新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

韓国と引き分けてしまった

2016-03-03 08:54:10 | コラム
オリンピック出場が危なくなった女子サッカー代表:

昨夜は昼間から余り良い予感がなかったので、ぼんやりとNHKが19:30から始めた中継を眺めていた。即ち、勝ってくれるような気がしていなかったのである。しかもこの芳しくない閃きは当たっていた。そこに起用された顔ぶれを見て驚いたことは、坂口と鮫島を下げていたことだった。途中から観戦に参加したフットボール経験者の次男は「試合が続くから疲労度を考えて温存したのでは」と佐々木監督に対して優しい見解を見せてくれた。だが、仮令そうだったとしても落としてはならない試合に格落ちの者を使うのは解せなかった。

試合の結果は皆様既にご承知だと思うが、私が言う「前後半の開始と終わりの前後の5~10分間が最も重要であり且つ危険」を画に描いたような具合で、GKに使われた(山根よりはましなはずの)福元が落球して韓国に同点にされてしまった。次男が言ったように「あれは捕りに行かずにパンチングで逃げた方が」だったかも知れないが、折角PKを止めた手柄を一気にチャラにしてしまったのは痛恨だった。

敗因は3月2日に指摘した対オーストラリアとの敗戦の批評中に述べた、

<最後は矢張り「澤穂希の不在」と言いたくなる。澤の末期では攻撃面は兎も角「流石に澤」と思わせる相手のパスのコースを読んでインターセプションに持って 行くとか、危機を未然に防ぐポジション取りの上手さなどは卓越していた。

それだけではない、澤がベンチにいるだけでも全員の精神状態が安定する材料になっていたという「精神的な支柱」的な存在だったと思う。あの オーストラリアとの敗戦にはテイームの中心となるような者が不在だった と見えた。

「宮間や坂口がいるではないか」と言われそうだが、彼女らはそこに澤が いなくても「澤あっても宮間」であり「坂口」だったのだし、澤がいれば こそ宮間のあのW杯決勝戦での素晴らしいCKがあったのだ。宮間には「自 分が中心選手だ」との自覚はあるだろうが、如何せん残っている周りには 澤がいないのでは致し方ない。>

に尽きると思う。韓国には神戸のINACにいて日本のサッカーをよく知っている池がいるので、澤のあのなでしこリーグでの最終戦に見せたゴールのような神通力を承知しているだろうし、韓国勢から見れば今までは澤に集中していた神経が不要となり、その分を宮間なり坂口なり大儀見のマークに振り向けられるのだから、余裕が出てくるだろうというもの。また日本側も澤が11人の中にいるかベンチにいるかでは心の持ち方が違うのではないのか。何時までも「澤依存では仕方がない」との論法もあるだろうが、次男が言う「辞めるのならば、せめてこの予選まではやっていて貰うようにした方が」との考え方もあっただろう。

少しだけ技術面に触れておけば、韓国には見るべきものはなかった。我が方が勝手に負けてしまったとの感が深い。特に何度も触れてきたトラッピングの悪さが際立っていた。特に、相手のゴールに背を向けてパスを受ける場合には悉く大きく後方に戻らないとボールをコントロール出来ず、得意の後方に戻すパスにするか、横に流すだけに終わり、チャンスの芽を自分たちで刈り取っていたのは、もう代表にまで来た段階では修正のしようがない欠点だ。

個人的に一寸感情的なことを言えば佐々木監督が何故有吉を使い続けるのかが理解不能だ。一所懸命なことは解るが経験が不足でサッカーが下手だ。昨日は久しぶりに近賀を右に使っていたが、往年の鋭さが見えないので監督がそこを嫌ったのかなとは思ったが、有吉は良くない。アナウンサーたちがしきりに褒め称える岩淵も昨夜は「この人は何かを持っている」と思わせる偶然に頭に当たったことで得点したが、広島の浅野ほどの「何か」を持っていないのが気になる。

次は中国だそうだが、最早疲労度だの何にを気にしている段階ではないので、W杯優勝の頃からの者たちを主力に使って、何とか目鼻がついたならば温存しておいた二線級を使っても良いだろう。昨夜はあの虎の子の先取点が入ったところでも私は「このまま逃げ切る気だったら、残り時間を考えてもろくなことはない」とテレビの前で叫んでいた。次男は「何故短い時間だったら鮫島を使わないのか」と言っていた。あの失点は左側からであった有吉の持ち場で、GKにぶつかったのは反対側から来た熊谷だったか石清水だった。あーあ。

ヒラリー・クリントン論

2016-03-03 07:06:59 | コラム
アメリカの民主党政権を歓迎せず:

先月末頃にAndy Chang氏が「頂門の一針」の読者の声欄に

「前号(3943号)で私の書いたアメリカの沈没について評論がありま したが、三人の識者がヒラリーを討論しなかったのは面白いと思いました。」

と投稿しておられました。3月になってしまった今となっては遅きに失しますが、私は長年共和党系の言わば体制派の会社にお世話になった者として反民主党でしたし、既にヒラリー・クリントンについては論じてあります。

そして、私は以前から「民主党の大統領は”bad news”だし、ましてやヒラリー・クリントン様は高年齢過ぎる」と言って好感を持っていないと論じました。また、先に元大学院大学教授は「彼女の豊富な経験は評価する」と言っていたことも紹介しましたが、もしかしてChang氏は読んでおられなかったか、あるいは記憶になかったの何れかと思います。即ち、以前からヒラリー・クリントン論と「民主党政権忌避論」は展開していたのです。

それはウイリアム・クリントン第一期政権下で「ジャパン・パッシング」に始まってついには「ジャパン・ナッシング」にまで至った経過を見ておりましたし、不勉強な民主党政権は、我が国がアメリカの紙パルプ森林産業界から原料のパルプや木材チップしか輸入しないことを嫌って要らざる圧力をかけて、「日本はもっと世界最高の品質のアメリカ製の紙類を輸入せよ。さもなくば「スーパー301条の適用も辞さない」という全く身の程知らずの脅かしまでかけてきていました。

これなどは我が国とアメリカ市場との相違を全く弁えぬ論法ですし、主として使用する原木の違いとそれに基づく技術の差すらも解っていないと呆れました。既にリタイヤーしていた私はアメリカ側の誤りを国内市場で広く指摘して回っていました。

これはほんの一例ですが、あのクリントン政権下でアメリカは我が国に対してどれほど好ましくない政策ばかりを打っていたかをご記憶の方は多いと思うのです。ここに私が民主党政権の出来は”bad news”であるという根拠があります。故に、ヒラリー・クリントン大統領は歓迎したくなのです。