新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

コンビニのローソン会長からサントリーの社長に

2014-06-24 08:53:33 | コラム
ローソン会長からサントリーの社長に:

誠に素晴らしいことだと思う。新浪剛史氏は三菱商事を経てコンビニのローソンを大成長させ、安倍内閣でも日本経済再生本部「産業競争力会議」のメンバーにも選ばれている実力者である。

私は例によって、悲観論者としての見方を披露しておく。それは自分自身が流通業界出身(アメリカのメーカーに転身する前には我が国のメーカー直轄の内販会社に17年在籍した)だから言えるのだが、簡単に言えば「仲介業である商社ないしは販売会社か流通業界と製造業とでは、物の考え方が外部から想像する以上に大きな違いがあるのだ」ということ。

流通業界で俗に言われるように「人が財産」で、極端に言えば「コストは仕入れ先の製造業者との交渉次第で引き下げ可能だ」と言うこと。得意先の意向次第では交渉力を発揮出来るのだ。しかし、製造業では生産設備が頼りで「コストの引き下げを交渉出来る相手などいる訳がなく、絶対的にそのコスト以上で売り抜かねば、会社の存続自体が危うくなる事態を生じることもある」というギリギリの立場に置かれている性質なのだ。

しかも、製造部門は飽くまでも自社の組織内にあり、そこには流通業界にはない労働組合員が製造と生産に従事しているので、そこを如何に細部まで理解し把握するかという大事業が待っているのだ。しかも、業種によっては自分で販売するのではなく第三者、即ち代理店や二次販売店に依存することもあり、自分で売ってきた流通業と違って隔靴掻痒のもどかしさもあるのだ。如何に別な経営体である流通機構を掌握出来るかが重要なのである。

誤解なきようにお断りしておくと、新浪氏を云々しようというのではなく、製造業と流通業の文化の違いを、しかも外国の会社と日本の会社の間の違いを経験した回顧談であると申し上げておくのだ。新浪氏のことだから、そつはないと思うが、先ずは期待を込めて新分野でのお手並み拝見というところか。

都議会議員と有権者

2014-06-24 08:04:56 | コラム
俺は新宿区だから鈴木を選んでいないと言っていれば良いのか:

テレビ各局が「これでもか」と言わんばかりに鈴木都議と吉原幹事長の語りを流し続けるのにはウンザリです。だが、私はテレビ局は「都議会議員とはこんな程度。彼等を選んだ都民は反省して下さい」との告知かとすら疑っている次第です。

選んだ方は「自分の方があんな連中よりは上だ。だから選んでやったんだ」という妙な優越感に浸っているかも知れないとすら思うのです。

その昔、神奈川県の政界の裏の実力者と言われた同期の英雄でクラス会の仲間は「何故自分で政界に打って出ないのか」と、同級の平塚市の選挙管理委員会委員長(故人)に尋ねたことを思い出しました。

答えは「おメ-も解ってないな。彼奴は自分で出ていくほど“ウマシカ”じゃねーんだよ」でした。非常に良く解る答えでしたが、よーく考えると本当のウマシカは都議会議員なのか有権者なのか解らなくなりました。あるいは両方でしょうか。