新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

「日本とアメリカの労働組合の違い」の補足

2018-07-29 09:55:40 | コラム
給与面の決定的な相違点は:

念の為に27日の「日本とアメリカにおける労働組合の違い」を補っておこう。先ず給与だが、アメリカの労働組合員は時間給制度(hourly wage)であり、仕事の内容が年功序列と言うか経験年数に応じてで進んでいくと同時に増額されていくのだ。組合員は法律で保護されているので、レイオフ(lay off→一時帰休)はあっても回顧や馘首はない。

一方、会社側の社員の給与は年俸制(salariedなどと言うが)であり、毎年の実績によって5段階の査定があり、最低の評価ともなれば解雇もあるということ。それ以外にも、常に解雇される危険性はある。即ち、ここにはトランプ大統領ではないが You are fired. という危険性と常に背中合わせの状態にあるのだ。なお、普通には本給一本で、役職手当も何もないのである。

また、ボーナス制度は会社によって異なるが、全員が貰える訳ではなく、マネージメント側の査定により、実績によって支給されることが、我が国との大きな違いである。即ち、ボーナスを貰っているのは社員の中でも限定された者たちだけなのである。

W社では支給当日に社長主催の昼食会が催され、選ばれし者だけがその場で支給されるようになっていた。そこで、その日の昼食の時間になると、貰えない者まで全員が離席してしまうので、誰がその有資格者か解らないようになっていたそうだ。