[4月1日14時00分 天候:晴 東京都中央区八重洲 八重洲地下街→東京八重洲パーキング西駐車場]
高橋「先生。帰りは車で。サムが迎えに来てくれてます」
愛原「サム?」
リサ「先生達、最近確変出せなくて影が薄くなっているゴリマッチョのイケメンキャラ」
愛原「海物語のアイツじゃない!」
高橋「悪かったな!最近赤字でよ!……あれですよ。工事してくれた佐元ですよ」
愛原「ああ、あのコか!で、どこに車止めてんの?」
高橋「ここの地下駐車場です」
愛原「そうか。料金掛かるから、急いで行こう」
リサ「ちょっとトイレ」
愛原「駐車場のトイレに行こうな」
リサ「はーい」
駐車場に向かうと、車の所に行く前にトイレに立ち寄った。
それから向かう。
愛原「広い駐車場だが、場所は分かるのか?」
高橋「任せてください。一応、LINEでやり取りはしてるんで、それで場所分かります」
愛原「さすがは高橋」
元々は八重洲地下街全体が駐車場になる予定だったらしい。
通路や店舗が格子状に生前と並べられている上、通路が車がすれ違えるほど広いのはこの為。
高橋「えーと……LINEによると……この辺……あった!」
白いハイエースだとなかなか目立たないだろうが、ある程度はゴツく改造されているだけに、それだけですぐに見分けが付いた。
筆で書いたような明朝体で、『(株)佐元工務店』と書かれている。
高橋「おい、開けてくでー」
運転席に座り、リクライニングして寝ている佐元氏。
それを高橋が窓ガラスをコンコン叩いて起こそうとする。
しかし、佐元氏は起きない。
高橋「起きろや、ゴルァッ!!」
高橋、運転席下のタイヤを思いっ切り蹴っ飛ばした。
車が大きく揺れる。
しかし、それでも……。
佐元「うーん……ムニャムニャ……」
愛原「全然起きないな?」
高橋「ガラス、ブチ破るか!」
愛原「やめなさいって。しょうがないから、タクシーにしよう」
リサ「ねぇ、お兄ちゃん」
高橋「あぁ?何だ?」
リサ「この人も元暴走族だったんだよね?」
高橋「だから何だ?」
リサ「それなら……」
リサは自分のスマホを取り出した。
そして、何かを操作する。
それからスマホのスピーカーを運転席に向けて……。
愛原「あっ!」
そこから大音量のパトカーのサイレンが流れて来た。
〔「そこの車、止まりなさい!」〕
高橋「うぉっ!?ビックリした!」
〔「止まれっつってんだろーっ!」「ナンバー分かってんだぞ!!」〕
すると、運転席で寝ていた佐元氏、ガバッと起きた。
佐元「うるせぇっ!俺は走りたいように走るんだぁぁぁ!!」
そして、ハンドルを掴んで、ガシガシとアクセルを踏み込む。
もちろん、エンジンが掛かっていないのだから、走り出すわけがない。
高橋「……おい」
佐元「あっ……!」
リサ「ほーら!効果てきめん!」
愛原「な、なるほど。リサの一本勝ちだな」
佐元「さ、サーセン!マサさん!」
高橋「オメーだけ逃げ切ってんじゃねーよ?おかげで俺だけ免停寸前だぜ?分かってんのか?あぁ!?」
愛原「まあまあ、高橋」
佐元「あっ、愛原先生!チャす!お迎えに参りました!」
愛原「ああ、うん。ありがとう」
高橋「グースカ寝てんじゃねーよ」
佐元「サーセン、暇だったもんで」
愛原「佐元君、後ろに荷物載せていいかな?」
佐元「あ、はい!今、ハッチ開けますんで!」
佐元氏にハッチを開けてもらい、リサの荷物はそこに積む。
それから高橋は助手席、私とリサは助手席に座った。
高橋「それじゃ、先生の事務所までシクヨロ」
佐元「了解っス!」
佐元氏は車を走らせた。
地下駐車場なので、ヘッドライトを点灯させている。
そのヘッドライトというのが、純正ではなく、カー用品店でしか手に入らないような青白いものである。
リアランプも、そういう所でしか売っていないような物に換えられている。
高橋「一服いいか?」
佐元「どうぞ。俺も吸いますんで。先生はどうっスか?」
愛原「いや、俺は吸わないから」
佐元「そうなんスか。探偵さんなのに、珍しいっスね?」
愛原「ん?どういうことだ?」
佐元「いや、探偵さんって張り込みとかするっスよね?」
愛原「まあ、仕事の内容によってはな。それがどうした?」
佐元「いや、トレンチコート着て、帽子被って、グラサンして、新聞広げて……」
愛原「松田優作の“探偵物語”じゃないからね?」
高橋「おい、コラぁ!先生をバカにしてんのか!?」
佐元「さ、サーセン!違います違います!」
愛原「まあ、いいから」
高橋「はあ……」
そして、料金所に到着する。
愛原「駐車料金いくらだ?俺が出すよ」
高橋「先生……」
佐元「いや、大丈夫っス。ついでに買い物して来たんで、料金無料なんで」
愛原「何だ、そうか。それは良かった」
そしてゲートを通過して、地上に出た。
外堀通りに出るので、それを北上し、新大橋通りを目指すルートのようである。
佐元「それより先生、シャワーの調子はどうですか?」
愛原「今のところ問題無いよ。ありがとう」
佐元「いいえ。また何かありましたら、うちにお任せください」
愛原「分かったよ」
リサ「あっ、そうか!4階のシャワー……」
愛原「ああ。もう完成したよ。もう使えるからな?」
リサ「それはいいね!……あ、でも、今日は湯船に入りたいかなー」
愛原「あ、そうか。向こうの施設じゃ、シャワーしか無かったもんな」
リサ「そうなの」
高橋「ゼータク言ってんじゃねーよ」
愛原「でも、今日はパールも夜までいないんだろ?だったら、パールが帰って来る前にリサに先に風呂入ってもらえばいいんだ」
高橋「それはそうですが……」
佐元「ん?パール氏、今日はいないんスか?」
高橋「あいつの元仲間がもうすぐ出所するってんで、出所祝いの準備だとよ」
佐元「あー、なるほど!俺の妹っス!今、栃木刑務所に入ってるんスよ!」
高橋「オメーの妹かよ!」
愛原「キミの妹さんなの!?」
佐元「いやあ、あいつの走りもサツを振り切るテクでして」
高橋「あー、そうかよ。パールの友達なワケだ」
愛原「リサ、帰ったら荷物の整理をしような?」
リサ「うん」
もはや話に付き合うのをやめた私であった。
高橋「先生。帰りは車で。サムが迎えに来てくれてます」
愛原「サム?」
リサ「先生達、最近確変出せなくて影が薄くなっているゴリマッチョのイケメンキャラ」
愛原「海物語のアイツじゃない!」
高橋「悪かったな!最近赤字でよ!……あれですよ。工事してくれた佐元ですよ」
愛原「ああ、あのコか!で、どこに車止めてんの?」
高橋「ここの地下駐車場です」
愛原「そうか。料金掛かるから、急いで行こう」
リサ「ちょっとトイレ」
愛原「駐車場のトイレに行こうな」
リサ「はーい」
駐車場に向かうと、車の所に行く前にトイレに立ち寄った。
それから向かう。
愛原「広い駐車場だが、場所は分かるのか?」
高橋「任せてください。一応、LINEでやり取りはしてるんで、それで場所分かります」
愛原「さすがは高橋」
元々は八重洲地下街全体が駐車場になる予定だったらしい。
通路や店舗が格子状に生前と並べられている上、通路が車がすれ違えるほど広いのはこの為。
高橋「えーと……LINEによると……この辺……あった!」
白いハイエースだとなかなか目立たないだろうが、ある程度はゴツく改造されているだけに、それだけですぐに見分けが付いた。
筆で書いたような明朝体で、『(株)佐元工務店』と書かれている。
高橋「おい、開けてくでー」
運転席に座り、リクライニングして寝ている佐元氏。
それを高橋が窓ガラスをコンコン叩いて起こそうとする。
しかし、佐元氏は起きない。
高橋「起きろや、ゴルァッ!!」
高橋、運転席下のタイヤを思いっ切り蹴っ飛ばした。
車が大きく揺れる。
しかし、それでも……。
佐元「うーん……ムニャムニャ……」
愛原「全然起きないな?」
高橋「ガラス、ブチ破るか!」
愛原「やめなさいって。しょうがないから、タクシーにしよう」
リサ「ねぇ、お兄ちゃん」
高橋「あぁ?何だ?」
リサ「この人も元暴走族だったんだよね?」
高橋「だから何だ?」
リサ「それなら……」
リサは自分のスマホを取り出した。
そして、何かを操作する。
それからスマホのスピーカーを運転席に向けて……。
愛原「あっ!」
そこから大音量のパトカーのサイレンが流れて来た。
〔「そこの車、止まりなさい!」〕
高橋「うぉっ!?ビックリした!」
〔「止まれっつってんだろーっ!」「ナンバー分かってんだぞ!!」〕
すると、運転席で寝ていた佐元氏、ガバッと起きた。
佐元「うるせぇっ!俺は走りたいように走るんだぁぁぁ!!」
そして、ハンドルを掴んで、ガシガシとアクセルを踏み込む。
もちろん、エンジンが掛かっていないのだから、走り出すわけがない。
高橋「……おい」
佐元「あっ……!」
リサ「ほーら!効果てきめん!」
愛原「な、なるほど。リサの一本勝ちだな」
佐元「さ、サーセン!マサさん!」
高橋「オメーだけ逃げ切ってんじゃねーよ?おかげで俺だけ免停寸前だぜ?分かってんのか?あぁ!?」
愛原「まあまあ、高橋」
佐元「あっ、愛原先生!チャす!お迎えに参りました!」
愛原「ああ、うん。ありがとう」
高橋「グースカ寝てんじゃねーよ」
佐元「サーセン、暇だったもんで」
愛原「佐元君、後ろに荷物載せていいかな?」
佐元「あ、はい!今、ハッチ開けますんで!」
佐元氏にハッチを開けてもらい、リサの荷物はそこに積む。
それから高橋は助手席、私とリサは助手席に座った。
高橋「それじゃ、先生の事務所までシクヨロ」
佐元「了解っス!」
佐元氏は車を走らせた。
地下駐車場なので、ヘッドライトを点灯させている。
そのヘッドライトというのが、純正ではなく、カー用品店でしか手に入らないような青白いものである。
リアランプも、そういう所でしか売っていないような物に換えられている。
高橋「一服いいか?」
佐元「どうぞ。俺も吸いますんで。先生はどうっスか?」
愛原「いや、俺は吸わないから」
佐元「そうなんスか。探偵さんなのに、珍しいっスね?」
愛原「ん?どういうことだ?」
佐元「いや、探偵さんって張り込みとかするっスよね?」
愛原「まあ、仕事の内容によってはな。それがどうした?」
佐元「いや、トレンチコート着て、帽子被って、グラサンして、新聞広げて……」
愛原「松田優作の“探偵物語”じゃないからね?」
高橋「おい、コラぁ!先生をバカにしてんのか!?」
佐元「さ、サーセン!違います違います!」
愛原「まあ、いいから」
高橋「はあ……」
そして、料金所に到着する。
愛原「駐車料金いくらだ?俺が出すよ」
高橋「先生……」
佐元「いや、大丈夫っス。ついでに買い物して来たんで、料金無料なんで」
愛原「何だ、そうか。それは良かった」
そしてゲートを通過して、地上に出た。
外堀通りに出るので、それを北上し、新大橋通りを目指すルートのようである。
佐元「それより先生、シャワーの調子はどうですか?」
愛原「今のところ問題無いよ。ありがとう」
佐元「いいえ。また何かありましたら、うちにお任せください」
愛原「分かったよ」
リサ「あっ、そうか!4階のシャワー……」
愛原「ああ。もう完成したよ。もう使えるからな?」
リサ「それはいいね!……あ、でも、今日は湯船に入りたいかなー」
愛原「あ、そうか。向こうの施設じゃ、シャワーしか無かったもんな」
リサ「そうなの」
高橋「ゼータク言ってんじゃねーよ」
愛原「でも、今日はパールも夜までいないんだろ?だったら、パールが帰って来る前にリサに先に風呂入ってもらえばいいんだ」
高橋「それはそうですが……」
佐元「ん?パール氏、今日はいないんスか?」
高橋「あいつの元仲間がもうすぐ出所するってんで、出所祝いの準備だとよ」
佐元「あー、なるほど!俺の妹っス!今、栃木刑務所に入ってるんスよ!」
高橋「オメーの妹かよ!」
愛原「キミの妹さんなの!?」
佐元「いやあ、あいつの走りもサツを振り切るテクでして」
高橋「あー、そうかよ。パールの友達なワケだ」
愛原「リサ、帰ったら荷物の整理をしような?」
リサ「うん」
もはや話に付き合うのをやめた私であった。