先日の夕刻のこと。マラソンから帰宅してみると、携帯に見慣れない着信記録。息子の学校からだった。『熱が7度3分あります。一人で帰せないので迎えにきてもらえますか?』 幼稚園生でもあるまいに、屈強なラガーマンが7度3分の熱で帰って来れない? 不思議な気持ちだったが、とりあえず一大事と万障繰上げて学校へ迎えに行った。保健の先生がにこやかに迎えてくださる。顔色の決して悪くない息子がそこに居る。その息子より手前に、元担任の先生が腕にギブスをして、座っていらっしゃる。あれ?どうなさったんですか?息子の話そっちのけで、先生のお怪我の話になる。
保健の先生は、こっそり 精神的に悩みを抱えているようで・・・と息子の話をされる。
元担任の先生に対する、息子の信頼は厚い。私も同じ気持ち。どれ、先生に悩みを相談してみたらどう? とその場が明るい息子の悩み相談の場となった。
私は長男のことも思い出していた。彼は、幼稚園を不登校になった時期もあったし、私が彼の体調不良から、学校からやたら呼び出される時期もあった。小学校低学年の頃だったと記憶している。私は直感的に、歳の近い弟がふたりもいた長男が、母親の愛情を試していると、感じた。
『僕の優先順位はお母さんの中では何位なの?』そう問われているような気がした。私は もちろん『同率、同列一番!』と、呼び出しがあれば、すべてを放り出して、迎えにいった。登校拒否も『やすんでいいよ~お家で楽しいことしようね』と、受け入れた。すると、一定期間がすぎると、彼は落ち着いていった。何度かそんなことが繰り返された後、たくましく、やさしい兄貴に育ってくれた。
人は誰でも、優先順位をつけて物事にあたる。仕事や家事では段取りになるだろうか・・。実は同じように、人に対しても優先順位をつけていると、思う。
そして、その優先順位は、つけているほうより、付けられているほうが、そのことを強く意識するのではないか。同じことは、同じように自分もしているし、自分もされているから、『お互いにね 』と、にこにこと話は終了するはずなのだが・・・。やっかいなのが、お互いの順位が違っているときかな。
物事はあちらを立てたら、こちらは立たない。物理的に無理なのだ。
さて、仙台にもやっと桜が咲いてくれたようだ。お花見シーズン、優先順位をつけて、大切なことを、こつこつとしっかりやってかないと・・・春の宴とともに、失ってしまうものも多そうだ。
今日の優先順位は・・・そこから始めないとね。