……」
「お黙り!天才のアタシの腕をナメんじゃないよ!」
「も、申し訳ありません……」

 で、取り上げられた敷島のスマホにメールが着信する。
 敷島の浮気相手と間違えられた女テロリスト(メリー・ハラダ 18歳)は、祖母から教わった日本語を元にその内容を読んだ。
「『“しおさい”が翌日に入線する』ドウイウ意味ダ?」
 メリーはジャキッと敷島に銃を突きつけた。
(シンディがこっちに向かって来てるってことか……)
 シンディは金髪で、青いコスチュームを着ている。
 黄色と青のコントラストが、JR255系電車を使用した総武本線特急“しおさい”号などに似ていると敷島が表現したからである。
(シンディのヤツ、アリスの命令で俺を鉢の巣にするんじゃないだろうなぁ……)

 アメリカのシカゴで起きたイスラム過激派のテロが失敗したことがブラジル国内でも報道された。
 共産主義世界においては、宗教は全て否定すべき存在である。
 それを推進する極左ゲリラのテロリスト達は、そのニュースをせせら笑った。
「インチキな神など崇めるからこうなるのだ。我々はそのような不確かな者などの力を借りることなく、己の力で一致団結してこの活動を成功させようではないか!」
 気合を入れるテロリスト達。
 宗教テロにおいては、その指導者などに仲介を頼む方法があるが、思想テロとなるとそうもいかない。

 翌日、事態が一変した。
「やれやれ……。私もオーナーの命令は絶対的と自己設定しちゃったもんだから、テロ・ロボットに逆戻りか……」
 両足にジェットエンジンを装着し、ブラジル入りを果たしたシンディ。
 当然、勝手な入国に軍隊に追い回される結果となった。
 戦闘機が機銃掃射してくるが、シンディには当たらないし、当たっても効かない。
「フンッ!」
 そのうちシンディは戦闘機のエンジンを1機だけ破壊して、操縦不能に陥らせたりした。
「直接撃墜してないから大丈夫だよね?」
 と、言い訳してみる。
 そのうち、現場となっているビルが見えてきて、一気に突っ込んだ。
 当然、慌てふためくテロリスト達。
「さあ!ここにいる私のユーザーを渡しなさい!さもないと鉢の巣に……あ、あれ?」
 シンディは右手をマシンガンに変形させ、現場となっているはずのオフィスに突入した……はずだった。
 しかし、誰もいない。
「シンディ、遅かったじゃないか!」
 そこへ奥から敷島がやってきた。
「な、なに!?」
「早いとこ、こいつ連れてズラかるぞ!今、治安部隊が突入してる!」
 敷島はグルグル巻きにしたメリーを引きずり出した。
「いいか!?アリスの前で、『私はただのテロリストです。浮気相手ではありません』って言うんだぞ、分かったな!?」
 メリーは震えてコクコクと頷いた。
「というわけだ、シンディ!早いとこ日本に戻るぞ!」
「ちょっと!あんたの出国手続き、どうするのよ!?」
「バカ野郎!そんなこと言ってられるか!こちとら離婚の危機が迫っとるんじゃい!!」
「で、でも……!」
「うるさい!早く飛べ!!」
「は、はい!」
 シンディは敷島とメリーを抱えて、ジェットエンジンを吹かした。

 で……。
「な?俺、浮気してなかっただろ!?な?な?」
「そうね。今回は私の早とちりだったわ。反省する。だからあなたもブタ箱で反省してなさい」
「は!?」
「敷島孝夫!もろもろの法律違反で逮捕する!」
「ちょっと!何で、アタシが押収物件なのよ!?」
 証拠物件として押収されるシンディ。
「お家に帰してーっ!!」
 既に亡き祖母の祖国に拉致されたメリーは、泣きじゃくっていたという。
 だが、メリーの仲間達は治安部隊突入の際、ほとんどが射殺されたということだから、ある意味ラッキーだったかも。

 テロリストを泣かす男、敷島孝夫。彼の今後の活躍に乞うご期待!!
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本日の雑感 0130

2015-01-30 15:18:52 | 日記
 東京は今年初の積雪に見舞われた。
 勤務先から埼玉まで帰るのに当たり、何も支障は無かったが、今日の勤務シフトに入った人達はさぞかし大変だっただろうと思う。
 ようやく連続勤務も終わり、時間にも少し余裕ができたので、日記ではあるものの、更新を再開することができた。
 その間に、顕正会で大きな動きがあったようだ。
 具体的には組長以上にも顕正会版御本尊を下附させるとのこと。

 第一報は不明だが、私は厳虎独白で地獄耳氏なるコメント投稿者から知った。
 これに合わせ、トチロ〜さんも御自身のブログで取り上げておられる。
 顕正会における御本尊下附の意味合いは、日蓮正宗と異なる点がある。
 後者は簡単に言えば、日々の勤行の為に御宗門から貸与されるものである。
 もちろん、ただ単に借りられて終わりではない。
 その御本尊を御安置するための仏壇やらお樒やら、全て取り揃えなければならない。
 取り揃えた後も、それで終わりではなく、御給仕もしなければならない。
 はっきり言って、私のような不良信徒にできることではないのだ。

 では、顕正会における御本尊下附の意味合いとは何なのか。
 ただ単に預かった会員が、日々の勤行をする為の御本尊ではないのか。
 もちろん、それもある。
 しかし、それとは別に法華講と大きく異なる点がある。
 それは、その御本尊の御前で入信勤行が執り行える点である。
 周知の通り、顕正会には寺院も無ければ御僧侶もいない。
 入信勤行と呼ばれる入信の儀式は、全て在家である幹部会員が行っているのである。
 多くは会館の礼拝室で行われ、私も東京会館で受けたのだが、宗門寺院よりも、創価学会の会館よりも数の少ない顕正会会館に気軽に参詣できない人は少なからずいる。
 そういう人達は自宅拠点と言って、顕正会から貸与されている御本尊を持つ家庭に行き、そこで入信勤行を受けるのである。
 私がかつてお世話になっていた上長達(支隊長以上)の殆どは、御本尊が下付されていた記憶がある。
 中には班長クラスの人もいたが、親が元・妙信講員で、その名残で持っているというパターンだった。

 つまりそれを組長以上に拡大する、ということである。

 それは何を意味するのか。

 ぶっちゃけ、私の元にも御本尊が届く恐れがあるということである。
 知っている人は知っているけど、私も元組長だから。
 で、顕正会には退会制度が無い。
 除名制度はあるから、正式に除名された人の所には届かないだろう。
 しかし、私は正式に受けていない。
 逆に、未だに顕正新聞が送り付けられてくるくらいだ。
 未活動会員にはさすがに御本尊を押しつけることはないだろうが、もし仮に判断基準として、
「例え未活動状態であったとしても、顕正新聞を購読している者は実質的に活動会員とみなし、御本尊下附の対象とする」
 となった場合、めでたく私もその対象となるわけで……。
 今の支部に所属してからずっと内得信仰を続けてきたわけだが、宗門より先に顕正会の御本尊を手にしてしまうという笑うしかない状態が発生するわけで……。
 1度、宗門から御本尊を下附されたものの、取扱いに困って返納した経緯の不良信徒の元にも送られてくるわけである。
 顕正会の、ヒラから2番目の組長が手にした場合、一体どうなるかは明白であろう。

 顕正会員宅付近のゴミ集積場を、燃えるゴミの日にチェックした方がいいかもしれんな。

 尚、これに対し、パラパラ茜さんは全く触れていないし、すかいみかん氏は事実無根を訴えている。
 パラパラ茜さんは一応、顕正会の会館を参詣し、顕正新聞も購読しているようなので、もし情報が真実であれば、知っているはずである。
 それが全くブログにアップしないということは、まだ一般の会員に知られていないか、実際に御本尊が下附されるまでは緘口令が出ているのか……。
 いや、彼女のことだから、ヒラ会員ってことはないだろう。
 私でさえ組長だったし、それどころか班長昇格の話もあったくらいだぞ。
 それとも女子部や婦人部は、出世の基準が男子部とは違うのか。

 まあ、いいや。
 まだ顕正新聞の1月25日号は手元には届いていない。
 或いは次の2月5日号かもしれないし。
 もし何か情報が入ったら、このブログでお知らせしよう。

 しっかし、宗門より先に顕正会版御本尊を手にしてしまったら、笑うに笑えんな……。
 もし宗門信徒で元顕正会組長以上の手に渡った場合、元顕正会員であることを隠していた人は寺院に持って来た時点でバレるということだな。
 これであなたも、めでたく「悪評高い元顕正会員」のレッテル貼られの仲間入りだ。おめでとう!
コメント (7)
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