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歴史を訪ねる本当に小さき旅…
ここは、人穴富士講遺跡(ひとあなふじこういせき)。
「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」の構成資産の一部として世界文化遺産に登録されている。
車一台も通らぬ、整備されていない細い道の奥にそれはひっそりと佇んでいた。
入口には英語の案内板があるがこれがないとそれとはわからないような場所だ。
自然と一体化し、長い間の歴史を感じる。この石段を上っていくと遺産がある。
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人穴富士講遺跡は、人穴浅間神社の境内にあり、犬涼み山溶岩流内にできた長さ約83メートルの溶岩洞穴である。
洞穴内には、祠と碑塔3基と石仏4基が建立されているが、今は閉鎖されている。
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この他神社の境内地には、富士講信者が建立した232基の碑塔群が存在する。
苔むし、風雨にさらされ、一部は地震等であろうか、崩れているものもあるが、しかしそれが一層信仰心を感ぜずにはいられない。
※富士山信仰の遺産は、現在文化財整備が計画されているようで、洞穴内部の保存整備については、洞穴自体の安全性を踏まえた上で、来訪者が内部を見学できるよう安全確保を考えた整備を実施し、碑塔群については、解明されていない部分を含め調査を行い、保存のための措置を実施するというような段階らしい。
登録されたとはいえ、まだまだこれからのようだ。
しかし、整備のため人の手が入ることにより、遺産が壊されないだろうか。
遺産群を見て廻るのは、今のうちがいいような気がするのだが…
この後、武田の歴史を辿ります。