うめと愉快な仲間達

うめから始まった、我が家の猫模様。
犬好きな私は、チワワの夢を見ながら、
今日も癖が強めの猫達に振り回される。

今日は、あやの日

2022年07月08日 | あやの事

今日は、あやの日。

 

おはようございます。

七夕の翌日は、あやの日だ。

10年前の7月8日、

私は川岸にへばり付いている子猫を拾い上げた。

震える子猫を抱いて、

「うわ~、どうしよう?」と空を仰いだら、太陽がまぶしかった。

ちょうど、今日みたいな空だった。

まるで、あやの頭の中みたいに晴天だ。

 

我が家のおじさんにとっては、

生まれて初めて子猫を抱いた日でもある。

「子猫って、こんなに可愛いんですか?!」

と、もはや泣きそうな顔であやを抱く男に、私はきっぱり言った。

「あのね、この子はそこまで可愛い子猫じゃないよ。

可愛い子猫の破壊力は、こんなもんじゃないから!」と。

 

この言葉は、まるで予言だった。

実際、その2年後、おたまを拾って、それを証明した。

その1年後、正統派可愛い3匹を拾った時、

私はおじさんに披露する前に、

「いい?まず気を確かに持ってよ。

あり得ないぐらい可愛いのが来ちゃったからね。まず、心臓を叩け!」

と伝えてから3匹を見せたが、おじさんは秒速で壊れた。

あり得ない可愛さを前に、人は酸欠になるものなのだ。

 

あやを拾った当時、この部屋には4匹のメス猫が暮らしていた。

とっくにキャパオーバーだった。

さらに私は、その数年前に患った、くも膜下出血の後遺症で苦しんでもいた。

だけど、私はあやを誰かに貰ってもらおうとは、最初から考えていなかった。

見た目が、そんなに可愛くない子猫だったから。

酷い話だが、本当にそういう理由で、あやをここへ残した。

その代わりに、私は

「あやは、私の集大成だ。大いに可愛がって育てるぞ」

と張り切った。

 

私の脳内は、いつ脳卒中が再発してもおかしくない状態だった。

主治医は

「あなたの脳は、まるで爆弾みたい。

何万人の脳内を見て来たけれど、こんな細い血管は初めて見た。

いつ、どこで切れても、おかしくない。

むしろ、今まで無事だったのが不思議だとさえ思えてしまう。」

と言い、

「だから、思うように生きなさい。

怖がらず、生きている限り、思うように生きて下さい。」

と励ました。

私は思った。

そんなこと言われたら、怖いわ!

でもだから、私にとって、あやは集大成だったのだ。

あやが、私にとって最後の猫になると思ったからだ。

 

あや、10年だね。

私は、生きてるよ。

けっこう、楽しく生きてる。

あやのおかげだ。

あやと見送った4匹のメス猫達のおかげだ。

あやが仕切っている3バカ兄弟のおかげかは分からないが、

あや、私は貴女のことも、最後まで見送るよ。

だから、それまで、大いに遊ぼう。

 

あや「こいつとも遊びましょうよ」

どうやって?

 

あや「せいや!って、やってやるわ!」

やめてあげて~

 

あや「おばちゃん、こいつはもっと、簡単よ」

 

あや「シャー!」

 

あや「はい、一丁上がり~」

かわいそーーーー

 

あや「のんちゃんはいいのぉ。コロンちゃんしましょうね~。」

えこひいきが凄い!

 

あや「さっ、洗濯物畳みの邪魔、続行よ~」

退いて~お願い退いて~。

 

あや、貴女は本当に、楽しい猫だ。

あや「見た目が可愛くないタイプとか、言わないでよ~」

可愛い、可愛い。

オスのカンガルーみたいで、可愛いよ。

 

私は、あなた達と生きる。

必ず。