長野県と長野県山岳遭難防止対策協会は、登山者の山岳遭難事故を防止するため、「信州 山のグレーディング」を行い、公開している。長野県内の主要な登山ルート(100ルート)から「体力」と「難易度」でグレード分けしているので、自分の山選びや、初めて一緒にパーティを組む相手の技量を推し量るのに役立ちそうである。ただし、このグレーディングは、あくまでも無雪期・好天時の評価であるから、どんな山でも悪天時には甘く見てはいけないのは確かだ。
グレーディングは、登山ルート(100)の固有の地形的な特徴に基づいて、体力度と技術的な難易度で評価している。表では、縦軸に1~10段階の体力度のグレーディング、横軸にA~Eの5段階の難易度のグレーディングをしているので、上に行くほど体力が必要で、右に行くほど難易度が増すという事になる。
この表によると、一番楽なのが湯の丸山や北横岳(ロープウェイ使用)で、最も体力と難易度(上級者Ⅱ)が高いのが、北穂高岳から槍ヶ岳への大キレットのコースである。また、上級者Ⅰでは、塩見岳、北穂高岳、西穂高岳等が該当している。槍ヶ岳や白馬岳、赤岳などは中級者にランクづけられている。さすがに、上級者Ⅱに該当するコースは歩いてないが、上級者Ⅰあたりまでは、ほとんど行った事があるコースだ。ただ、さらにきついと思われる西穂高岳~奥穂高岳(北アルプス)、北鎌尾根(北アルプス)、赤石岳(南アルプス)、鋸岳(南アルプス)、西岳縦走(戸隠)などは、あえて評価の対象にしてないそうだ。所謂一般向けでないという事なのであろう。
しかし、このグレーディングは長野県の山だけなので、他県でも同様な表を作ってくれるとありがたいのだが…。
信州 山のグレーディング(PDF:199KB)
http://www.pref.nagano.lg.jp/kankoki/sangyo/kanko/documents/yamanogure-dexingu201408.pdf
信州 山のグレーディング一覧表(50音順)(PDF:87KB)
http://www.pref.nagano.lg.jp/kankoki/sangyo/kanko/documents/yamanogure-dexinguitiranhyou201408.pdf