紙媒体は不振なるもインターネットは二桁成長:
電通が毎年集計している「日本の広告費」の2015年版によれば、昨年支出された広告費は対前年比+0.3%の6兆1,710億円で、4年連続で前年度実績を上回ったのだった。その名目GDPとの対比を見れば、15年度には4,986,965億円と対前年比2.4%の伸びで、総広告費の6兆1,710億円のGDPに占める比率は1.24%で対前年比では+0.3%となっていた。因みに、総広告費の成長率は11年が1.21%、12年が1.24%、13年が1.25%、14年が1.26%とほぼ横ばいだった。
私はこの低成長率が続く辺りにアベノミクスも兎も角、景気回復未だしの状態が現れているのではないかと、密かに憂いているのだが如何なものだろう。
衰退の一途をたどる紙媒体の関連業界である紙パルプ産業界の出身者としては、媒体別広告費に大きな関心がある。そこでその関連の表を見れば、マスコミ4媒体の合計が2兆8,699億円で、対前年比では△2.4%だった。その中では新聞が5,679億円で△6.2%と最悪で、雑誌が2,443億円で△2.3%、ラジオが1,254億円で△1.4%、テレビが1兆9,323億円で△1.5%と総崩れだった。
一方のインターネットは総額で1兆1,594億円で10.2%の成長だった。この総額は未だマスコミ4媒体の半分にも満たないが成長率が違う辺りが、ICT化の進捗振りをイヤと言うほど見せつけているのだ。その内訳は媒体費が9,194億円で11.5%の伸び、広告制作費が2,400億円で5.5%の伸びとなっていた。
上記以外の屋外広告、交通、折込、DM、フリーペーパー、POP、電話帳等のプロモーションメデイアは総額2兆1,417億円で、対前年比では△0.9%と低調だった。この分野では軒並みマイナス成長だったが、特に減少が目立ったのが折込の△4.7%と電話帳の△19.9%だった。電話帳などは個人情報保護等があって個人別がなくなった以上落ち込みは当然だろうが、金額も334億円に過ぎなかった。ここにも紙媒体の衰退が見えるのは個人的にも残念だ。
参考資料:紙業タイムス社刊”FUTURE”誌 16年3月14日号
電通が毎年集計している「日本の広告費」の2015年版によれば、昨年支出された広告費は対前年比+0.3%の6兆1,710億円で、4年連続で前年度実績を上回ったのだった。その名目GDPとの対比を見れば、15年度には4,986,965億円と対前年比2.4%の伸びで、総広告費の6兆1,710億円のGDPに占める比率は1.24%で対前年比では+0.3%となっていた。因みに、総広告費の成長率は11年が1.21%、12年が1.24%、13年が1.25%、14年が1.26%とほぼ横ばいだった。
私はこの低成長率が続く辺りにアベノミクスも兎も角、景気回復未だしの状態が現れているのではないかと、密かに憂いているのだが如何なものだろう。
衰退の一途をたどる紙媒体の関連業界である紙パルプ産業界の出身者としては、媒体別広告費に大きな関心がある。そこでその関連の表を見れば、マスコミ4媒体の合計が2兆8,699億円で、対前年比では△2.4%だった。その中では新聞が5,679億円で△6.2%と最悪で、雑誌が2,443億円で△2.3%、ラジオが1,254億円で△1.4%、テレビが1兆9,323億円で△1.5%と総崩れだった。
一方のインターネットは総額で1兆1,594億円で10.2%の成長だった。この総額は未だマスコミ4媒体の半分にも満たないが成長率が違う辺りが、ICT化の進捗振りをイヤと言うほど見せつけているのだ。その内訳は媒体費が9,194億円で11.5%の伸び、広告制作費が2,400億円で5.5%の伸びとなっていた。
上記以外の屋外広告、交通、折込、DM、フリーペーパー、POP、電話帳等のプロモーションメデイアは総額2兆1,417億円で、対前年比では△0.9%と低調だった。この分野では軒並みマイナス成長だったが、特に減少が目立ったのが折込の△4.7%と電話帳の△19.9%だった。電話帳などは個人情報保護等があって個人別がなくなった以上落ち込みは当然だろうが、金額も334億円に過ぎなかった。ここにも紙媒体の衰退が見えるのは個人的にも残念だ。
参考資料:紙業タイムス社刊”FUTURE”誌 16年3月14日号