fromイーハトーヴ ーー児童文学(筆名おおぎやなぎちか)&俳句(俳号北柳あぶみ)

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『そこに言葉も浮かんでいた』(新日本出版社)『アゲイン アゲイン』(あかね書房)『わくわくもりのはいくえん はる おともだちできるかな』『みちのく山のゆなな』(国土社)『ファミリーマップ』、エンタメシリーズ『家守神』1~5巻、『おはようの声』幼年童話『ヘビくんブランコくん』『オンチの葉っぱららららら♪』、短編集『友だちの木』・歴史物語『アテルイ 坂上田村麻呂と交えたエミシの勇士』他、好評発売中です。各種ご依頼は、左側のメッセージからお願いいたします。    

犬神さま

2013年08月15日 | 日記

        

 神社の狛犬には、いろいろあります。ここは、八王子の小さなお宮です。(中央大学近く)

 青梅の御嶽山の犬神信仰に、大分前から興味があります。ここには何年か前に訪れたことがあり、大神さま(オオカミ)のお札が貼られていた記憶があります。でもこのたび訪れたとき、そのお札はもうありませんでした。狛犬だけがやけに新しくなっていて……。でもこれは犬ではなくオオカミなのだと思います。

 このお宮の入り口の鳥居の横には、金精さまもあります。(ちょっとこのブログのカラーではないので、アップは見送ります)大きな農家や田んぼもあるのですが、きっと数年後にはまた様変わりしているのだろうなという感が大です。

 ここは、日野と八王子にまたがる「勝五郎の生まれ変わり伝説」の場所でもあります。勝五郎の生家だったあたり、切り崩されて大きなマンションか住宅地になりそうな様相でした。


『色彩のない田崎つくると彼の巡礼の年』(村上春樹)ー文藝春秋

2013年08月14日 | 日記

 これも、悪くはなかったけど年末の5冊には入れないだろうと思いました。

 『ノルウェーの森』『1Q84』は、これまで読んだ本のベスト10に入るかも? というくらい好きなので、その反動かもしれません。つくるを取り巻く脇の人物が魅力がないと思いました。つくる自身も……。お好きな方、すみません。巡礼というほどのことでもないとも思いました。「色彩のない」というのも、表面的には名前に色が入っていないということなのも、どうでしょう。(これは、深い意味があるのかもしれませんが)

 「abさんご」(文春の芥川賞発表号)と『色彩のない田崎つくると彼の巡礼の年』『何者』、「童子」のMさんから借りたのですが、返さなくていいと言われています。9月のはじめに合評会でお会いするみなさん、(なぜか限定)で、この3冊を読みたい方、いらしたら、持っていきますのでご連絡ください。

  先日大雨のあとの北上川


『abさんご』ー黒田夏子

2013年08月13日 | 日記

 半年に一度、読んだ本の中から5冊程度をピックアップする方式をとっていますが、この『abさんご』、読んだけどたぶん年末の5冊には入れない。でも感想は書いておきたいと思いました。

 この作品が芥川賞を受賞したことは、うれしいことでした。作者の年齢がクローズアップされたことは別として、「生きているうちに見つけてくれてありがとう」という作者の言葉もすばらしいと思います。遅まきながら読んで、確かに評判通り読みにくい、でもとても心惹かれる作品でした。

 文春の選者の評を同時に読み、これだけの作家からこれだけの賛辞を引き出したことに感嘆。読みにくいけれど、意味がわからないというものでもなく、古いかというと新しい感じもする不思議な小説。それが魅力なのでしょう。白黒写真のような、と書いて、いや違うな、セピア色? いや、それとも違う。不思議な靄の向こうの世界・・・。

 これが縦書きで、たとえば「喪のためのくつ」と書かれているものを「黒靴」と普通の言葉で書かれていたら、つまらない物語なのか? というとそうでもないだろうと想像もできます。

 タイトルは結局どういう意味なのかは、最後までわかりませんでした。10年に1作くらいしか書かないということなので、次作は10年後? それともこれまで書いたものの中から出るのでしょうか? 

 でもどうして「おもしろい本」の中には入らないのでしょう。うーん。単純におもしろくない、というのとも違う。この歯切れの悪さ……。樋口一葉を読むと、「ああ、いいなあ」と思うけど、おもしろいとは思えない。実はそんなに好きではないというのと、ちょっとにているかもです。樋口一葉が好きな方は、『abさんご』が好きかもしれません。

   南瓜の花。南瓜の勢いだけがすごい。


郁子(むべ)の実、そして瓢(ひょん)の実

2013年08月12日 | 日記

            郁子(むべ)の実

 先日行った相原高校にあったものです。

 写真は撮らないでしまったのですが、柳の葉に、実のようなものがたくさんついていました。でも柳の実? 違うような……と思っていたら、「虫の卵じゃないか」という人もいて、家で調べたところ、やはりアブラムシの仲間は木の葉に卵を産み付け、それがこぶのようになることから、虫こぶ、または虫瘤(ちゅうえい)というそうです。その代表的なのが、イスノキにできる虫こぶで、「ひょんの実」という。とあります。虫が出た穴に息を吹きいれると笛のように鳴ることから「ひょんの笛」という言葉もあります。瓢(ひょん)の実、瓢(ひょん)の笛……秋の季語。がぜん「ひょんの実」が見たくなりました。見ていても気づかずにいるのかもしれません。

 虫の卵といえば、落とし文。こちらは夏の季語。


ちびっこの「ごんぼほり」

2013年08月11日 | 日記

 久しぶりにプールにいってきました。あくまで水の中で歩くだけです。これからは体力を落とさないで生きていくことが大事。プールはしばらくぶりでした。このごろは、私のように泳げない人間も、ウォーキングができるので嬉しいです。おじさん、おばさん達、数人必ず歩いています。夏休みなので、ちびっ子たちも。

 この日は、更衣室でちびっこの「ごんぼほり」に遭遇。「ごんぼほり」というのは、岩手弁でごうじょっぱり、ということです。だだをこねるを強調した感じ。秋田弁だと「だじゃく」。でもちょっとニュアンスが違うんですよね。「だじゃく」だともうちょっと悪いイメージ。

 いっしょにいたお姉ちゃんに聞いたら4歳だというその女の子は、とにかく泣いて「おかあさんがわるい」「おかあさんがいったのがわるい」と着替えをしません。お姉ちゃんは「お父さん、呼んでこようか?」とおかあさんにききますが、女子更衣室なのでね。おかあさんは根気強く「おかあさんの何が悪いの?」「おかあさん、なんていったのがいけなかったの?」ときくのですが、(大きな声で怒ったりせず、えらいなと思いました)女の子は答えず、泣いています。なにかがまんできずにプチンと切れてしまうことがあったんだねえ。眠かったのかもしれません。「だったらもう帰ろう」というおかあさんに、「だめー」と入口で通せんぼしながら、またポロポロ泣いていました。帰りたいわけではないのか、もう自分でもわけがわからなくなっているのか。

「ごめんねえ、おばちゃんは通っていいかな。ありがとうね」といって、帰ってきました。(どう決着するか、確かめたらよかったかな……)

 幼い子どもは、自分の気持ちをうまく言葉では表すことができません。それを大人がぜんぶわかってあげなきゃいけないとも思いません。大人は大人の筋を通していいと思います。ちびっ子もおかあさんも、がんばれ! 

 うちの庭に死んでいた甲虫


『ねむの花がさいたよ』(小峰書店)ーにしがきようこ

2013年08月10日 | 本の紹介

   先日は、岩手秋田で、「これまで経験したことのない豪雨」ということで、大雨の被害のニュースが流れました。 私はちょうどきのう東京から岩手へ来たのですが、お昼に到着したときには、もううちの地域は雨はやんでいました。局地的な豪雨だったのではないかと思います。県の中央部から県境、花巻や雫石などがひどかったようで、お見舞い申し上げます。(花巻、車で30分かからないんですけどね)

 雨の跡の畑に入ると、畑が堅くなるのでダメと言われているのですが、逆に草を引き抜きやすく、汗だくで草取りと、トマトの茂っている葉の整理(?)をしました。

 さて、新刊の紹介です。    

               ねむの花がさいたよ 中学年から

 にしがきさん、『おれのミューズ!』と、同時発売の中学年向け童話です。突然母を亡くした少女と少女をとりまく大人達の物語。しっとりと感性豊かな詩情にあふれたこういった物語(しかもリアリズムで)、そういえば最近あまり出版されていないのでは? と気づきました。

 母との連絡にだけ使われていた黒電話が、この物語の中で重要な役割を果たしてくれます。そして、ねむの花のやさしさが、読者をもやさしく包み込んでくれます。

 あわただしく情報にあふれた世の中で、子どもがアニメのような映像ではなく、こういう物語を読んで人の気持ちに寄り添うという体験、大事です!(←断言しちゃうのは、ここの大切さを伝えていくことを、私はこれからやっていかなきゃと思い始めているからです)

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 それから、先日立秋の日に書いた短歌

 秋来ぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞ驚かれぬる  藤原敏行

 でした。秋立つと~としてました。

 


ご近所2

2013年08月09日 | 日記

             

 一斉に用水の掃除をしていました。歩いていると藻の匂いがすごい。俳人的には、溝浚いが季語なので、一句作りたいところですが、一人で歩いているとなぜかできない。仲間といっしょに歩くと俳句頭になるんでしょうか。(あ、溝浚いは夏の季語。もう秋でした。でもこれをしていたのは5日だった。夏だった)

 盆踊りの準備もしていました。

 盆踊りは、秋。(←しつこい?)


ご近所

2013年08月08日 | 日記

            

 散歩コースの浅川が護岸工事されて、まったく味気なくなった‥と思っていたのですが、自然の威力はすごい。草一本もない状態になって砂利が敷かれていたところが、いつのまにかこんなにも茂っています。

 黒い西瓜(西瓜も秋)

 胡麻(胡麻も秋)

 と、いろいろ頑張ってくださっています。でもこちらの畑の反対側の田んぼは、完全な住宅地になってしまってもいます。


立秋

2013年08月07日 | 日記

            

 今日は立秋。

 秋立つと目にはさやかに見えねども風の音にぞ驚かれぬる  

 芭蕉は夏の季語ですが、こうして破れてきた葉は「破れ芭蕉(やればしょう)」として秋の季語になります。いくら暑くても、残暑。きょうからは秋の俳句を作ります。

 秋立つや聞けば鯨の先生と  安部元気(『実用俳句歳時記(辻桃子編)』より)

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 先日の記事。神奈川県立相原高校の仮校舎は、耐震のための校舎建て替えによるものでした。リニアモーターカーの駅ができたら、高校ごと移転ですよね。何十年とかあとのことなのか? 私がリニアに乗ることがあるのかな。


相原高校の夏休み

2013年08月06日 | 日記

 先日(きのうという意味ではなく)は、神奈川県橋本駅周辺の吟行でした。 

          

 地域のお祭りを見て、県立相原高校へ。こちらの農業科では、牛、馬、豚、山羊、そして鶏を飼っていて、見学もさせてもらえます。もう夏休みですが、当番の高校生が作業をしていました。おじさん、おばさん達の質問にも、イヤな顔ひとつせず答えてくれて、ありがとう。廃牛となっていることが決まっている牛には、栄養価の低いエサを与えて、どんどん痩せさせるという厳しい現実のお話もありました。角を切るときの話とか。

 牛さん、馬さんたちも、人に馴れています。こちらの牛は、相原ブランドとして人気が高いとか。

 堀米薫『命のバトン』(佼成出版)も、宮城農業高校の牛と生徒の話です。

 水を飲む豚くんたち

(いずれ食用になるのです)とてもきれいにしてました。

 ただこの相原高校の場所は、いずれリニアモーターカーの駅になるとか? ジェジェジェ。 校庭には仮校舎もできていました。工事が始まるってこと? 


玉葱まるごと

2013年08月04日 | 日記

             

 岩手から、キャリーバッグにつめて持ってきた玉葱。皮をむいて、上下に十文字に切り込みを入れ、ラップに包んで3~4分電子レンジでチン。これは、秋田の友人Kさんから教えてもらったもの。秋田に行ったときに玉葱をおみやげにあげたらば、(上の写真よりもっとおいしそうな)この料理? の写メが送られてきて、真似しまてみました。こうして見ると生の玉葱をただ置いているみたいだけど、ちがうのよ。

 味ポンをちょっとだけかけて、いただきました。甘くておいしい。食べやすい。 こういうシンプルな食材だけで食べるのが好きなんだなと、このごろつくづく思います。手のこんだお料理だと、調味料に舌がついていかないみたい。

 器は、倉田鉄也さんの作です。


青田波

2013年08月03日 | 日記

             

 秋田話題、岩手話題とあちこちですが、実は本人東京です。

 これは岩手の家の前の田んぼ。家の前ですが、うちの田んぼではありません。数十年前の新幹線工事で、家が移築され、田んぼと離れました。ということです。

 青田波って、いい季語。本当に風が波のように渡っていくのです。さて、天候不順ですが、今年の米の具合はどんなものやら。ただこれは結構前の写真。もっと伸びているかも。花の時期はもうすぐか?


みちのく芸能祭ー鬼剣舞

2013年08月01日 | 日記

          鬼剣舞

 明日から。これ、ぜひぜひ、一度おいでください。すばらしいですから。

 ただ私、この時期いないんですよ。一度吟行を企画したいと思っているのですが……。

 東北夏祭では6大祭にはいっています。でも私的に三大祭(秋田竿灯、青森ねぶた、仙台七夕)に決してひけをとるものではないと思っています。とにかく迫力のある鬼の舞です。芸能まつりなんていうより、ちゃんと「鬼剣舞」って宣伝すればいいのに。花火やトロッコ流しもあるからってことなのでしょうがね。東北の他のお祭りとかぶらないように、続けて見ることもできるように日時は調整されています。本来はお盆の頃のお祭りなのです。