[7月10日02:30.天候:晴 廃校地下の秘密研究施設]
私の名前は愛原学。
都内で私立探偵をやっている。
……のだが、またもやバイオテロのようなものに関わることとなってしまった。
まるで大病院の病棟のような佇まいの地下研究施設。
廊下には非常灯の明かりしか点いていない中で、1つだけ明かりの漏れている部屋があった。
物音はしないが、中に誰かがいるかもしれない。
私はエレベーターの中で手に入れた銃を構え、そーっとドアに近づいた。
すると、どうだ。
中から話し声が聞こえるではないか!
よく耳を澄ましてみると、それは少女達の話し声のようだった。
少女……達!?
少女A:「……いつまでも夢見てんじゃないの!どうせこの先も……私達は化け物扱いされるだけなんだから!」
少女B:「そんなことない!きっと……が迎えに来てくれる!」
少女A:「そうやって、いつまでも夢見てればいいよ!」
少女B:「どこ行くの!?」
少女A:「取りあえず、あいつら殺してくる!」
少女B:「ちょっと待って!……は殺さないで!」
バンッ!(ドアが思いっ切り開けられる)
愛原:Σ(゚Д゚)
いきなりドアが開いたので、私は硬直した。
ドアは外側に開くタイプであり、私はそのドアの陰に隠れた。
少女は私が隠れた反対側の方に走って行った。
薄暗くてよく見えないが、紺色のブレザーのようなものを着ていた。
エレベーターの鏡で見たコかな。
い、いや、それより……!
少女B:「あのバカ……!」
私が少女Aを追おうとすると、中から憤慨した様子の少女Bが出て来た。
今度は隠れられず、私はついお地蔵さんのポーズを取って壁際に立った。
少女B:「あいつが絶対間違ってるんだから……!」
少女Bは私に気づかず、そのまま廊下の向こうに歩いて行……
少女B:「おい!」
……くわけなかった!
少女Bは白い仮面を着けていて、両目から鋭い眼光がギラリと光った。
右手を振り上げると、その手がまるでタイラントの腕のように変形した。
これで私を引き裂く気か!
愛原:「くそっ!」
私は銃を構えた。
銃声が施設内に響く。
愛原:「んっ!?」
少女B:「!?」
撃ったのは私ではない。
もちろん、少女Bに当たったわけでもなかった。
どこか、他の場所から銃声が響いたのだ。
愛原:「誰だ!?どこから聞こえて来た!?」
少女B:「その声は……!?」
すると、少女の右腕が元の人間のそれと同じ形に戻った。
鋭く光っていた眼光も消える。
少女B:「愛原先生!愛原先生ですね!?」
その声は紛れも無く、霧生市のバイオハザードでアンブレラの研究所から一緒に逃げた被験者の少女だった。
愛原:「キミは霧生市の時の……!『トイレの花子さん』?それとも、『日本人版リサ・トレヴァー』と呼べばいいのかな?」
少女B:「好きなように呼んでくれていいよ。どうせ私も、『2番』って呼ばれてただけだから」
愛原:「2番!?」
本当に実験体扱いだなぁ……と、それより!
愛原:「さっきのコは何なんだ!?キミとは色違いの仮面を着けていたけども……!」
少女B:「あのコは『4番』!だけど、私に成り済まして、先生達の船を沈めた悪いコだよ!」
愛原:「何だって!?じゃあ、高橋君が追っていた『クソガキ』ってのは、キミとは違ったのか!?」
少女B:「船のことは聞いたけど、あの時はまだ私は(政府関係の)研究所にいたんだから違うよ!」
愛原:「マジか!」
少女B:「もしかして、先生の知り合いもここにいるの?」
愛原:「そうなんだ。上からエレベーターを動かそうとしたら、トラップに引っ掛かってね」
少女B:「大変!あいつ、殺そうとしてるよ!」
愛原:「な、なにっ!?」
すると、また銃声が聞こえて来た。
高橋君がどこかで銃を拾って、それで戦っているのだろうか。
愛原:「助けに行かなきゃ!場所は分かるのかい!?」
少女B:「こっちだよ!」
私達は走った。
そして、ある部屋の前に着く。
ここはさっき鍵が掛かっていた部屋だ。
やっぱり、ここにいたんだ!
愛原:「でも、ここは鍵が掛かってるよ!」
少女B:「大丈夫大丈夫!」
少女が手をかざすと、ガチャと鍵が開いた。
何だ、生体認証になっていたのか。
愛原:「高橋君、大丈夫か!?」
私が中に飛び込むと、そこには……。
少女B:「あー……!」
先ほど私に見せたように、少女Bも元は人間だった者が改造されたクリーチャーである。
その彼女が驚く事態になっていた。
少女A:「くっ……くはっ……!」
高橋君も手足に擦り傷は追っているものの、軽傷の部類に入る。
重傷なのは、少女Aの方。
銃弾が当たったのか、仮面が破損していた。
少女B:「だから言ったのに!このバカ!」
少女A:「バカ……!?くっ……!皆そうだわ……!私のこと……寄ったかってイジめて……!だから、死のうとしたのに……!」
少女は仮面を取った。
その下はごく普通のかわいらしい中学生くらいのコであったが、見る見るうちに体全体が変化していった。
高橋:「先生!御無事だったんですね!?」
愛原:「高橋君こそ!それより早く逃げよう!何だかヤバそうだ!」
高橋:「でもコイツ……!」
愛原:「いいから!」
見ると部屋の片隅には、無残な死体となっている佐藤君がいた。
少女B:「こっちです!こっちから逃げられます!」
高橋:「うわっ!もう一人いた!」
愛原:「高橋君、こっちは潔白だ!船を沈めたのは、あいつだ!」
高橋:「何ですって!?」
私達は部屋を飛び出した。
大きな化け物と変化した少女Aは……。
少女A:「逃がさなぁぁぁぁぁい……!!」
まるでタイラントのような姿になって、私達を追って来た。
ゾンビA:「アァア……!」
ゾンビB:「ウゥウ……!」
どこに隠れていたのか、研究施設の研究員や被験者と思しき者達のゾンビが現れたが、そんなのに構っている場合ではない。
少女A:「邪魔だァァァァァッ!!」
長くて太い腕、そして鋭く伸びた爪で徘徊しているゾンビを引き裂く……というよりは薙ぎ払う少女A。
愛原:「リサ!まだなのか!?」
少女B:「もうすぐです!」
私はついリサと呼んでしまった。
こっちの方が呼びやすい。
少女A:「裏切り者の2番!オマエも殺す!!」
少女B改め、日本人版リサ・トレヴァーは別のエレベーターの所へ私達を連れて来た。
リサ:「これで上に戻れます!」
愛原:「よし!」
私はボタンを押した。
愛原:「てか、エレベーターが来る前に追いつかれるぞ!」
高橋:「くそっ!……あっ!」
その時、高橋が何かに気づいた。
廊下に落ちているガスボンベだ。
高橋:「先生、これで時間が稼げそうですよ!」
愛原:「ま、まさか……!」
高橋:「そのまさかです!」
少女A:「殺すぅぅぅぅぅぅぅっ!!」
高橋はガスボンベを転がした。
と、同時にエレベーターのドアが開く。
高橋:「テメェが死にやがれーっ!」
高橋はガスボンベに向かって、3発ほど発砲した。
そして、大きな爆発音が響き渡る。
少女A:「ぎゃああああああああ!!!」
化け物と化した少女Aは、ガスボンベの爆発をもろに受けた。
高橋:「これでOKです!」
愛原:「早く行こう!」
私は高橋をエレベーターに乗せると、すぐにドアを閉めた。
エレベーターが上に向かって動きだす。
これで本当に終わったのだろうか?
私の名前は愛原学。
都内で私立探偵をやっている。
……のだが、またもやバイオテロのようなものに関わることとなってしまった。
まるで大病院の病棟のような佇まいの地下研究施設。
廊下には非常灯の明かりしか点いていない中で、1つだけ明かりの漏れている部屋があった。
物音はしないが、中に誰かがいるかもしれない。
私はエレベーターの中で手に入れた銃を構え、そーっとドアに近づいた。
すると、どうだ。
中から話し声が聞こえるではないか!
よく耳を澄ましてみると、それは少女達の話し声のようだった。
少女……達!?
少女A:「……いつまでも夢見てんじゃないの!どうせこの先も……私達は化け物扱いされるだけなんだから!」
少女B:「そんなことない!きっと……が迎えに来てくれる!」
少女A:「そうやって、いつまでも夢見てればいいよ!」
少女B:「どこ行くの!?」
少女A:「取りあえず、あいつら殺してくる!」
少女B:「ちょっと待って!……は殺さないで!」
バンッ!(ドアが思いっ切り開けられる)
愛原:Σ(゚Д゚)
いきなりドアが開いたので、私は硬直した。
ドアは外側に開くタイプであり、私はそのドアの陰に隠れた。
少女は私が隠れた反対側の方に走って行った。
薄暗くてよく見えないが、紺色のブレザーのようなものを着ていた。
エレベーターの鏡で見たコかな。
い、いや、それより……!
少女B:「あのバカ……!」
私が少女Aを追おうとすると、中から憤慨した様子の少女Bが出て来た。
今度は隠れられず、私はついお地蔵さんのポーズを取って壁際に立った。
少女B:「あいつが絶対間違ってるんだから……!」
少女Bは私に気づかず、そのまま廊下の向こうに歩いて行……
少女B:「おい!」
……くわけなかった!
少女Bは白い仮面を着けていて、両目から鋭い眼光がギラリと光った。
右手を振り上げると、その手がまるでタイラントの腕のように変形した。
これで私を引き裂く気か!
愛原:「くそっ!」
私は銃を構えた。
銃声が施設内に響く。
愛原:「んっ!?」
少女B:「!?」
撃ったのは私ではない。
もちろん、少女Bに当たったわけでもなかった。
どこか、他の場所から銃声が響いたのだ。
愛原:「誰だ!?どこから聞こえて来た!?」
少女B:「その声は……!?」
すると、少女の右腕が元の人間のそれと同じ形に戻った。
鋭く光っていた眼光も消える。
少女B:「愛原先生!愛原先生ですね!?」
その声は紛れも無く、霧生市のバイオハザードでアンブレラの研究所から一緒に逃げた被験者の少女だった。
愛原:「キミは霧生市の時の……!『トイレの花子さん』?それとも、『日本人版リサ・トレヴァー』と呼べばいいのかな?」
少女B:「好きなように呼んでくれていいよ。どうせ私も、『2番』って呼ばれてただけだから」
愛原:「2番!?」
本当に実験体扱いだなぁ……と、それより!
愛原:「さっきのコは何なんだ!?キミとは色違いの仮面を着けていたけども……!」
少女B:「あのコは『4番』!だけど、私に成り済まして、先生達の船を沈めた悪いコだよ!」
愛原:「何だって!?じゃあ、高橋君が追っていた『クソガキ』ってのは、キミとは違ったのか!?」
少女B:「船のことは聞いたけど、あの時はまだ私は(政府関係の)研究所にいたんだから違うよ!」
愛原:「マジか!」
少女B:「もしかして、先生の知り合いもここにいるの?」
愛原:「そうなんだ。上からエレベーターを動かそうとしたら、トラップに引っ掛かってね」
少女B:「大変!あいつ、殺そうとしてるよ!」
愛原:「な、なにっ!?」
すると、また銃声が聞こえて来た。
高橋君がどこかで銃を拾って、それで戦っているのだろうか。
愛原:「助けに行かなきゃ!場所は分かるのかい!?」
少女B:「こっちだよ!」
私達は走った。
そして、ある部屋の前に着く。
ここはさっき鍵が掛かっていた部屋だ。
やっぱり、ここにいたんだ!
愛原:「でも、ここは鍵が掛かってるよ!」
少女B:「大丈夫大丈夫!」
少女が手をかざすと、ガチャと鍵が開いた。
何だ、生体認証になっていたのか。
愛原:「高橋君、大丈夫か!?」
私が中に飛び込むと、そこには……。
少女B:「あー……!」
先ほど私に見せたように、少女Bも元は人間だった者が改造されたクリーチャーである。
その彼女が驚く事態になっていた。
少女A:「くっ……くはっ……!」
高橋君も手足に擦り傷は追っているものの、軽傷の部類に入る。
重傷なのは、少女Aの方。
銃弾が当たったのか、仮面が破損していた。
少女B:「だから言ったのに!このバカ!」
少女A:「バカ……!?くっ……!皆そうだわ……!私のこと……寄ったかってイジめて……!だから、死のうとしたのに……!」
少女は仮面を取った。
その下はごく普通のかわいらしい中学生くらいのコであったが、見る見るうちに体全体が変化していった。
高橋:「先生!御無事だったんですね!?」
愛原:「高橋君こそ!それより早く逃げよう!何だかヤバそうだ!」
高橋:「でもコイツ……!」
愛原:「いいから!」
見ると部屋の片隅には、無残な死体となっている佐藤君がいた。
少女B:「こっちです!こっちから逃げられます!」
高橋:「うわっ!もう一人いた!」
愛原:「高橋君、こっちは潔白だ!船を沈めたのは、あいつだ!」
高橋:「何ですって!?」
私達は部屋を飛び出した。
大きな化け物と変化した少女Aは……。
少女A:「逃がさなぁぁぁぁぁい……!!」
まるでタイラントのような姿になって、私達を追って来た。
ゾンビA:「アァア……!」
ゾンビB:「ウゥウ……!」
どこに隠れていたのか、研究施設の研究員や被験者と思しき者達のゾンビが現れたが、そんなのに構っている場合ではない。
少女A:「邪魔だァァァァァッ!!」
長くて太い腕、そして鋭く伸びた爪で徘徊しているゾンビを引き裂く……というよりは薙ぎ払う少女A。
愛原:「リサ!まだなのか!?」
少女B:「もうすぐです!」
私はついリサと呼んでしまった。
こっちの方が呼びやすい。
少女A:「裏切り者の2番!オマエも殺す!!」
少女B改め、日本人版リサ・トレヴァーは別のエレベーターの所へ私達を連れて来た。
リサ:「これで上に戻れます!」
愛原:「よし!」
私はボタンを押した。
愛原:「てか、エレベーターが来る前に追いつかれるぞ!」
高橋:「くそっ!……あっ!」
その時、高橋が何かに気づいた。
廊下に落ちているガスボンベだ。
高橋:「先生、これで時間が稼げそうですよ!」
愛原:「ま、まさか……!」
高橋:「そのまさかです!」
少女A:「殺すぅぅぅぅぅぅぅっ!!」
高橋はガスボンベを転がした。
と、同時にエレベーターのドアが開く。
高橋:「テメェが死にやがれーっ!」
高橋はガスボンベに向かって、3発ほど発砲した。
そして、大きな爆発音が響き渡る。
少女A:「ぎゃああああああああ!!!」
化け物と化した少女Aは、ガスボンベの爆発をもろに受けた。
高橋:「これでOKです!」
愛原:「早く行こう!」
私は高橋をエレベーターに乗せると、すぐにドアを閉めた。
エレベーターが上に向かって動きだす。
これで本当に終わったのだろうか?