帰省して貼られたままの犬シール 千原ジュニア
題:待て(犬)
1位 的場浩司 老犬や腹見せ眠る薄暑光
添削 老犬は眠る薄暑の腹さらし
2位 小池美波(櫻坂46) 五月晴れ肉球あつし初散歩
添削 肉球のあつし五月晴れの散歩
3位 イワクラ(蛙亭) ソーダ水結露が染みる珪藻土
添削 待てできぬ仔犬とソーダ水の結露
4位 三田寛子 初口上頭垂れ見る若楓
添削 若楓初口上の健気な手
名人
1ランク昇格 ◆千原ジュニア
帰省して貼られたままの犬シール
現状維持 ◆横尾渉(Kis-My-Ft2)
夕立晴モップのごと微睡む犬
添削1 夕立晴モップのような犬微睡む
添削2 夕立晴モップのように犬微睡む
掲載ボツ ◆梅沢富美男
まろび来る仔犬に夏の陽の香り
添削 まろび来る仔犬は夏の藁の香よ
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題の待て(犬)は非常に難しい題材だ
それで、みんな発想を広げて犬のいる風景で作っている
犬を飼っている人は多いのか、又好きな人が多いのか、
愛情があふれる句が多くて、
一寸甘くなってしまったかなという感じ…
名人の千原ジュニアの句は発想が皆と違う
帰省して貼られたままの犬シール 千原ジュニア
これは実体験か?
もし、こういう風景をあったとしても、気づきが無いと作れない
愛情と寂しさと思い出と… 凄く良い
因みに犬の句を上げてみた
① 木犀の香や純白の犬二匹 高野素十
② 犬抱けば犬の眼にある夏の雲 高柳重信
③ 若草や調教の犬伏せのまま 奥井信子
大きな自然を詠んでいて、その中に犬がいる風景
①閑静な住宅街か公園か、木犀の香の流れと純白の犬
②夏の雲で大きな景色が広がる、それが犬の目に映っている
③若草で、草原の夏草を思い浮かべる。
その中に気持ちがいいのかずっと伏せっている犬
やっぱり、人を感動させるには花鳥諷詠の広い世界が必要だろう