[2月28日午前06時30分 天候:晴 東京都墨田区菊川2丁目 愛原家3階ダイニング]
愛原「リサ、どうしたんだ、頭?」
朝、起きて来たリサの頭には角が生えていた。
これだけなら、いつものことだ。
変化前は額中央の上部から1本角が生えていたのだが、今は両脇からの2本角になっている。
その角が異様に長く伸びて、まるで牛の角のようになっていた。
リサ「いやあ……何か変な夢見て、目が覚めたらこのザマで……」
愛原「体の具合は?」
リサ「いや、全然。だからわたしも、洗面所に行くまで気が付かなかった。何か、頭が重いなぁ……とは思ってたけど……」
愛原「心当たりは無いのか?」
リサ「今日は少し生理が……」
リサは下半身を指さした。
リサ「それのせいかなと思ってたんだけど……」
愛原「それ以外は無い?」
リサ「無いねー。今日はいつもより少し『多い』というだけで……。体育は見学にしておくかなと思ってたけど……」
愛原「で、引っ込まない?」
リサ「それが引っ込まないんだ。それどころか、人間に化けれなくなってる」
高橋「よし。更なる化け物への道、1歩前進だな。今のうちに、頭撃ち抜かせてもらうぜい」
高橋はジャキッとマグナム弾使用のライトニングホークを取り出した。
リサ「それくらいじゃ、わたしは死なないって」
頭が無くなるほどの威力を持つが、それでもリサの頭は再生してしまう。
何故なら、そこが急所じゃないから。
そう、目の見えるリサの頭は、人間では急所である頸部とはまた違うのである。
リサの体内の状態を知った時、私はリサはもう人間に戻れないのではと悟った。
オリジナルのリサ・トレヴァーは見た目にも化け物だったが、ここにいる日本のリサは人間の姿(と鬼の姿)を保ちつつ、体内は化け物状態なのだ。
愛原「リサはラスボスだからなぁ……」
高橋「うう……」
だから、リサは死なない。
ルーマニアのラスボス、マザー・ミランダよりも恐らくリサの方が強い。
愛原「角の事、一応、善場主任に報告しよう。今日は学校を休んだ方がいいかもしれない」
リサ「うん、分かった」
私はまずは学校に電話することにした。
リサの見た目の変化は角の長さと太さくらいで、BSAAが開発したアプリも、別に今リサが危険な状態であるとの通知は無かった。
学校に電話をして、取りあえず今日、リサは休むという連絡をしておく。
それから、善場主任だ。
私はリサの写真を撮ると、それを主任のスマホに送信した。
するとすぐに返信があり、すぐに浜町のクリニックまで連れて来るようにとのことだった。
愛原「そういうことだ。分かったな?」
リサ「分かった。食べたら、着替えて来る」
リサは一応学校に行くつもりだったので、制服を着ていた。
で、朝食は普通に食べた。
どうやら、食欲も普通にあるらしい。
本当に見た目が違うのは角だけ。
[同日09時00分 天候:晴 東京都中央区日本橋浜町 某クリニック]
取りあえず朝食だけは食べ終わり、私服にリサを着替えさせて、行きは高橋に車を出してもらってクリニックに向かった。
角を隠す為、パーカーのフードを被せるが、それでも、フードが変な形になってしまった。
すぐに機械室に模した特別処置室に入る。
そこでリサは、様々な検査を受けた。
そうしているうちに、善場主任もやってくる。
善場「! 立派な角になりましたね……」
いつもはポーカーフェイスの善場主任も、リサの角を見て目を丸くした。
今のところは、検査での異常は出ていない。
角の部分のレントゲンも取ったが、特に角の中に何かがあるわけでもなかった。
医師「気になるところは、レントゲンの方ですね……」
愛原「レントゲン?」
医師「はい。肺がまるで肺炎を起こしたかのような写り方をしているんですよ」
愛原「肺炎!?」
しかし、その割にはリサは咳をしていない。
そもそもリサ、あまり咳をしないのである。
風邪のウィルス程度、体内に入ったところで、Gウィルスや特異菌のエサになるだけなので。
愛原「リサ?」
リサ「? 別に、苦しくないよ?」
肺炎になったら、呼吸困難で、まともに喋ることもできないだろう。
しかし、検査着を着用しているリサは至って普通だった。
医師「あとは、角の方ですが、こちらも一応……」
リサ「……ックシュ!……ックシュ!ックシュ!!」
その時、リサが連続で3回くしゃみをした。
初めて見たような気がする。
が!
愛原「リサ!?」
その時、頭の角がグラついた。
まるで、抜けかかった歯のようだ。
善場「! これはまさか……!」
善場主任はリサの角を掴んで引っ張った。
リサ「いてててて!!」
善場「ガマンなさい!」
愛原「しゅ、主任!?」
そして、何と主任はリサの取れ掛かっていた角を取ってしまった。
取られても、出血するわけではない。
リサ「おー……頭が軽くなった……」
リサはスッキリしたような顔になった。
善場「この角を保存して、よく分析をお願いします」
医師「わ、分かりました」
今現在、リサは鬼でありながら、角の無い状態となっている。
このまま角の無い状態になるのか、それともまた新しく生えるのかは不明である。
角を抜いた部分だけ、取りあえず消毒した。
善場「取りあえず、一旦帰りましょうか」
リサ「学校へは行く?」
善場「今日は1日、家で安静にしていた方がいいでしょう。また、何か変化があるかもしれません」
リサ「そっかぁ……」
善場「髪の色も変わりましたしね」
リサ「あっ、本当だ!」
リサの髪は黒から、脱色したような色になっていた。
愛原「うん。今日は家で様子見といた方がいいな」
リサ「マジか……」
善場「また角が生えたら、教えてください」
愛原「分かりました」
それから再度検査が行われたが、不思議と肺炎のような写り方をしていた肺が、元に戻っていたという。
それと角が抜けたことと、何か関係があるのかは、現段階では不明である。
愛原「リサ、どうしたんだ、頭?」
朝、起きて来たリサの頭には角が生えていた。
これだけなら、いつものことだ。
変化前は額中央の上部から1本角が生えていたのだが、今は両脇からの2本角になっている。
その角が異様に長く伸びて、まるで牛の角のようになっていた。
リサ「いやあ……何か変な夢見て、目が覚めたらこのザマで……」
愛原「体の具合は?」
リサ「いや、全然。だからわたしも、洗面所に行くまで気が付かなかった。何か、頭が重いなぁ……とは思ってたけど……」
愛原「心当たりは無いのか?」
リサ「今日は少し生理が……」
リサは下半身を指さした。
リサ「それのせいかなと思ってたんだけど……」
愛原「それ以外は無い?」
リサ「無いねー。今日はいつもより少し『多い』というだけで……。体育は見学にしておくかなと思ってたけど……」
愛原「で、引っ込まない?」
リサ「それが引っ込まないんだ。それどころか、人間に化けれなくなってる」
高橋「よし。更なる化け物への道、1歩前進だな。今のうちに、頭撃ち抜かせてもらうぜい」
高橋はジャキッとマグナム弾使用のライトニングホークを取り出した。
リサ「それくらいじゃ、わたしは死なないって」
頭が無くなるほどの威力を持つが、それでもリサの頭は再生してしまう。
何故なら、そこが急所じゃないから。
そう、目の見えるリサの頭は、人間では急所である頸部とはまた違うのである。
リサの体内の状態を知った時、私はリサはもう人間に戻れないのではと悟った。
オリジナルのリサ・トレヴァーは見た目にも化け物だったが、ここにいる日本のリサは人間の姿(と鬼の姿)を保ちつつ、体内は化け物状態なのだ。
愛原「リサはラスボスだからなぁ……」
高橋「うう……」
だから、リサは死なない。
ルーマニアのラスボス、マザー・ミランダよりも恐らくリサの方が強い。
愛原「角の事、一応、善場主任に報告しよう。今日は学校を休んだ方がいいかもしれない」
リサ「うん、分かった」
私はまずは学校に電話することにした。
リサの見た目の変化は角の長さと太さくらいで、BSAAが開発したアプリも、別に今リサが危険な状態であるとの通知は無かった。
学校に電話をして、取りあえず今日、リサは休むという連絡をしておく。
それから、善場主任だ。
私はリサの写真を撮ると、それを主任のスマホに送信した。
するとすぐに返信があり、すぐに浜町のクリニックまで連れて来るようにとのことだった。
愛原「そういうことだ。分かったな?」
リサ「分かった。食べたら、着替えて来る」
リサは一応学校に行くつもりだったので、制服を着ていた。
で、朝食は普通に食べた。
どうやら、食欲も普通にあるらしい。
本当に見た目が違うのは角だけ。
[同日09時00分 天候:晴 東京都中央区日本橋浜町 某クリニック]
取りあえず朝食だけは食べ終わり、私服にリサを着替えさせて、行きは高橋に車を出してもらってクリニックに向かった。
角を隠す為、パーカーのフードを被せるが、それでも、フードが変な形になってしまった。
すぐに機械室に模した特別処置室に入る。
そこでリサは、様々な検査を受けた。
そうしているうちに、善場主任もやってくる。
善場「! 立派な角になりましたね……」
いつもはポーカーフェイスの善場主任も、リサの角を見て目を丸くした。
今のところは、検査での異常は出ていない。
角の部分のレントゲンも取ったが、特に角の中に何かがあるわけでもなかった。
医師「気になるところは、レントゲンの方ですね……」
愛原「レントゲン?」
医師「はい。肺がまるで肺炎を起こしたかのような写り方をしているんですよ」
愛原「肺炎!?」
しかし、その割にはリサは咳をしていない。
そもそもリサ、あまり咳をしないのである。
風邪のウィルス程度、体内に入ったところで、Gウィルスや特異菌のエサになるだけなので。
愛原「リサ?」
リサ「? 別に、苦しくないよ?」
肺炎になったら、呼吸困難で、まともに喋ることもできないだろう。
しかし、検査着を着用しているリサは至って普通だった。
医師「あとは、角の方ですが、こちらも一応……」
リサ「……ックシュ!……ックシュ!ックシュ!!」
その時、リサが連続で3回くしゃみをした。
初めて見たような気がする。
が!
愛原「リサ!?」
その時、頭の角がグラついた。
まるで、抜けかかった歯のようだ。
善場「! これはまさか……!」
善場主任はリサの角を掴んで引っ張った。
リサ「いてててて!!」
善場「ガマンなさい!」
愛原「しゅ、主任!?」
そして、何と主任はリサの取れ掛かっていた角を取ってしまった。
取られても、出血するわけではない。
リサ「おー……頭が軽くなった……」
リサはスッキリしたような顔になった。
善場「この角を保存して、よく分析をお願いします」
医師「わ、分かりました」
今現在、リサは鬼でありながら、角の無い状態となっている。
このまま角の無い状態になるのか、それともまた新しく生えるのかは不明である。
角を抜いた部分だけ、取りあえず消毒した。
善場「取りあえず、一旦帰りましょうか」
リサ「学校へは行く?」
善場「今日は1日、家で安静にしていた方がいいでしょう。また、何か変化があるかもしれません」
リサ「そっかぁ……」
善場「髪の色も変わりましたしね」
リサ「あっ、本当だ!」
リサの髪は黒から、脱色したような色になっていた。
愛原「うん。今日は家で様子見といた方がいいな」
リサ「マジか……」
善場「また角が生えたら、教えてください」
愛原「分かりました」
それから再度検査が行われたが、不思議と肺炎のような写り方をしていた肺が、元に戻っていたという。
それと角が抜けたことと、何か関係があるのかは、現段階では不明である。
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