fromイーハトーヴ ーー児童文学(筆名おおぎやなぎちか)&俳句(俳号北柳あぶみ)

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火防祭(火伏せ祭)ー北上市二子

2013年02月17日 | 日記

                        立派な屋敷祠

  (上の写真、うちのお年寄りではありません)

 ここのところ旧正という言葉を何度も聞きました。日本人にとっても、とても大事な季節感のよう。こちらの人、雪が降ると「旧正だからな」みたいにいうのです。2月11日、建国記念の祭日の日、花巻に行くため、国道と平行している道を走っていたところ(いわゆる旧国道か?)、とある民家で、何かやっている!!! 俳人的アンテナがピピピピと立ち、車を止め、図々しく「見せてください」と入りこみます。車からちらっと見えたお神楽は残念ながらちょうど終わったところ。屋敷祠に獅子頭を4つ奉納(?)し、神楽を舞った人たちにお酒などが振る舞われているところでした。羽織袴の子どもが二人、半被姿の子どもが二人。それぞれ、小屋でジャムサンドなど食べています。

 「どうぞ、どうぞ。こっちがこの家のご当主94才。和賀の殿様の家来の子孫云々(これがつまり写真の方、94才ですって!)日本むかし話しのなんとか長者はこの辺のこと……」と、世話好きなおじさんが話してくれます。「で、どこの取材?」ときかれ、「え…、取材というわけでは…。たまたま通りがかって」と言ったのですが、あちこちから「どこから取材に来たの?」ときかれてしまいます。同行の娘が「埼玉から」などと言おうものなら、「埼玉から取材?!」と。いや、だから取材ではなくて……。しかし娘は、しっかり味噌おにぎりをいただき、すぐり酒を飲み、せんべいをおみやげにもらっていました。私はその日は運転手だったし、このあと花巻のマルカンデパートで食事の予定だったので(15センチソフトクリームも)、タクアン一切れだけいただきました。すぐり酒も味噌おにぎりも、めっちゃおいしかったそうです。

  次の家へ行列

 写真には写ってませんが、「秋葉神社」という幟も移動します。秋葉神社…火伏せの神様なのですね。火伏せと五穀豊穣を祈って、旧正月に、以前は村の各家をまわったけれど、今は去年役員だった家をまわっているとのことでした。テレビなどで「取材」される大きな行事とちがい、行列で次のお宅へ雪の中を行くのは30人程度。一軒の敷地内で神楽を踊るわけですからね。雪の中を列になり進む、その感じがなんともよかったです。

 基本的に人の顔は出さないつもりでいるのですが、94才のご当主、写る気満々だったし、とてもいいお顔だったので、このままアップさせていただきます。子どもたちも、となりのおばあちゃんもいいでしょう? おばあちゃんは86才だということでした。ジャムサンド勧めていただいたのに、ごめんなさい。ありがとう。

  

 子どもはこの子たちプラス一人だけ。うち三人は兄弟だといってたので、二世帯にしか子どもがいないということか。二子という地域の中の一集落。里芋で有名なところです。

  おばあちゃん特製すぐり酒