実は、私は、走れメロス を読んでいない。
もちろん、物語の内容は知っているし、作者の太宰治も知っている。
幼いころは、ギリシャ神話だと思っていたような気もする。
ランニングをしていて、ふと、走れメロスのことを考えた。彼は、長い道中何を考えて走っていたのだろうか・・・・・また、速度はどのくらいだったのだろうか。などと。。。。
すると、あるじゃない、我が家の本棚に走れメロスが・・・・。たまに、掃除をしてみるのも、大事だということだ。前後を入れ換えると、いろんな本の題名が目に留まる。(恥ずかしながら、本が多く、本棚が少ない我が家では、本は常に前後二段になって入っている)
幼稚園から、小学校にかけて、野山を駆け回る、ターザン少女だった私は、読書が大の苦手だった。
高校から、大学生になるころから、活字を読むことが好きになってきた。つまり、大して本を読んでいないということになる。日本の有名な小説は、チェックマークをつけるように、読んだ、読んでいない・・そんな感覚でしか、捉えていなかった。
高校の現代国語の、夏休みの宿題は、夏目漱石の作品を、書かれた順に、三連続して作品を選び、それらの違いを書きなさい・・・と、いうものだった。そのとき、チェックマークをつけながら、読んだ覚えがある。
しかし、そんな面白い宿題を出す先生の授業をもっと、あのころは楽しめなかったのだろうか・・・・と、悔いが残る。その先生は、お若くして、他界されたと聞いている。
母がなくなった同じ年、一日違いで、大学時代の友人の奥さんが亡くなった。そのとき彼女が読んでいた本が、夏目漱石の それから だったと、友人から聞いた。急死だったから、色々なものがそのまま、残されていたのだろう。彼女は読み返していたのだろうか、初めて読もうとしていたのだろうか。
私は、走れメロスを、読むことにした。なんだか、わくわくする。
そして、夏目漱石の作品を、この夏、三連続して読んでみようかと思う。何十年もたって今、私はどんな風に変わっているのだろうか・・・・。
高校の夏は、読み終わって、????? 何を書こうか。。。真っ白だったような気がする。宿題のテーマだけ覚えていて、何にも後は覚えていないから。
さて、今年は・・・・・。どうだろう。