梅さんのかわら版.umelog

甲州市~甘草屋敷

"ドキュメント72~男と女のダンスホール”

2015-07-18 00:07:26 | スポーツダンス(社交ダンス)
舞踏場のドアに外人ひるがえる  「フロリダ報告書」西東三鬼

社交ダンスが全盛期の頃、フロリダという大きなダンスホールがあった。
この句は、そのフロリダを詠んだものである。
娯楽の少なかった大正、昭和時代。ダンスは庶民の唯一の楽しみであった。
だから、ダンスホールは日本全国至る所にあった。


今日の(0時過ぎたから昨日かな)NHKのドキュメント72で、
東京下町「男と女のダンスホール」というタイトルで、
「ダンスホール新世紀」を取り上げていた。
何と今は、ダンスホールは都内に2件しかないという。

ダンスホールは教室ではないので、誰でも踊ることが出来る。
お金を払えば専属の教師がいて、お相手もしてくれる。
そこに、週末には一日500人も集まるという。

72時間のドキュメントでは、そこに出入りする人々、そしてそこで働く教師達を追っていた。
昼間は汗にまみれて仕事をしている初老の男性…
清掃の仕事をしている独身の中年の女性…
教師になった人にもいろいろ事情があるようだ。
その一人一人に様々な人間模様がある。

着飾って優雅に踊っているように見える人達も、話を聞けばちょっと切ない…
何故、みんなここに来るのだろうか…
一人では出来ない社交ダンス。二人で踊るから慰められる。
相手の手の温もりを感じられる。生きていることが実感できる。
だから、みんなここに来るのかもしれない。

72時間ドキュメントにはそんな姿が映っていた。