うめと愉快な仲間達

うめから始まった、我が家の猫模様。
犬好きな私は、チワワの夢を見ながら、
今日も癖が強めの猫達に振り回される。

敬老の狂気

2022年09月20日 | カズコさんの事

あれは、一体なんだったんだろう?

 

おはようございます。

昨日は、敬老の日だったらしいが、弊社は安定の通常出勤でした。

朝から風は強かった。

時々、激しい雨が降っては止みを繰り返す。

昼頃から、さらに雨風は強まり、

狂った低気圧は威嚇するように唸る。

社内は、電話が鳴りやまない。

私は、電話対応をする以外、声を出さないまま、座り続けた。

何か考えようとしても、脳内までも荒れ狂った嵐のように騒がしい。

暑くもないのに、額には、生ぬるい汗がにじみ出る。

もはや、意識が飛びそうだ。

それでも、

「運行中止」の言葉が飛び交い、

帰社してくるドライバーによって、玄関のドアが開くたび、

風と共に入ってくる自然の狂気に、意識を引き戻された。

けれど、その風を吹い込んだら心が狂気に蝕まれてしまう気がして、

私は、思わず

「うるせー!」

と叫びたくなった。

 

やっぱり、あれですね。

例え人間であっても、

生き物として、狂った低気圧の中で活動するのは、自然の摂理に抗っているのでしょうね。

皆様、ご無事だったでしょうか?

まだまだ、台風は日本上空を席捲しておりますので、

どうぞ、お気を付けください。

 

私はあれから、夕方に帰宅した直後、

父さんからの電話が鳴った。

「ババァがどうしようもねえわ。怒っちゃって手が付けられん」

来てくれという話ではなかったが、昨日は敬老の日だから、

私はトマトと玉ねぎのマリネを、さっと作って実家へ行った。

「母さん、ハイカラな食べもん作ってきたで~。」

そう言うと、かずこさんの顔が、ちょっと晴れて、一口食べたら、

「ほぉ、こりゃ、なんと美味いもんや」

と、満面の笑顔になった。

外は、まだ荒れ狂っていたが、かずこさんの笑顔で、

私の脳内の狂気は静まった。

 

かずこ83歳と9か月、

ついに、私が娘であることを、忘れた。

かずこさんの脳内の狂気は、ますます激しくなっていく。

だから怒っちゃうんだろうね。

「うるせー!」って気持ち、私は少し分かった気がした。

 

さて、我が家ののん太も、またやってる。

のんちゃん、なぜベッドを落とすの?!

 

まさか、あやごと落としてないでしょうね?

 

って、ちょっと待て!

結局、横のベッドで寝るって、どゆこと?

ねえ、あやさん?

ねえ、あんたはそれでいいのかい?

 

あや「おばちゃん、うるさい!のんちゃんが起きちゃうでしょ?」

狂ってる・・・


500円玉の秘密

2022年09月18日 | ほくろたれ蔵の事

静かな朝だ。

向こうの部屋で寝ている男の寝息が、ここまで届く。

それほど、静かな朝だけれど・・・

 

おはようございます。

台風が近づいている。

どうか、皆様、お気を付けください。

 

静かな朝は、どういう訳か、たれ蔵を思い付く。

黒猫の眼は、闇夜に輝く月みたいだけれど、たれ蔵には朝が似合う。

しかも、静かで晴れた朝だ。

たれ蔵はいつだって、朝日みたいに温かい。

真昼の日射しは、強烈だけれど、

足元に、そっと寄り添うたれ蔵から伝わる温もりは、

今日は何か良い事があるかもしれない、そんな予感を抱かせる。

良く晴れた静かな朝に感じる、ささやかな期待だ。

それは例えば、

500円玉を拾う程度のことだ。

 

だから今日は、たれ蔵の秘密を、こっそり教えちゃおう。

500円玉を拾う程度の、たれ蔵のささやかな、ひ・み・つ。

 

1、実は真っ黒じゃない

首元に、真っ白な飾り毛が生えている~。

 

2、実は、尻尾にも飾り毛がある

ここだけ、極端に長い毛が生えている~。

 

3、そして実は、カギというより、S尻尾

ふさふさの中身、こうなっている~。

 

4、実は、画像が取れなかった。

けれど、たれ蔵の肛門は、まん丸だ。

 

我が家には、ひし形が圧倒的に多い。

あやさんの肛門

 

たれ蔵は、ほんと、まん丸なのだ。

500円玉みたいに、まん丸だ。

 

5、実は、声が9000Hz

普段、たれ蔵の声は超音波と形容していますが、

正確には、超音波は人の耳では聞こえないということで、

聴覚検査の動画で聴き比べたところ、たれ蔵の声は9000Hzレベルでした。

それ以上の高声が出せていても、

それは、私達には秘密にしているのでしょう。

ねっ、たれ蔵?

たれ蔵「秘密じゃないよ。ボク、母ちゃんを呼んでるよ。

いつも、一生懸命呼んでるよ。今も呼んでるよ?」

うん・・・・それはあれだ。

一度、若いお姉さんに聞いてもらってみよう、そうしよう。


間違えた、問題

2022年09月16日 | 日記

今週は、ろくに仕事をしていない気がする。

 

おはようございます。

いつも、大した仕事をしている訳ではないけれど、

でも、これでもかってくらい、ちゃんと社内に居る。

静かにどっぷり沈み込むように鎮座し、景色に溶け込んでいるから、

存在を忘れられてしまうほど、デスクに座って居る。

しかし、今週は水曜日には母の通院で休み、

木曜日は、母の介護認定更新調査とやらで、途中2時間会社を抜け、

今日は、デイサービスへ送ってから遅刻して出勤だ。

来週も2日休み、1日遅刻が決定している。

最近は、会社を休む頻度が高い。

 

せめて勤務中は、痒い所に手が届くような気遣いはしたいものだが、

昨日、ドライバーさんに

「郵便局って、何時までだっけ?」と聞かれて、

よし、任せとけっと言わんばかりにサクッと検索して伝えたのに、

閉店時刻を間違えて伝えてしまった。

『17時』を午後4時と換算してしまったのだ。

わざわざ、左手を高々と挙上し、4本の指を立てて強調して、

「4時まで。4時まで。」と、もはや、市場の競りみたいだった。

つい、カッコつけて、誤報を伝えてしまった。

 

こんな時私は、

もう一生、どんな時でも、決してカッコつけたりしないぞっと誓う。

しゃべる時は、まず「僭越ながら申し上げます」からにしようかとか、

とにかく、卑屈なまでに謙虚でありたいと願う。

2度と間違えないように気を付けようという考えに至らないのが、

実は問題の本質なのかもしれないと、今さっき気付いて

頬を赤らめている。

 

そんな我が家のおたまも、気付くのが遅い!

おたまは寝てるから、いいのかな~っと思って、

あやにだけ、ご飯をお代わりさせてあげたら、凄まじい勢いで食べる食べる。

 

なぜか、あやが不満顔だ。

おたまには、別の皿であげるからいいじゃんね?

急いでかっ込んで食べなくっても、いいじゃんね?

 

この問題の本質は、おたまなのか?

はたまた、「ちっ」とか言ってる、あやなのか・・・


のんのツイスト

2022年09月14日 | 日記

の~ん、のんのの~ん♪

の~ん、のんのの~ん♪

今日は~、のん太の~、失恋記念日れす~♪

 

石野真子の失恋記念日って、ちってるか?

あの人、失恋した日、ブルーのカクテル吞んで、

びしょ濡れ気分で、ロックを踊ったらちいんら。

ロックで踊るってことは、ツイストか?

のんは、リーゼントにちて、ツイスト踊ったらいいのか?

そちたら、この切なさは晴れるのか?

む~む~・・・

 

おっちゅ、ちょこの姉ちゃん!

(皆様を、そこの姉ちゃんって言わないで~ごめんなさ~い byおかっぱ)

 

今日は、朝から、かかぁがソワソワしているんら。

いつもなら、のんが、

「どうちようっかな~?ごはん食べようっかな~?」

と、ウロチョロする後を着いてきて

「のんちゃん、うじうじしないで食べようよ」

とか言ってくれりゅのに、今日のかかぁは、ちらんぷりするんら。

仕方ないから、のんは吠えてやった。

「おい、かかぁ。ガオー」て。

(本当は、聞こえるか聞こえないかの、か細い声ね。byおかっぱ)

そしたら、かかぁったら、かかぁったら、ジジに電話ちて、

「ご飯を、食べないように見張っててね。」て、言ったんら!

なんらと?!

かかぁは、のんを飢え死にさせるために、ジジまで使うのか?

そんな、そんな・・・

のん太「シクシク、シクシク」

(泣き方は、女子か! byおかっぱ)

 

のんちゃん、それは勘違いです。

今日は、かずこさんの肝臓の検査のために、

かずこさんが絶食しないといけないから、忘れないように電話をしておいたのです。

って、それ、どういう状態?

リーゼントしてツイスト踊るくらい、斬新なポーズね。

 

のん太「な~んら、ちょっかって、のんは知ってたけどな。嘘泣きちたんら。

ドッキリ作戦したんら。」

 

そうなの?

だったらさ

まあ、落ち着いて座んなさいよ。

後ろだけ、なぜ立ってるの?

やっぱり、ツイスト踊るの?

 

そんなわけで、今日は仕事を休んで、

巨大病院へ行ってまいります。

のん太「ちょこの姉ちゃんも、いってら」

若者言葉!!


ありがとう、ごめん。

2022年09月12日 | 日記

中秋の名月は

結局、見つけることが出来なかった。

 

おはようございます。

その代わりに、昨夜の月を見上げていた。

やっぱり、ベランダからでは見つけられないのだ。

外へ出なければ、月とは会えない。

かずことも会えない訳だ・・・。

 

昨夜は、酔い潰れたかずこを抱えるために、外へ飛び出した。

父さんからの

「おぉ、SOSだ。」という電話に

「あいよ。」と答える。

もはや、山と言えば川のごとくだ。

私は、吞みたきゃ好きなだけ吞めばいいと言っているのだから、

これでいいのだ。

大きな月と出会えたから、なおいい。

 

私は家に戻るなり、

「ねえ、月が凄いよ。」

と、興奮ぎみに言うと、男は

「そうでしたか。かずこさんは大丈夫でしたか?」

と、心配そうな声で聞いた。

私が、こくりと頷くと、今度は、

「昨日から迷い込んでいた虫を、やっと逃がしてやれましたよ。」

と言って、男は微笑んだ。

男の声と微笑みは、いつだって月のように優しい。

 

母がボケて以来、私の休日のほとんどは、母との時間に費やしている。

それは、実は私だけではない。

男も同じように、かずこさんとの時間を過ごしている。

「かずこさんとお買い物して、ランチ食べるけど、貴方も行く?」

そうラインを送ると、男は決まって、

「行きますよ。」

と返信してくるからだ。

「じゃ、準備して、私の車に集合ね。」

私とかずこさんは実家から、男は家から車へ向かう。

私とかずこさんが先に車内で待っていると、男はやってきて、

控えめに手を振り、それに応えるように、かずこさんも手を振る。

運転するのは、決まって私の役目だ。

運転しながら、3人で「どこ行こうか?」「何食べたい?」という会議が始まる。

そして時々、父の話をする。

「あの人が来ると、せっかちやからな~。」

「そうそう、ゆっくり見て回るってことが、できんもんね~。」

と、悪口に似ているが、気にはかけているのだよいう証明のように、父の話を出す。

 

買い物中でも、外食中でも、会話は続く。

小さな置物を前に、3人であーだこーだと議論は尽きない。

「これ、なんやろ?」

「これは・・・なんだろね?」

「キリンの置き物ですね。キリン。」

「なんで、キリン?」

「何のために?」

と、結局大笑いして、買わないという迷惑な客だ。

そんな中、

かずこさんの「トイレ!」は、不意に突然やってくる。

そして、ボケ老人のトイレは、付き添いが必要だ。

一人では、行けても帰ってこられないからだ。

レジに並んでいる最中などには、男が付き添うことになる。

「はい、かずこさん、こっちこっち、行きましょう。」

と、慣れたものだ。

そして、2人とも帰ってこない。

2人なのに、帰ってこない。

代金を払い終え、どうしたことかと探しに行くと、

パン屋の前で、パンを眺める、男とかずこさんを見つけた。

私は、しばらく、その光景を遠くから眺めていた。

 

男の両親は、既に他界している。

お父さんが先で、その5年後、お母さんの順だった。

お母さんの他界を機に、夫婦のお骨を並べて、お寺に預けた。

私は、男とかずこさんを眺めながら、

お骨のひとかけらを、家に残しておけばよかったと、少しばかりの後悔をして、

それを払うように歩き出し、声を掛けた。

 

「ねえ母さん、パン、買う?」

「買わん。」

と即答するかずこさんに、

「なんじゃそりゃ!」とズッコケる私。

その間に立つ男に目をやると、男はやっぱり、月のように優しく微笑んでいた。

 

ありがとう。

ごめんね。

 

と、我が家のあやさんも、

お手伝いしてくれるのは嬉しいけども・・・

退いて!

 

あや「はいはい、分かりましたよ~」

 

いや、違う。

退いて!

 

あや「まったく、しょうがないわね。」

 

いや、あの・・・。

ところで、男の靴下、どれもこれも、片方が裏返しって、どうよ?

 

あや「そのまま、畳んでしまえばいいのよ~」

そっかそっか、そうだよね~。

おじさんよ、ありがとう。ごめん。