伊藤とし子のひとりごと

佐倉市議会議員4期目
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飯館村の酪農家 長谷川健一さん(東京新聞)

2012-03-07 20:32:15 | 原発問題
3月4日 東京新聞 こちら特捜部より

飯館村の酪農家 長谷川健一さんが著書「原発に『ふるさと』を奪われて」の中で、
集団移住の可能性を考慮すべきだと提言している。

原発事故後、6千人が全村避難した飯館村。
村は除染を進めて帰村を促す方針だ。

村面積の75%は山林
そのすべてを除染しなければ移染にしかならない。
でも、そんなことが可能なのか」

昨年9月、台風の後いったん放射線量が下がったが、すぐに元の数値に戻った
「雨で放射性物質が流された後、山にたまっていた放射性物質が流れ込み、再び上昇したのだろう。
家の周りや田畑だけ除染しても、これと同じ現象が起きるはずだ」

環境省が2月24日のモニタリング調査の結果によると、村内の放射線量は総じて高い。
バラツキはあるが毎時10マイクロシーベルトを超える場所が少なくなかった

こうした中、村は希望者全員の帰村をめざし、3,200億円をかけ、住宅を2年、農地を5年、森林は20年で除染する考えだ。
背景には、事故以前に成功した独自の村おこしの記憶や愛着がある。
だが、長谷川さんら一部の住民は除染効果を危ぶみ、新天地への集団移住を望んでおり、村は大きく揺れている。

「時間がたつほど若い人を中心に村に戻る人は少なくなるだろう」と案じる。

住民の中には、避難先で新たな生活基盤を築く人が徐々に増えている。

「生まれ育った故郷には帰りたい。
だけど、これだけ汚染された土地で農業を再開するのは難しい。
除染がうまくいかず、何年か後に『やっぱりだめでした』ではどうにもならない。
村全体で移住する『新・飯館村』のような選択肢を考えておく必要がある」

昨年6月、友人の酪農家が自殺したのを機に長谷川さんは講演活動を始めた。
「被災者が沈黙していては、味わった苦しみや悲しみは伝わらない」

著書では、事故から3カ月間の村の様子を詳細に記述。
計画的避難区域に指定される寸前まで、何人もの「御用学者」が村を訪れ、
「国の言う事を聞いていれば大丈夫」と繰り返した、とある。

政府は終息宣言まで出して、原発の再稼働や輸出を進めようとしているが、福島ではまだ何も終わっていない。
そのことを一人でも多くの人たちに知ってほしい」

(引用おわり)
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昨年は5000ベクレル以下の農地が耕作可能とされた。
農作業は土ぼこりを吸い込み、被ばくする大変危険な作業だ。
作付けしたくなくても、国が認めなければ何の補償もされない。
ひどい話だ。

武藤類子さんの話でも山下俊一氏らが事故後いち早く高線量の自治体を回って、安全キャンペーンした話があったが、長谷川さんの話にも御用学者の話が出てくる。
原子力ムラの周到な意図が透けて見える。



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