新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

3月18日 その2 アメリカがアメリカではなくなりつつある

2016-03-18 18:24:09 | コラム
アメリカの非アメリカ化:

私は今回進行中の大統領候補選びのキャンペーンを見たり聞いたりしていると、つい先頃までは徐々に進行していた「アメリカの非アメリカ化」が以前は”minority”と称されていた少数民族が急速に増加して遠からぬ将来に白人を追い越すと言われるようになって、急速に進んだように思えて仕方がないのです。

「アメリカがアメリカでなくなりつつあること」の卑近な例を挙げれば、大リーグ(MLB)の野球は嘗てはアフリカ系を採用しなかったほど排他的でした。アフリカ系で最初にMLBに入れたのがジャッキー・ロビンソンで、1947年だった。そのMLBは今や私が散々皮肉ってきたように南米系の民族の大リーグになってしまい、野球の精密な技術は劣るが身体能力には優れた非頭脳派の集団と化しました。今や「身体能力ショー」です。これすなわち、嘗ての少数民族に乗っ取られたのだと言えるでしょう。

フットボールのNFL、バスケットボールのNBAもアフリカ系の選手ばかりです。それらの試合を見て楽しんでいた白人たちは、気が付けば少数派に生殺与奪の権を握られかねない事態に気が付いているのかとすら疑います。

また、逆差別と言われた学校や会社でアフリカ系アメリカ人を優先する枠が出来たりしたことも「アメリカの非アメリカ化」と言って誤りではありますまい。その辺りに着眼してそこに阿る政策(と言えるのか?)を打ち出したトランプは、案外慧眼なのかも知れません。私はそれもこれも「アメリカが懐を深く広くして移民を受け入れてきた優しさ(?)」が大きな原因だと思うのですが、何とも皮肉ではありませんか。

アメリカよ、何処に行くのか

2016-03-18 16:41:23 | コラム
私がアメリカに危うさを覚える理由(ワケ):

私は21世紀に入ってからアメリカという国で"minority"が「少数」でなくなりつつある事に危機感を覚えていました。現在はその傾向がいっそう甚だしくなり、オバマのような者に2期も大統領をやらせてしまっただけではなく、今度は共和党に鞍替えしたトランプを担ごうとしているのには、危うさが倍増する感があります。1%の富裕層が99%の富を支配するなどと言っていたうちは未だ良かったのですが、その支配層に対して不満を持つ所謂中間層を為す者たち(minority)がトランプ支持に回るのですから困ったものです。

共和党の主流派がトランプ排除に動き出したのは良いかも知れませんが、そうすると我が国に対して冷たかった民主党の高齢の婦人候補・ヒラリー・クリントンに出番が回っていくでしょう。何れにせよ、現在までの大統領候補選びの進行状態を見ると、アメリカは我が国にとって余り有り難くない方向に進むような気がしてなりません。我が友YM氏は「実はヒラリー・クリントンは親中派ではなく日本贔屓なのだ」と言いますが、そうあって欲しいと願いたい気分です。言うなれば、アメリカは嘗ての少数派の意見に支配されかねない国になってしまうのかということ。

我が国の訳の解らない学者やただ安倍政権に反対するだけの野党は、余程世界情勢を良く勉強するだけではなく、アメリカと如何に付き合っていくかを十分に心得て貰わないと、安倍内閣が如何に健闘してもアメリカの大統領選挙の結果次第では、我が国は難しい立場に追い込まれかねないと危惧します。私は未だ私の友人や昔の同僚たちがトランプ大統領の確率は低いと言ってくれたことを信じていますが、未だ未だ先は読めないかと思って悩んでおります。