新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

7月3日 その4 kazk様に

2018-07-03 19:05:13 | コラム
kazk様

コメントを有り難う御座いました。

正直なことを言えば、私は「2点は取れたが、どうやったら3点取られて負けるのだろうか」という妙な形で疑心暗鬼に囚われていました。それは「勝てる」と思っていなかったからです。あそこでは本田は絶対に急いで蹴るべきではないと思っていました。ジムの係員も「あれは勝ちにいったのが間違い。でも勝ちたかったのだろう」と厳しく評していました。勝ちに行くのだったら、未だもう2人変えられるのでしたから、勝ちに行きたい気持ちは解っても無理筋だったでしょう。

私は川島を評価していませんから、あの2点目は兎も角、1点目は位置取りが悪かった気がしてなりません。最後の3点目はほぼ駄目だと明らかだったのですから、一か八かで飛び出してみる手があったのではと、ビデオを見せられる度に感じます。川島は前に出る決断が遅いのが欠陥の一つ。何時も褒めたことがない私ですが、この試合だけは川島を除いては褒めておきたい気分です。

なお、ラグビーの時間の計り方の改革は存じております。でも、ホーンが鳴ってからプレーが切れるまで続けるという仕組みは良いとは思いません。「もう後ワンプレー」よりは優れているだけだし、サッカーよりは合理的になったと思っていると、フットボール信者として申し上げます。また、フットボール式に考えれば、本田があそこでもたもたしてCKを蹴らずにいれば「デイレイ・オブ・ダ・ゲーム」と取られるでしょうし、試合は時間切れになったでしょう。

真一文字拝

7月3日 その3 トランプ大統領の貿易作戦 #2

2018-07-03 18:35:01 | コラム
言うべきことはキチンと言っておかないと:

先ほどの「トランプ大統領の貿易作戦」で指摘すべき事が漏れていた。だが、実は昨年の7月3日には下記のように述べていたのだった。そこで、あらためて日本側が如何にトランプ大統領の作戦に対処すべきかについて、その箇所を引用して述べて、諸兄のご参考にしたい。

<日米間の貿易の歴史を正しく学んでおけば、トランプ大統領のようにアメリカの対日貿易赤字の原因が日本側にあるかのような、世迷い言が出てくるはずがないのだ。これから先に始まるのだろうFTAの交渉でも、先ずは「怖めず臆せずに、自国にとって最善の条件となるような主張をすべきである」から入っていくべきだ。

更に、我が国から反論すべき所を遠慮して沈黙でもしていれば、アメリカ側は「自分たちの主張が正しく、日本側には反論の余地もないらしい」と図に乗ってくるのは必定である。ここでも言えることは「論争と対立を恐れてはならない」というアメリカとの交渉の際の鉄則があるのだ。

重ねて言うと、黙っていれば「受け入れた」と解釈するのが彼らの頭脳構造なのである。決して沈黙は金でも何でもなく、何度でも言うが論争と対立を怖がっている場合ではないのである。反論して何か失うかを考えて見ろと言いたい。総理の親しくしている同盟国の大統領だからといって遠慮している場合ではない。国益と深い関係があることだ。


7月3日 その2 トランプ大統領の貿易作戦

2018-07-03 13:55:55 | コラム
関税の賦課は譲歩を迫る作戦だ:

29日(日)の夜に何とはなしにテレ朝の田原総一朗司会の「クロスファイア-」にチャンネルを合わせてしまった。するとそこに出ていた細川昌彦中部大学特任教授がトランプ大統領の一見保護貿易政策かと見える高率の関税を賦課する政策を語っているところに出会った。Wikipediaによれば細川氏(63歳)は東大卒で通産省で米州課長や貿易管理部長等を務めた後で51歳で退官されていた。テレビには比較的良く出ておられるが、若く見えるので63歳とは意外だった。

彼は以前から対アメリカとの通商交渉役を勤められた経験から「アメリカに対してはもっと強硬に言うべきことを真っ向から主張すべきだ」との持論を展開されていたと承知していた。クロスファイア-では「例えば自動車に対して25%もの関税をかけるということは、デトロイトは願い出ていないと言っているし、トランプ大統領独特の譲歩を迫る作戦である」との指摘をされたのだった。

即ち、「それこそが屡々言われているトランプ大統領独特のデイールの作戦である」と言いたいようだった。例えば「それが嫌ならば、FTAの締結に応じるかと迫る作戦なのだ。それに抵抗するのであれば、真っ向から理由を述べて対応する必要がある」と主張していたのだった。

私は極めてまともな主張であり、仮令譲歩を迫る作戦だと読み切れていたとしても「何らの前触れもなくいきなり25%もの関税を賦課するというのは、これこれの理由で不当であると反論する。そういう挙に出られるのであれば、当方には斯く斯く然々の対応策を講じざるを得ない。それが貴国と我が国との同盟関係にとって有益とは思えない。再考を促したい」というくらいの反論をして良いと思っている。私はこの程度は感情論ではないと考えている。

細川氏は安倍総理とトランプ大統領が親密な間柄である事と、当然なすべき反論(私流に言えば「論争と対立を怖れないで」となるが)をすることが我が国とアメリカとの関係に何らの悪影響を及ぼす訳などないと言われた。私は抵抗する作戦に出ても総理の顔を潰すような性質ではないと考えている。

但し、私の元の上司だった副社長兼事業部長の作戦にも「それでは too much hospitality ではないか」と、歓待された得意先の部長さんが私に漏らされたほどの凄い接待作戦を展開することもあった。だが、だからと言って我が方の言いなりになって下さるだろうとまで考えたことなどなかった。トランプ大統領の安倍総理を別荘に招いてゴルフを共にするなどの歓待の仕方にもそれと似たような感じはしたが、総理以下がそれを obligation に感じて遠慮する必要はないと思っている。

私には細川氏の読みが当たっているかどうかは解らないが、トランプ大統領の強硬な作戦に対しては臆することなく正当な理由を以て反論していくべきだと思っている。実際にはされていたのかも知れないが、少なくともワシントンDCに総理や経産大臣か外務大臣が赴いて直談判をしたという報道にはませ接していないと思う。


何故4分も

2018-07-03 08:21:38 | コラム
本当に良くやった対ベルギー戦:

残念だったと言うか選手たちが可哀想だったと思った時に涙が出そうだった負け方だった。岡田武史が指摘したと既に述べたように「何故4分ものアデイショナルタイムがあるのか?」が理解できなかった。前半が1分だったのならば、どんなに長くても精々2分くらいとは思っていたが、悪い予感の通りに4分となって3分50秒くらいのところで失点してしまった。それが実力差だと言えば言えるかも知れないが、何とも残念な終わり方だった。

1点目の柴崎から原口へのベルギーの弱点とも見えたデイフェンダーの裏を取った縦パス、香川と乾の綺麗なパス交換からのシュート等は「凄いな」と声を上げたほどの見事さだった。その辺りまではベルギーは明らかに我が方を舐めていたかの感が深かった。

今更繰り言を言っても仕方がないが、「あの最後1分あるかないの時点で取ったCKを、190 cm以上の者たちが壁のように立ち塞がるゴール前に本田に蹴り込ませずに、所謂ショートコーナーにしていたら、時間切れで延長線に持ち込めたのに」という思いが残った。西野監督にもあの大迫のヘディングに結びついた成功例があったので蹴らせたのだと思った。

本当に我が代表たちは良くやってくれた。幾ら褒めても褒めたりないくらい良くやっていた。だが、結局は世界第3位対61位の違いは「身長の高さも含めて、体の大きさの違いだけだった」と言えると思う。3点も取り返されたが、我が方の2点のように綺麗な形を作って取れたのは最後の試合を決め本田のCKを捕ったGKが起点となって、ゴール前で人数が余って取れたあの3点目のシュートだけだった。我がデイフェンス陣はルカクというコンゴからの移民の子を抑えきっていたのだ。

振り返れば、我が代表は試合の数が増えるほど綺麗に流れの中から点が取れるようになり、香川が繋ぎ、柴崎が相手のデイフェンスの裏を取る縦パスを的確に出してくれるようになり、長友と乾の連係の質が向上し、そう簡単には止められなくなってきた。守りの方では酒井(宏)、吉田、昌子、長友のバックスは体格の差を十分に補って堅実に守っていた。あの2失点は如何ともしがたい身長の差が生んだヘディングによるものだった。だが、その辺にランキングの差があると言えば言えるのかと思う。

正直なことを言えば、試合開始前の「閃き」では「勝ちはないな」と出ていた。理屈を言えば、スタンドの中で全員が並んで出を待っている時に、私の目には緊張感に欠けるというか、ヘラヘラした顔付きの者が散見されたので、そう言うのだ。厳しいことを言えば、一瞬でもそういう顔付きを見せて欲しくなかった。それでも、試合が始まってからは緊張感に満ちた顔付きに変わっていただけに残念だった。

私はあれほど見事に2点も取れるとは予期していなかったので、このリードをどうやって持ち堪えるのかと考えていた。逃げに入るのは最悪なのだが、それはあの体格差とスピードで逆襲された場合の防ぎ方が難しくなるからだ。ベルギーは勝つ為には3点を取らねばならないのだが、そこまでのところでは「そういうキチンとした形」が出来ていなかったので、どういう形で来るのかと考えさせられた。一方では、私は我が方は3点目を取れないと勝ちはないと決め込んで見ていた。

本田をその為に入れたのだろうが、彼にボールがわたるとそこで一度停滞してしまってスピード感がなくなるのが心配だった。後10分辺りまでは「何とか最悪はこのままで延長戦に行ける、かまたは行くかも知れないとは考えていた。だが、何故かどうしてもその場面が見えてこなかった。極言すれば「何故90分間で負けるのか」という嫌な予感があったのだ。いや、90分で終わらないサッカーのルールがあるのだ。

そこに登場したのがあの因縁の「4分間のアデイショナルタイム」だった。私の実感ではどう考えても4分にもなるような両軍を通じて誰かが負傷で倒れ込んだ時間もなく、FKやCK等の際の時間の空費もなかったし、交代に要した時間等を含めても4分は長すぎると思った。この点が先日も指摘したUK系のフットボール、などと回りくどいことを言わなければ「サッカーとラグビーの時間の計り方の非合理性」が現れているのだ。

結果的にはランキングの上位者にその実力を発揮するべき4分間が与えられた為に負けてしまったのは本当に残念だった。だが、我が方は交代して入った者、控えに回った者たちを含めて持てる力を十二分に出していたと評価したい。相手は出し切った力でも及ばない強さと優れた体格とスピードがあったということだったと思う。即ち、サッカーそのものの上手さでは決してひけを取っていなかったと言って良いと思う。

では、「今後ベルギーのような我が国を相手にして体格差頼みのサッカーをする欧州の諸国を打ち破るにはどうするのが良いか」という課題が残ったと思う。安易な言い方をすれば「我々独特の敏捷さを活かしてより一層素早いパス回しの力を磨き、遠慮することなく(自己顕示欲を見せる)遠くからでもシュートする思い切りの良さと度胸を養うことだと思う。それに加えるべき点は「一層のウエイトトレーニングも含めた身体能力と体幹を強化して『当たり勝ち』する体格を作っていくこと」だと思う。

冷静さを誇るこの私も、あの3点目を取られて試合が終わってしまった時の無念さを、何と表現して良いか解らなかった。あれほど良くやっても力の差は如何としがたいのだとも言えるが、「何故4分だったのか」と、その為に負けたという印象が拭いきれなかった。