新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

日本シリーズ第3戦観戦記

2016-10-26 08:50:47 | コラム
緒方監督が認めた判断の誤りで試合を落とした:

今か今かと待っていた試合が始まっても何の閃きもなかった。「これは如何なること」かと思いつつ試合の展開を眺めていた。日ハムの先発投手・有原は不安な顔付きだったので「あれで良いのかな」と見ていたが、1回の表を何とか切り抜けたのは「良く出来ました」だった。一方のマスコミが褒めそやし過ぎだと思っている黒田は大谷に上手く打たれて危機(ピンチでも良いがね)を招いた。だが、中田翔が例によって力みすぎたので、1点で食い止められたのは幸運だったが後になって祟った。

広島はエルドレッドのホームランで僅か1点だけのリードで8回まで保たせたのは良かったが、その裏の大谷の敬遠策が結果的には監督の作戦の誤りとなって出た。中田翔とて打率は低くとも仮初めにもパシフィック・リーグの打点王である。外野手が取れるか取れないかギリギリと見えたほぼラインドライブ(ライナー性というカタカナ語がある)を松山が完全に判断を過て突っ込みすぎて2点を失った。

あれは解説者の誰かが指摘したように「アウトカウントを考えれば、単打で止めようと判断すべき」だった。即ち、きつい言い方をすれば松山を使ったのが裏目に出たということ。次の結果的な監督の過ちはジャクソンを順番通りに出したこと。私には「この使い方は禍根を残すことになりはしないか」と閃いた。それが当たって中田の一打となり、松山の突っ込み過ぎとなったと思っている。負ける時はこういうもので、もしかすると今日の試合でもツキがなくなっているかも知れない失態だった。

延長戦での大谷の決勝打の場面では、解説の古田も他の誰かも「日ハムの外野が後ろに下がり過ぎでその意図が不明だ」と指摘していた。勿論大谷の長打を警戒したのだろうが、頭の上を越されてはそれまでなので、西川の足の速さを考えればもっと前に出しておくべきだっただろうと思う。その通りで、大谷の一・二塁間を抜いたゴロのヒットは、外野が浅く守っていたらかなり微妙なことになっていたのかも知れないと見た。

尤も、私はあの回で大世良を続投させずに中崎を出しておいた方が良くはないのかなと思っていた。大世良は9回を切り抜けたのが精一杯程度の投手だと判断していた。従って、これも監督の判断の誤りの部類に入ると思っている。では、中崎の後に誰を出すのかと訊かれそうだが、そんなことよりもあの場では1点を取られれば試合が終わってしまうので、何としても食い止めるべきだと思っていた。相手だってろくな投手が残っていなかったのだから。

これで先が解らなくなったという説が出るだろう。私もそう思っている。それは「2対1」というリードは最も不安定で、もう一度負けると2対2になってしまうからで、ここで守りに出るか、積極的に攻めて行くのかの判断が難しいのだ。現に広島は2対1を守りに言って一度引っ繰り返されたではないか。従来通りにジャクソンを出して失敗したし、中崎を出す機会を失ったではないか。負ける時はこんなものだともう一度言っておく。

今夜は実績がない投手同士だから、またもや先が読みにくいが、流れは日ハムの方に行ってしまったかも知れない。となれば、緒方監督の采配次第ではないのだろうか。日ハムは大谷と中田翔次第かな。今夜はもしかすると試合開始までに帰宅できないかも知れない会合があるので、閃きはないと思っている。