新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

2015年の我が国への入国者数

2016-03-20 17:15:05 | コラム
2015年には中国人が第1位に:

法務省が発表した15年に我が国に入国した外国人の総数は1,968万8千人と、対前年比39.1%の増加だった。このうち再入国者を除く新規入国者は1,780万人で前年比で43.6%増となっていた。即ち、新規入国者の伸びが全体を引き上げたということ。

この増加の中でも目立ったのが14年度には253万7千人で第2位だった中国が449万7千人と前年比77.3%増と飛躍して、韓国を抜いて1位になったことだった。これは全体の22.8%だった。韓国は14年の301万6千人から425万2千人と41.0%も増えてはいたが、中国に及ばす2位に陥落していた。第3位は台湾で対前年比24.9%増の357万6千人、第4位は香港の63.2%増の147万3千人だった。アジアの合計では1,644万7千人と全体の83.5%を占めて、前年比44.0%の伸びだった。

北米からは134万3千人の17.1%増で全体の僅か6.8%を占めたに過ぎなかった。アメリカからは前年比15.4%の106万3千人で全体の第5位、カナダは23万3千人で24.7%の増加ではあった。欧州からは131万3千人で前年比18.6%の増加だったが、全体では6.7%と北米よりも少なかった。欧州の中では英国が26万5千人、フランスが22万人、ドイツが16万5千人、イタリアが10万5千人という具合だった。因みに、アフリカからは3万6千人で10.0%の増加、南米は11万6千人で24.6%の増加、オセアニアからは43万3千人の23.2%増となっていた。

なお、新規入国者が90%以上を占めた国は香港(99.3%)、シンガポール(97.8%)、台湾(97.3%)、タイ(95.4%)、マレーシア(92.4%)、韓国(90.5%)と圧倒的にアジアの諸国だった。中国は意外に84.0%で、爆買い集団は再来日のようだったと思わせてくれた。また、入国者の97.8%が短期滞在の在留資格で、その中でも「観光」が多かったのが中国(324万人)、韓国(337万人)、台湾(331万人)で以下、香港、タイ、シンガポール、マレーシア、インドネシアとなっていた。

参考資料:紙業タイムス社 FUTURE誌 16年3月28日号