新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

W杯サッカーの第二戦の残念な結果に思う

2014-06-20 16:27:14 | コラム
予想が当たって残念至極:

18日の夜のある会合でギリシャ戦の予想を問われた際に「希望的観測のみで言えば、勝って欲しい」しか言うべき言葉を知らなかった。「勝てそうもない」などと言える訳がないではないか。評論家、解説者にマスコミも皆一様に「気持ちを切り替えて」などと言っていたのは気の毒な立場だなと思ってしまう。私は23人全員がが奮い立って「我こそは」であるとか「目に物見せてやる」とか「ギリシャ何するものぞ」といった気迫を見せる以外に勝機はないと思っていた。

何度も述べてきたことだが、私はあの監督を全く信頼していないし、当てにもしていない。特にあの第一戦目の選手起用には怒る気力すら失せていた。それは既に指摘したように予選中から使い続けて来た者、それも遠藤と香川を外して新顔を出してきたのは論評に値しない失態だったと思っていた。それだけに飽き足らず、敗戦後にもコメントしなかったがキャプテンの長谷部を前半で外し遠藤を入れた意味が不明だった。

大試合に何時もやっていないことをやる采配が根本的におかしい。あれでは予選中に使ってきた者たちを信頼していなかったと言ったのと同じではないか。首尾一貫していない、あの落ち着きがない試合中の姿勢と同様に。

ザケローニ監督は今日のギリシャ戦にも遠藤と香川を外し、山口を使い続けた。それが彼の信念だったならそれで結構だが、結果が出ていなかったのを何と説明するないしは釈明するのか。不可解だ。それほど使う意味がなかったのならば、何で香川を23人に入れて中村憲剛を外したのか。何で長谷部を前半だけの男にするのか。体力を気遣ったのか。彼は主将だぜ。NHKの宮沢は昨夜既に香川外しを予想していた。釜本は本田外しを勧告していたのを知っていたのか。

私の目から見たギリシャとの引き分けのゲームでは、出来が良かった者は一人もいなかった。あれほどのチャンスに枠にも行かないシュートしか出来なかった大迫を始めとして、全員が焦って空回りで結果を出していなかった。引き分けた試合では、「良くやっていた」などと甘いことを言ってやれる者などいない。本田は何をしたいのか意図が解らない出来で動き回っていただけだった。

あの相手が一人足りない場面で結果が出なかったのは、チャンスが来ても「俺が決めてみせる」という姿勢で突っ込む者がおらず、如何に所謂「ラストパス」なる代物を格好良く出すかにばかり気が行っていて、気迫を感じさせてくれなかった。大久保は確かに良く動いた。だが、決定的な形で右ではなく反対側の足を出して決め損なったのでは何にもならない。「良くやっていたが」とか「惜しくも」等と後になって言うのは何の慰めにもならない。彼等はプロだったはずだ。

10人になっても最後まで守り抜いたギリシャも褒めてやる訳には行かない。相手の不出来に救われて勝ち点1を取れたに過ぎなかったのだから。ぎりぎりに追い込まれてあの程度のサッカーしか出来なかったのは技術も精神力も不足だろう。それでは、その相手に引き分けに終わった我が方は一体何だったのだろう。情けない。

最後にポルトガルの審判の判定にも少しだけ触れておこう。第一戦目に我が国の西村雄一氏が我が国独特の細かく規則を遵守した厳正な判定をして今回の大会の判定の基準を設定してしまった感が濃厚で、かなり神経質な判定をしてしまったと感じた。解説の岡田武史もその点に触れていた。あれでは試合の進行がぶつ切りになるし、辛い判定をされた方が感情的になりやすい危険性を生じる。欧州の主立ったリーグの判定の基準はもう少し大らかなような気がする。だが、審判の判定は双方に同条件だ。

我が代表は25日だったかに既に予選突破が決まっている最強のコロンビアに2点以上の差を付けて且つ意外に16強は望めなくなったそうだ。一層の奮起を期待したい。この最悪の条件下であの監督はどのように出てくるのかと、選手たちが何処までやってくれるかが鍵を握るだろう。だが、マスコミ好みの台詞では「ここまでの2試合では実力を発揮してこなかった」等というのがあるかも知れない。だが、それはお為ごかしだ。「無い力などは始めから出てくる訳はない」のが勝負の世界だから。