報恩坊の怪しい偽作家!

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“愛原リサの日常” 「実力テスト初日の放課後」 2

2023-10-26 20:20:07 | 私立探偵 愛原学シリーズ
[1月23日15時00分 天候:晴 東京都台東区上野 東京中央学園上野高校]

 リサ「これがブルマ購入申込書か。……本当だ。ここに小っちゃく、『紺色』のチェック入れる所がある。……あ」

 リサは申込書を隅々まで読んだ。
 すると、どうやらメーカーはトンボであることが分かった。
 申込書に、会社名が書かれていたからだ。
 すると、今でもトンボはブルマを造っているということなのだろうか。

 リサ「わたしが持っているのとは、違う所だ。学校で買えるようになるなんて、便利だね」

 リサは申込書を手にすると、それを鞄の中にしまった。
 実際にこれを提出するのは、明日になるだろう。

 レイチェル「お疲れ、リサ」
 リサ「ああ。待たせたね。帰ろう」
 レイチェル「随分、帰りが遅かったですね」
 リサ「帰宅部員が掲示板の呪いに掛かったみたいでね、後始末が大変だった」
 レイチェル「ケージバンノノロイ?何ですか、それは?」
 リサ「何でもない。レイチェルは多分巻き込まれることはないでしょ」
 レイチェル「???」
 リサ「それより、購買からブルマの申込書もらってきたよ」
 レイチェル「そうですか。それじゃ私も、これでリサが穿いてたスタイリッシュなブルマーを穿いてみたいと思います」
 リサ「大丈夫?案外、学校指定のだと野暮ったいかもよ?ネットで売ってる奴の方がスタイリッシュなのかも……」
 レイチェル「スタイリッシュなら、グリーンとライトブルーのを買いました。ですので、それとは別に、あえて日本のスクールガールの物を買ってみるのも面白いのかなと」
 リサ「そういう考えもあるのか……」
 レイチェル「まあ、1番の理由は……」

 レイチェルはズイッと前に出ると、リサの顔を覗き込んだ。
 リサの目に、透き通るようなレイチェルのブルーの瞳が目に飛び込んで来る。
 思わず、リサの目が赤く光ったほどだ。

 レイチェル「BOWが何を考えているのか、それを研究する為デース」
 リサ「理解出来たら凄いと思うよ……」

 さすがのリサも、少しは仰け反った。

[同日15時13分 天候:晴 同地区 JR上野駅→京浜東北線1474A電車1号車内]

 

〔本日もJR東日本をご利用くださいまして、ありがとうございます。今度の4番線の電車は、15時13分発、快速、蒲田行きです。次は、秋葉原に、停車します。御徒町、有楽町、新橋には停車致しません。山手線の電車を、ご利用ください〕

 レイチェルと共に上野駅に向かう。

 レイチェル「どうしてネイビーブルーのブルマーを買うのですか?」
 リサ「んー、1番の理由は愛原先生に見せる為かな」
 レイチェル「全ては愛原センセイの為なんですね」
 リサ「そーゆーこと!」
 レイチェル「フーム……愛原センセイなど、特定の人物が抑止力……」

〔まもなく4番線に、快速、蒲田行きが参ります。危ないですから、黄色い点字ブロックまで、お下がりください。次は、秋葉原に、停車します〕

 そこへ、電車がやってくる。
 平日ダイヤの京浜東北線は、御徒町駅を通過するので、秋葉原駅まで直行である。

〔うえの~、上野~。ご乗車、ありがとうございます。次は、秋葉原に、停車します〕

 リサとレイチェルは1番前の車両に乗り込んだ。

〔「京浜東北線、快速、蒲田行きです。次の停車駅は、秋葉原です。御徒町駅には、停車致しましせんので、山手線の電車をご利用ください。まもなく発車致します」〕

 ホームから発車ベルが聞こえて来た。

〔4番線の、京浜東北線、ドアが閉まります。ご注意ください。次の電車を、ご利用ください〕

 電車のドアとホームドアが閉まる。
 関東では車両のドアが先に閉まるのだが、どうも関西ではホームドアの方から先に閉まるのだそうだ。
 そして、電車が動き出した。

〔この電車は京浜東北線、快速、蒲田行きです。停車駅は、秋葉原、神田、東京、浜松町、浜松町から先の各駅です。次は秋葉原、秋葉原。お出口は、右側です。中央・総武線各駅停車、地下鉄日比谷線と、つくばエクスプレス線はお乗り換えです〕

 リサ「他にもね、私服に合わせやすいというのもあるかな」
 レイチェル「なるほど。プライベート用ですか」
 リサ「愛原先生もそう言ってたし、あとはテニスやチアリーダーのアンスコ用じゃないかって」
 レイチェル「なるほど。確かに、スパッツよりもショーツタイプの方が、セクシーに見えます。それは理解できます」
 リサ「レイチェルはどうするの?ライトブルーって言ったら、ちょうどこの電車のラインカラーでしょう?そういう色のブルマ買って、いつ穿くの?」
 レイチェル「運動用ですよ、もちろん。BSAAの基地では、スポーツ施設も充実してますので」
 リサ「そうなんだ」
 レイチェル「日本では自衛隊の駐屯地を間借りしてるだけのようなので、そこまで充実しているわけではないみたいですね」
 リサ「日本じゃ、なかなかバイオテロは起きないからねぇ……」
 レイチェル「リサの意思次第ですね」
 リサ「うん。まあ、そういうこと……」

 さすがに鬼の男やその妹である鬼の女に関しては、リサの関与するところではないし、むしろリサ自身も被害者だと思ってる部分はある。
 危うく鬼の男に強姦されそうになったのだから。
 リサとて、鬼の中ではそんなに強いというわけではないことを思い知らされた瞬間だった。
 やはり鬼の世界でも、女は力では男に勝てないのだと……。
 なので……。

 リサ(寄生虫のことは、まだレイチェルにはバレてない。前の寄生虫はTウィルス絡みだったけど、今度は特異菌絡みだからなぁ……)

[同日15時16分 天候:晴 東京都千代田区外神田 JR秋葉原駅]

 秋葉原駅には、ものの3分で到着する。
 御徒町駅を軽やかに通過するのだが、秋葉原駅の手前で、まるでポイント通過のような揺れがあって、それからホームに入線する。
 これは京浜東北線が、山手線と違って、副線を走行するからである。
 その為、山手線と比べると線形が悪く、どうしても速度制限が多く掛かって、速度が落ちてしまう。
 昼間に快速運転をしているのはこの為だが、最近ではあまり意味を成さない快速となっている。

〔あきはばら~、秋葉原~。ご乗車、ありがとうございます。次は、神田に、停車します〕

 電車を降りて、リサが京浜東北線のラインカラーを指さした。

 リサ「あんな感じの色でしょう?」
 レイチェル「そうですね。電車のボディの色よりは、もう少し明るいかと思いましたが、駅の看板くらいの色だと思います」
 リサ「届いたら見せてね。何なら穿いているでもいいし」
 レイチェル「分かりました。愛原センセイにもお見せしないといけないのですね」
 リサ「そういうこと!」

 レイチェルは後に、『As long as Mr.Aihara is still alive,Lisa won’t go out of control.(愛原先生が健在なうちは、リサが暴走することはない)』と、BSAA北米支部に報告している。

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