報恩坊の怪しい偽作家!

 自作の小説がメインのブログです。
 尚、ブログ内全ての作品がフィクションです。
 実際のものとは異なります。

“私立探偵 愛原学” 「帰り道 鬼に捕まる ラーメン店」

2024-03-22 21:24:23 | 私立探偵 愛原学シリーズ
[3月10日12時00分 天候:晴 東京都港区新橋2丁目 麺処直久新橋店]

 店員「いらっしゃまいせ!お客様は何名様で?」
 愛原「4人です……」
 高橋「何なら2人でもいいっスよ」
 店員「は?よ、4名様でよろしいですよね?」
 愛原「4名でお願いします」
 店員「それでは、こちらへどうぞー!」

 本当は私と高橋、2人の予定だったのだが、すっかり忘れていた。
 リサと昼食の約束をしていたことを。

 リサ「2人じゃないでしょ!」

 ゲシッ!(リサ、高橋に軽く蹴りを入れる)

 高橋「いってーな!何すんだよ!?」
 愛原「騒ぐな」
 リサ「だってよ?」
 高橋「オメーのせいだろうが!」

 デイライトの事務所を出て新橋駅地下のラーメン店に向かっていると、駅の方から見覚えのある2人の女子高生とエンカウントした。
 1人は言わずもがなリサであり、もう1人はレイチェルだった。
 今は人間に化けている鬼型BOWのリサと、本来はそれを退治する側のBSAA養成員のレイチェル。
 リサは私が昼食の約束を忘れていることを先に想定し、学校が午前中に終わると、レイチェルを連れて上野から新橋まで飛んできたようである。
 まあ、上野東京ラインに乗れれば、本当にすぐなので。
 空いているテーブル席に案内される。

 リサ「忘れていた罰として、先生とお兄ちゃんの奢りー!」
 高橋「何でだよ!?」
 愛原「あー、まあ、いいから。それで機嫌直してくれよ」
 リサ「いいよ!」
 高橋「タダ飯食えりゃいいだけだろうが!」

 尚、店は食券制なので、先に食券を買って店員に渡している。
 日本語のメニュー、レイチェルは大丈夫かなと思ったが、何とか買えたようだ。
 いや、リサの言う通り、料金は私が払ったのだが。

 愛原「レイチェルはラーメンは初めて食べる?」
 レイチェル「本格的に、こういう店に入って食べるのは初めてです。カップに入ったインスタント麺なら、訓練中に食べたことがあります」
 愛原「なるほど。カップヌードルかな?あれは世界に輸出されてるからねぇ……」
 レイチェル「本場は料金も安くていいですね」
 愛原「ん?」
 レイチェル「アメリカだと、何倍もの値段ですよ」
 愛原「え?ラーメンが?」
 レイチェル「はい」

 今やリサが注文したチャーシュー麺のように、ラーメンの値段が4桁になるような値上げの時代であるが、アメリカでは既に日本円で4桁が当たり前のようである。

 高橋「先生。アメリカじゃ、ビッグマックのセットが日本円で3000円だそうです」
 愛原「ウソぉ!?」
 レイチェル「確かに、それくらいかな……」
 リサ「鉄道好きの先生に、1つ豆知識」
 愛原「何だ?」
 リサ「地理の授業で習ったんだけど、ニューヨークの地下鉄の運転手さんの年収って900万円なんだって」
 愛原「900万!?俺の今の収入より高いじゃねーか!」
 レイチェル「いえいえ、安年俸にも程があります。その日本円を今のアメリカドルに換算しても、お年寄りの年金にも満たないですよ?」
 愛原「地下鉄の運転士の給料、年寄の年金より安いの!?」

 ラーメンが高級料理なわけだ。

 愛原「『失われた30年』はデカいな」
 高橋「デカいですねぇ……」
 レイチェル「日本は物価が安くていいですね」
 愛原「そりゃどうも」

 しばらくして、ラーメンが運ばれてくる。
 リサのを覗けば、3桁の日本円で食べられる、世界では珍しい高級料理である。

 レイチェル「私でもニューヨークみたいな、あんな大き過ぎる街には1人で住めないですよ。BSAAが世話してくれるから、できることです」
 愛原「ふーん……」

 費用のことらしい。
 家賃が高過ぎるので、よほどの富裕層でないとアパートすら借りれないという。
 なので、多くの学生はルームシェアで住んでいるのだとか。
 BSAA北米支部はニューヨークにあるらしいが、レイチェルも養成学校の寮には1人で住んでいなかったという。
 現在は1人暮らし。

 愛原「養成学校に入ったのに、長期留学で良かったかい?」
 レイチェル「はい。私はラッキーでした。何せ、応募が殺到していましたから」
 愛原「ほお……」
 レイチェル「ナマで安全なBOWを直に見る機会なんて、そうそう無いですから」
 リサ「ヒトを見世物みたいに……」
 高橋「檻から出して大丈夫なのか?」
 リサ「がぁっ!」
 愛原「ははは……。戦闘訓練は?」
 レイチェル「米軍基地でやらせてもらっています。他にも北米支部の隊員が出向しているので、色々と」

 レイチェルの立場は極東支部日本地区本部隊預かりとなっている為、自衛隊の駐屯地近くに住んでいる。

 愛原「デイライトから話があったと思うが、リサを政府機関の研究施設へ運ぶ任務、よろしくな?」
 レイチェル「はい、それはもう。明日は基地にて、専門の訓練を受ける予定です」

 レイチェルは毎週土曜日は学校を休んでいる。
 その代わり、その日は米軍基地にてBSAA北米支部派遣隊と合流し、戦闘訓練を受けているという。

 愛原「専門の訓練って何だ?」
 レイチェル「それけは機密事項ですので、お話しできません。まあ、リサのような強いBOWとどのように戦うかの訓練だと思ってください」
 愛原「なるほど」
 リサ「ふーん……」
 レイチェル「何ですか?」
 リサ「何でもなーい。……うん、このチャーシュー美味しい!」
 愛原「そりゃあ良かった。……安全の為に、前日に出発するという話も聞いているな?」
 レイチェル「はい、聞いています。準備は万端に揃えてきます」
 高橋「ロケランも忘れるなよ?」
 愛原「こら、高橋」
 レイチェル「ロケットランチャー……リサには必要ですかね。一応、本隊に持ち出し可能か確認してみます」
 愛原「せんでいい。軍隊から持ち出し可能だったとしても、電車内に持ち込みは禁止だから」
 リサ「ロケットランチャーか……。さすがに直に食らったら、わたしはしばらく動けないかも……」
 高橋「死なねーのかよw」
 リサ「どうだろう?」

 余裕のリサを見ていて、オリジナルのリサ・トレヴァーは本当に死んだのだろうかと首を傾げたくなった。
 リサ・トレヴァーはアンブレラの研究施設の大爆発に巻き込まれた上、その後、ラクーンシティ自体も核ミサイルが撃ち込まれたということから、生きていないとされているだけだ。
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“私立探偵 愛原学” 「報告会」

2024-03-22 14:45:36 | 私立探偵 愛原学シリーズ
[3月10日10時00分 天候:曇 東京都港区新橋 NPO法人デイライト東京事務所]

 私と高橋は報告書を持って、善場主任を訪ねた。

 善場「先日はお疲れ様でした」
 愛原「恐れ入ります。こちら、報告書になります」
 善場「お預かりします」
 愛原「あと……こちらは、今回の業務で発生しました経費もろもろの書類です」
 善場「お預かりします」

 提出するのは報告書だけでなく、交通費や宿泊費などの経費の請求書もある。
 会議室に通され、そこで報告会が行われた。
 そこでは色々な話が行われたが、栗原蓮華の今後については、BSAAが集中的に対処に当たるということになった。
 さすがに民間の探偵業者が捕えたBOWをせっかく引き渡されたのに、逃がしてしまったという大失態をしでかしてしまったことから、意地でも挽回したいのだろう。
 目撃情報では蓮華は人間だった頃の記憶が戻ったのか、それまで信仰していた宗派の大石寺の境内前にて読経していたことから、またそこに現れる可能性が高いと見られ、大石寺近辺を集中して警戒に当たるとのことである。
 そこにもう民間人の介入は有り得ないとされ、私達は御役御免となった。
 但し、大石寺周辺以外の場所で目撃した場合などは、引き続きデイライトに通報よろしくとのことだった。

 善場「それと、愛原公一容疑者から何か連絡があったとお伺いしましたが?」
 愛原「あ、はい」
 善場「こちらの情報によれば、公一容疑者は、“青いアンブレラ”と共に行動をしているとのこと。隠し立てすると、所長のお立場も危うくなりますよ?」
 高橋「おいおい、ねーちゃん!そんな、カツアゲみてーなこと言わなくても、先生はちゃんと話すぜ。ですよね、先生?」
 愛原「もちろんです。実は昨日、海老名サービスエリアで休憩中に、公一伯父さんから電話がありまして、要約しますと、『栗原蓮華は他にも人間を鬼にしている恐れがある』『BSAAが回収漏れを起こしている恐れがある』ので、注意せよという内容です」
 善場「……やはり、“青いアンブレラ”はテロ組織のようですね。BSAAの機密情報を得た上、それを愛原所長に漏らすとは……」
 愛原「ということは、伯父さんの言っていたことは本当なんですか?」
 善場「残念ながら本当です。ただ、栗原蓮華に噛まれたことでBOW化したのであれば、やはり大元同様、夜しか行動できない可能性があります」
 愛原「なるほど」
 善場「当然ながら、BSAAが対処に当たっていますが、もしかしたら、所長方に依頼させて頂く機会もあるかもしれません」
 愛原「こちらにはリサもいますし、御依頼頂ければ、協力は惜しみませんよ」
 善場「頼もしいお言葉です」
 愛原「因みにBSAAが取りこぼしたBOWの数と場所、目星はあるんですか?」
 善場「それが、具体的にはまだです。被害があった場所を調査することにより、おおかたの予測を立てるのが現状です」
 愛原「それは厳しいですね」

 特異菌しか保有していない蓮華と、Gウィルスも保有しているリサとでは、リサの方が上のような気がする。
 蓮華に噛まれて鬼化した元人間がどれだけいるのかは不明だが、そこまで強くないような気がした。
 適合しなかった場合は死亡するし、半分だけ適合すると、モールデッドのようなザコクリーチャーになる。
 また、特異菌に耐性があったとしても、別の化け物に変化するだけなので、感染するともう地獄しか無いのである。
 そして、適合すると鬼化する。
 ……あれ?

 愛原「善場主任、ちょっと質問しても?」
 善場「はい、どうぞ」
 愛原「蓮華って、特異菌しか保有してないんですか?それだとエブリンと同じということになりますが、その割には、何か違うような気がするんですが……」
 善場「お気づきですか?」
 愛原「はい。特異菌だけで鬼化はしない気がします」

 初期のリサのようにGウィルスとTウィルス、現在のようにGウィルスと特異菌のように、2つ以上の生物兵器ウィルスなどが混合するのが特徴である。

 善場「その通りです。奥日光の事件の際、栗原蓮華に投与された薬剤が最大の要因ですね。リサの血液と何かの製剤を混合させた物を投与されたわけですが、それを解析しないことには詳しいことは分かりません」

 リサの血が原因か。
 ただ、血液だけではGウィルスには感染しない。
 Gウィルスは名前こそウィルスだが、実際には1つの生物だと思えば良い。
 繫殖する為には、胚を別の生物に植え付ける必要がある。
 そこで育った胚が幼体となり、そこから更に成体になることで、G生物の出来上がりである。
 リサが人間の姿を保っていられたのは、Tウィルスとのバランス、そして現在は特異菌とのバランスのおかげであるという。

 愛原「リサの血液だけでも、鬼化する何かがありそうですね」
 善場「リサには不用意に噛み付かないよう、伝えておいてください」
 愛原「もちろんです」

 因みに私は抗体を持っているので、リサに噛まれても平気。
 以前、怒ったリサに噛み付かれたことがあったが、まあ、このように平気だ。
 それから話は、今月下旬のことに変わる。

 善場「藤野入りの予定は、今のところ変わりません」
 愛原「了解です。既に前泊のホテルは、押さえてあります」
 善場「当日はBSAAの護衛も付くのですね?」
 愛原「はい。養成学校からの留学生、レイチェルが同行します。彼女はリサとも仲良くやっていますし、表向きにもBSAA関係者の警備ありということにできますから、問題は無いかと」
 善場「かしこまりました。改めてBSAA側には確認を取りますが、支障が無いとの判断であれば、それで参りましょう」
 愛原「はい、よろしくお願いします」
 善場「今回の件に関する報酬は、後ほど振り込ませて頂きます。ありがとうございました」
 愛原「こちらこそ、また宜しくお願い致します」

 これで、報告会が終わった。
 今後のことを話しているうちに、デイライトの事務所を出るのは昼前となった。

 高橋「先生、ついでに昼飯でも食って帰りますか?」
 愛原「そうだな。ちょっと今日も冷えるし、ラーメンでも食って帰るか」
 高橋「この近くに、美味い店知ってるんで」
 愛原「おっ、そうか」

 私と高橋は、昼食を取ってから事務所へ帰所した。
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“私立探偵 愛原学” 「何事も無い夜」

2024-03-20 20:38:53 | 私立探偵 愛原学シリーズ
[3月9日17時00分 天候:雨 東京都墨田区菊川2丁目 愛原学探偵事務所]

 リサ「雨が降ってきたよ?」
 愛原「ああ。夕方から雨らしいからな。まあ、外に出ている時じゃなくて良かったよ。……よし、できた」

 私は作成し終えた報告書を印刷した。

 リサ「写真が多いね」
 愛原「見やすいだろ?」
 リサ「うわ、モールデッドじゃん!……てか、なにこのオバケ!?スギャグデッド?」
 愛原「その類かもな」
 リサ「メーデーメーデー言ってた?」
 愛原「いや、船じゃないから。でも、何か色々喋ってたな。もちろん、ただのうわ言で、会話なんかできやしない」
 リサ「だろうねぇ……」

 私はすぐに善場主任に電話した。

 愛原「お疲れ様です。愛原です」
 善場「愛原所長、お疲れさまです」
 愛原「今しがた、報告書が完成しました。ファックスか、メールしますか?」
 善場「そうですね。原本は明日頂くとして、PDFにしてメールして頂くと助かります」
 愛原「分かりました。すぐに送信致します。それで、明日の報告会は如何致しましょう?」
 善場「10時に、こちらの事務所に御足労頂くことは可能ですか?」
 愛原「はい、大丈夫です。それでは、10時に伺わせて頂きます」
 善場「お待ちしております」

 私は電話を切った。

 愛原「よし。これを持って、明日はデイライトさんの所に行くぞ。その前に、メール送信だ」
 リサ「あーあ。先生、またお出かけしちゃうんだー」
 愛原「何言ってる。仕事だぞ。それに、お前も学校だろうが。上野に行くか、新橋に行くかの違いだけだぞ」
 リサ「それもそうか」
 愛原「分かったら、お前も家に戻れ。俺は報告書をメール送信してから、事務所を閉めるからな」
 リサ「はーい。あ、先生のコーヒーカップ舐め舐めしてから洗っておくね」
 愛原「舐め舐めは余計だな」
 リサ「ちっ、バレたか」

 リサは私のコーヒーカップを持って、給湯室に向かった。
 コーヒーカップを洗うだけだからすぐだ。
 それからリサはエレベーターに乗って、上に向かって行った。

 愛原「……よしっと、こんなもんだな」

 私は報告書をPDFにして、善場主任にメール送信した。
 あとはもう、今日の仕事は終わり。
 事務所を閉めることにした。

[同日18時00分 天候:雨 同地区 愛原家3階ダイニング]

 高橋「先生、お疲れ様っス!」
 愛原「おう。じゃあ、明日は10時にデイライトさんの事務所だ。遅れないようにな」
 高橋「はい。車出しますか?」
 愛原「いや。さすがに平日の都心、駐車場はなかなか空いてないだろう。地下鉄で行くぞ」
 高橋「分かりました」
 リサ「で、帰りは上野まで来てくれるんだね?」
 高橋「何でだよ?オメーが来い」
 リサ「通学経路から外れると、デイライトがうるさいんだよ」
 愛原「そうだったな。しかし、今はレイチェルが一緒だろ?」

 リサが許されていないのは単独行動だけであり、例え経路を外れても、そこにBSAA関係者やデイライト関係者がいれば良い。
 レイチェルは正式な隊員ではないが、養成学校生であり、訓練・実習の一環でリサの監視員の1人に任命されている。

 リサ「まあね。報告会ってお昼までなんでしょ?一緒にお昼食べて帰ろうよ?」
 愛原「本当にお昼までとは限らないから。まあ、一応会議が終わったらLINEしてみるよ」
 リサ「やった!待ってるからねー」
 パール「お待たせしました。今日は中華です」
 リサ「おー!」
 愛原「激辛回鍋肉かよ。リサ向けだな」
 リサ「豚肉がいっぱい!いただきまーす!」
 パール「先生には青椒肉絲です。こちらは辛くないですよ」
 愛原「何だ、そうか。それは助かる」

 全員に共通した料理として、他にチャーハンと唐揚げ、中華スープがあった。

 高橋「唐揚げ、急いで食わないと、リサに食われますぜ?」
 愛原「そうだな、頂こう」
 高橋「先生は唐揚げにレモン掛けない派でしたね?」
 愛原「そうなんだ。まさかこの中にレモン掛け派、いねーよなぁ!?」
 高橋「先生!リサが、唐揚げに唐辛子投入しようとしてやがります!!」
 愛原「リサ!?」
 リサ「だってぇ、マイルド過ぎて味がしないだもん」

 さすがは鬼型BOW。
 辛党である。

 愛原「そんなに辛い物食べて、よく火ィ吹いたりしないな?」
 リサ「電撃も弱くなったし、そのうち、今度はそうなるかもね」
 愛原「鬼の男みたいに?」
 リサ「あんなヤツの話ししないで!」
 愛原「ゴメンゴメン」
 高橋「俺とは違うタイプのイケメンだったな。それでも嫌いか?」
 リサ「キライ!」
 愛原「イケメン同士、何かタイプが違うって分かるんだ?」
 高橋「まあ、そうっスね。口では上手く言えないんスけど……」
 愛原「いや、いいんだよ。俺はイケメンじゃないから、逆に違いが説明できる」
 高橋「お、何スか?」
 愛原「まず、鬼の男は『かませ犬系イケメン』だ」
 高橋「ははっ(笑)!さすが先生です!……俺は?」
 愛原「『天然系イケメン』?」
 高橋「どういう意味っスか!?」
 リサ「どっちもボケ役だってことだよ」
 高橋「そ、それは……そうかもしれないっスけど」
 愛原「ボケ役の方が楽なんだけどな。ツッコミ役は、色々とエネルギーを使うもんでな」
 高橋「さ、サーセン」

[同日21時00分 天候:雨 愛原家3階リビング]

 夕食が終わった後は、リサとゲームに付き合ってあげた。
 少し昔の懐かしいゲームを引っ張り出して、プレイしてみたのだが、オリジナルのリサ・トレヴァーが登場するシーンにおいて、リサが正座して伏せ拝するほどに心服随従している姿を見て、リサを本当に使役できるのは、オリジナルのリサ・トレヴァーなのだと思った。
 ここにいるリサをBOWとしている最大の原因は、Gウィルスにある。
 それの生みの親がリサ・トレヴァーなのだから、リサにとってオリジナルのリサ・トレヴァーはGウィルスの親とも言える存在なのだろう。
 そもそも、リサという名前も、このリサ・トレヴァーからもらっている。
 リサが部屋に飾ってあるクランクハンドルも、リサ・トレヴァーが寝泊まりしている小屋に飾っておいていたのを真似している。

 高橋「先生、お風呂沸きましたよ?」
 愛原「了解。リサ、先に風呂入ってこい」
 リサ「はーい」

 リサは席を立って、まずは着替えを取りに、4階の自室に向かって行った。

 高橋「シャワールームができたら、あいつにはそこを使わせるんですよね?」
 愛原「風呂好きの鬼だ。別に、普段は3階の風呂でいいだろ」
 高橋「そうっスか」
 愛原「リサの次は、俺が入るからな」
 高橋「了解です」 
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“私立探偵 愛原学” 「緊迫の帰京」

2024-03-20 16:08:26 | 私立探偵 愛原学シリーズ
[3月9日13時00分 天候:曇 東京都江東区住吉 ガソリンスタンド]

 海老名サービスエリアを11時過ぎに出た私達は、真っ直ぐ都内に向かった。
 高橋のルートは東京インターからそのまま首都高3号線に入って更に東進し、浜町出口から高速を降りて、それから新大橋通りを東進するというものだった。
 平日ということもあり、都心は混雑していた。
 昼食も食べずに、何とか家の近所までやってきた。
 この時点でガソリンが残り半分を切っていた為、給油してから帰ることにした。
 給油をしていると、リサから鬼ラインが。

 リサ「わたしはもう帰ったよ!先生はどこにいるの!?」

 みたいな、明らかな不機嫌ラインだった。
 そこで私は、今は住吉のガソリンスタンドで給油中だということを伝えた。

 愛原「まだ昼も食べてないんだ。リサは食べたのか?」

 と、食べ物の話を振ってみると、さすがにそれで少しだけ機嫌が戻ったようで、レイチェルを含む魔王軍達とハンバーガーを食べたことを伝えた。

 リサ「もうすぐ帰ってくるなら、わたしがマックで買ってこようか?」

 との質問に、最初は固辞しようかと考えていた私であったが、リサがマックを買っている間に帰れば良いと思い、頼んでみた。

 愛原「高橋。リサがマック買ってきてくれるみたいだぞ?」
 高橋「マジっスか?じゃあ俺、ビッグマックのセットで。コーラでオナシャス」
 愛原「ああ、分かった」

 私はダブルチーズバーガーのセットを頼んでおく。

 リサ「了解!すぐに買ってくるね!」

 食べ物が絡めば機嫌が直る辺りは、まだ蓮華より扱いやすいかも。

 店員「ありがとうございましたー!」

 給油が終わって、再び新大橋通りに出る。
 それで菊川駅前の交差点を通過すれば、家はもうすぐだ。

 愛原「って、リサ!!」

 菊川駅前の交差点は都道同士の交差点である。
 道幅はどちらも同じようなものであり、どちらもバス通りである。
 ただ、番号的には50号線の新大橋通りに対し、交差する三ツ目通りは319号線と、前者の方が格上なので、優先道路としては新大橋通りの方だろうか。
 で、新大橋通り側が青信号だったので、私達の車はそのまま直進した。
 しかし、リサがBOWならではの跳躍力で、交差点をヒョイと飛び越えてしまった。
 そしてそのまま、交差点の前にあるマックのレジの列に並ぶ。

 愛原「おおーい!おおーい!!」

 私は車の中で、リサに対して壮大なツッコミをした。

 高橋「目立ち過ぎだ、あのバカ!!」

 私の為に、急いで買って来ようとしたのだろう。
 大通り同士の交差点だから、1度赤信号に引っ掛かれば、確かに時間が取られてしまう。
 それなら、せっかく地下鉄の駅があるのだから、駅の中を通って反対側に渡ってもいいはずである。
 しかし、リサは持ち前の身体能力で交差点を飛び越えるという暴挙に出た。
 この辺りは電柱の地中化などは進んでおらず、電線も地上にある。

 愛原「後で説教だな」

 尚、帰りはちょうど信号が青だったので、そのまま横断歩道を渡ったそうである。

[同日14時00分 天候:曇 東京都墨田区菊川2丁目 愛原学探偵事務所]

 警察官「おたくの娘さんが……」
 愛原「スイマセン!スイマセン!」

 尚、後ほど近所の交番から警察官がやってきて、みっちり説教された。

 リサ「だってあの信号、赤長いんだもん。もうちょっと早く青になるようにしてよ」
 愛原「リサ!」
 高橋「あー、そうそう。俺も気になってた!」
 パール「同じく」
 愛原「お前らな!」
 警察官「急いでるんなら、地下鉄の中を通っていいんだよ!この時間、駅は開いてるんだから!」
 リサ「えっ、線路渡っていいの?」
 警察官「ちがーう!」
 愛原「ローカル駅の構内踏切か!」

 やっぱりBOWは、感覚がズレている。

 警察官「今後は交差点を飛び越えたりしないように!分かった!?」
 リサ「はーい……」
 愛原「すいませんねぇ。保護者の私からも、よく言い聞かせておきますので」
 警察官「お願いしますよ」
 高橋「都営バスだけ優先的に青になるってシステムがちょっと気に入らねぇんだよなぁ……」
 愛原「都営バスも都道も、東京都がやってるからだよ。それに、だったら逆に都営バスに付いて行けば、一緒に優先システムに便乗できるってことだろ」
 高橋「! そうか!さすが先生!」
 警察官「それでは、私はパトロールがありますので」
 愛原「どうもすいませんでした」

 警察官が立ち去る。

 愛原「全く、お前というヤツは……」
 リサ「ハンバーガー美味しかったでしょ?」
 愛原「ああ、それはもちろん。……って、ちがーう!」
 高橋「先生。こいつと関わってると頭痛くなってくるんで、報告書の作成しましょう」
 愛原「そ、そうだな」
 リサ「頭痛いの?はい、ロキソニン」
 高橋「まぬっけーっ!!」
 愛原「リサ、俺達は忙しいんだから、邪魔しないでくれ」
 リサ「はーい……」

 私は自分の机に戻ると、報告書の作成に入った。

 高橋「先生。今後の為に、もう少し弾薬を多めに支給してもらいましょうか?申請書なら俺が作成しますんで」
 愛原「あー、そうだな……。蓮華が逃げたりしなければ、現状維持で良かったんだが、逃げたとなるとな……」
 高橋「いっそのこと、ロケランの貸与も申請してみます?」
 愛原「いや、さすがにそれは無理だろー!」
 高橋「じゃあワンランク落として、グレネードランチャーならワンチャン行けますかね?」
 愛原「ムリムリムリ!いつも通りマグナム弾と、ハンドガンの弾と、ショットガンの弾を多めに請求しとけ!」
 高橋「分かりました」
 パール「手榴弾って請求できましたっけ?」
 愛原「できなくはないだろうけど、蓮華相手に効くかね?」
 高橋「蓮華には無理でも、ザコクリーチャーには効きますよ。試しに2~3発請求しておきますか?」
 愛原「じゃあ頼むよ」
 高橋「了解っス」

 リサは空いている机の椅子に座り、ジュースを飲みながら……。

 リサ「話だけ聞いてると、とても探偵事務所じゃないみたいだね」
 愛原「サバゲークラブの事務所の会話みたいだな。明日も授業は午前中だけか?」
 リサ「もう終業式までそうだね」
 愛原「そうか……」
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“私立探偵 愛原学” 「海老名サービスエリア」

2024-03-18 20:24:44 | 私立探偵 愛原学シリーズ
[3月9日10時30分 天候:曇 神奈川県海老名市大谷南 海老名サービスエリア]

 ホテルを出発した私達は、東名高速に乗り、東京を目指した。
 途中の海老名サービスエリアで休憩を取ることにする。
 なるべくなら、人の多いサービスエリアが良い。
 足柄だと休憩するには早い為、その次に大きなサービスエリアと言えば海老名だからである。
 あとそれと、早く静岡県を出たいというのもあった。
 栗原蓮華がヘリコプター墜落後、どのような行動を取ったかは不明だ。
 もしかしすると、またトラックに便乗して移動しているかもしれない。
 そして、それでまた東京に戻らないとも限らないのだ。
 今のところ、蓮華の行方については完全に不明となってしまった。

 愛原「リサにお土産を買って行こう」
 高橋「了解です。俺は一服してますんで」
 愛原「ああ、分かった」

 平日ということもあり、あまり行楽客はいない。
 それでも大型駐車場を見ると、観光バスの姿が何台か見えた。
 足柄同様、ここも有名なサービスエリアなのだ。
 そして休日ほどは混まないものの、やはり名物のメロンパンなどは大人気のようだ。
 他にもカレーパンが推されている。
 とにかくリサには、食べ物を土産として買って行ってあげるのが良い。
 あとは、自分用にも買って行くか。
 小田原の蒲鉾もあるようなので、これを買って行って、酒のつまみにするのも良い。

 愛原「あとは肉系統だな」

 当然ながら、冷凍とか冷蔵状態で売られている。
 お土産用として購入すると、保冷バッグに入れられ、保冷剤まで入れられるほどの徹底ぶりだった。
 まあ、これでリサの機嫌が直れば良いだろう。
 一応、LINEで、リサ用のお土産を購入した旨知らせると、すぐに返信が返って来た。

 リサ「先生が早く帰って来ることが、最大のオミヤゲ!」

 という身も蓋もない返信であった。
 こりゃ、リサより早く帰る必要があるな。
 暴れ鬼が蓮華にプラスしてリサだなんて、霧生市どころの騒ぎじゃなくなるぞ。


 高橋「先生」

 土産物の物色が終わると、高橋と合流した。

 愛原「おっ、一服は終わったのか?」
 高橋「おかげさまで。先生、リサへの土産は買ったんスか?」
 愛原「何とかな」
 高橋「先生もコーヒーブレイクされては?」
 愛原「リサより早く帰る必要があるから、あんまりのんびりできないんだよなぁ……」
 高橋「あいつ、午後帰りですよね?週末の東名は渋滞が当たり前ですけど、平日なら大丈夫っスよ」
 愛原「いや、もうすぐ春休みだから、フルでの授業はもう少ないらしい。今日なんか、昼過ぎに帰りだって」
 高橋「マジっスか」
 愛原「まあ、リサには『昼飯食ってから帰ってこい』って言っておいたけど」
 高橋「それで引っ張る作戦っスね!さすがっス!」
 愛原「とにかく、俺はトイレに行って、コーヒー買ってから車に戻る。土産、車に積んどいてくれ」
 高橋「分かりました。じゃ、俺は車に戻りますんで」

 高橋は高橋で、自販機コーナーで缶コーヒーを買って行った。
 私は私で、トイレに行った後、自販機コーナーで紙コップの自販機でコーヒーを買い求めた。
 抽出中、“コーヒールンバ”のインストゥルメンタルが流れる、あの自販機だ。
 それから車に戻る。

 高橋「先生、あのサービスエリア、家系ありましたよ」
 愛原「そうか。時間が時間なら、そこで昼飯食ってもいいな」

 私はコーヒーを一口飲んだ。
 自販機で購入したものとはいえ、一応はレギュラーコーヒーだから、車内にコーヒーの香りが充満する。

 高橋「それじゃ行きますか」
 愛原「ああ」

 高橋がエンジンを掛けた時だった。

 愛原「ん?」

 私のスマホに着信があった。
 電話に出てみると、それは公一伯父さんだった。

 愛原公一「よお?昨夜は大活躍じゃったみたいじゃな?」
 愛原学「伯父さん!?」
 公一「ワシらはさすがにタクシーで避難したが、お前達は立ち向かったようじゃの。偉い偉い」
 学「あの時すれ違ったタクシーって、伯父さんが乗ってたの!?」
 公一「もう1つネタばらしすると、お前のかつての部下も同乗しとったぞ」
 学「高野君も!?やっぱり伯父さんは、“青いアンブレラ”の一員に?」
 公一「それはどうかの。お前もなし崩し的にやってきて、今に至っとるわけじゃろ?ワシも似たようなものじゃ。血は争えんものじゃの」
 学「しかし……。伯父さん達がどうしてあそこに?」
 公一「そりゃあ、鬼退治じゃ。国連軍がだらしないから、“青いアンブレラ”でやることになっての」
 学「でも逃げたってことは……?」
 公一「あやつ、狙撃に失敗したようじゃ」
 学「高野君、狙撃はあまり得意じゃなかったような気がするけど……」

 善場主任からはエイダ・ウォンのコピーだと言われ、資料によれば、本物のエイダは狙撃の名手だったというが、コピーはそうでもないらしい。

 公一「とにかく、“青いアンブレラ”では自分のケツは自分で拭くつもりのようじゃ。というか、もう拭いているのだがの」
 学「そ、それってまさか……?」
 公一「『ここから先は有料となります』」
 学「何さり気なく有料サイトへ誘導してんの!」
 公一「まあまあ。ワシがこうして電話したのは、蓮華だけでなく、他の鬼にも気をつけいということじゃ」
 学「他の鬼?リサなら、俺が何とか機嫌を直させるよ」
 公一「違う違う。お前、何も気づいとらんのか?」
 学「何が?」
 公一「沼津では化け物と戦ったそうじゃの?」
 学「何で知ってるんだよ……」
 公一「化け物にしたのは、栗原蓮華じゃろう」
 学「まあ、他に考えられるのは無いね」
 公一「蓮華の被害者はBSAAが何とかしているようじゃが、中には漏れている者もいるんじゃないのかね?」
 学「まさか……」
 公一「そして、そういう者達ほど、鬼化したとは考えられんかね?」
 学「俺が見た夢……」

 私が昨夜見た訳の分からない夢も、そういうものだったような気がする。

 公一「正夢にならんといいな。それじゃ、気を付けて帰るのじゃぞ」

 それで伯父さんからの電話は切れた。

 高橋「何でした?」
 愛原学「蓮華は“青いアンブレラ”が確保したかもしれない」
 高橋「何ですって!?」
 愛原「しかも、蓮華に噛まれたりして、他にも鬼になった者がいるかもしれないから気をつけろだってさ」
 高橋「それは……ヤバいっスね」
 愛原「とにかく、善場主任に今の話を報告するから、車を出してくれ」
 高橋「分かりました」

 高橋は車を発進させて、サービスエリアの出口に向かった。
 善場主任に報告すると、“青いアンブレラ”の件は少し驚いていたが、裏を取る必要があるということで、一先ず保留ということになった。
 また、他に鬼化した者がいるかもしれないという話については、調査するとのことだった。
 
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