新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

11月17日 その2 気持ちを切り替えて野球でも語って見よう

2020-11-17 16:49:12 | コラム
NPBの日本シリーズの考察:

正直に言えば、ソフトバンクも読売も好みの球団ではないのだ。いや、有り体に言えば、私には贔屓のテイームなんてないのが実態だ。

先週は「ロッテが何処までソフトバンク・ホークスに対抗できるか」だけの興味で、パシフィックリーグのCSをテレビ観戦していた。あの2試合は故野村克也氏の得意の決め台詞の「勝ちに不思議あり、負けに不思議なし」が見事なほど当て嵌まる勝負だった。言い換えれば、勝負では「弱い方にはその弱点がここぞという場面で現れるし、強い方は運までもが味方する」ものだということ。それは第1戦だったかの甲斐の当たり損ないのゴロが同点にしたし、ロッテの井上のキャッチボールもできないのかと言いたいような落球である。弱い方が失策をして強い方を勝たせるのだ。

私は今回はまさか読売が4連敗するとまでは見ていない。だが、どちらに分があるのかと訊かれれば、ソフトバンク・ホークスだと言うだろう。しかし、現時点では何らの「閃き」が来ていないので、21日だったかの試合開始まで待とうと思う。そこで、両テイームの分析だけしておこう。

先ずは、ソフトバンク・ホークスから。この球団の良い点は何度も採り上げたことで、育成で採って一流と言って良い段階まで育て上げる能力を備えている能力だ。千賀と甲斐は最早完成品の域に入り、伸びしろは期待できない。だが、よくぞ周東佑京のような足が速いだけの者を、あそこまで育てたのだと感心している。それに加えて、予てから「ここぞ」という時には打つ(ヤクルトの山田君とは違って)打者として中村晃を評価してきたが、あの第2戦の連続ホームランは凄いもので、読売は柳田以上に警戒すべき存在だと思う。

投手陣では千賀は矢張りパシフィックリーグよりも一寸落ちるとみているセントラルの打者には手強い存在だと思う。彼以外に東浜、和田、石川と何とか言うキューバ人とクローザーの森がいるのだから、優位に立てると思う。だが、勝負は蓋を開けてみなければ解らないものだ。監督の手腕としては優劣をつけがたい気がするが、選手層が厚いだけソフトバンクの工藤の方が有利かも知れない。厚いと言っても、今宮が欠けているのは痛いかも知れないし、ヤクルトからバレンタインを獲ったのは眼鏡違いだった。ビリのテイームの4番打者はあの程度だということ。

読売巨人軍である。既に指摘したことでセントラルリーグで圧勝はしたが、規定打席に達した者に1人も三割打者がいなくても悠々と優勝できたのは、他の5球団が余程だらしがなかったということではないのか。この点は換言すれば「原監督の手腕だ」と言えるかも知れない、だが、金に飽かして他球団からFAの選手を買ってきたし、選手層もそれなりに厚いのだから、勝って当たり前だっただろう。DeNAのラミレス監督のように、三割打者を数多く育てても4位に沈んだ例もあるのだから、原監督と選手の努力を評価しても良いのかも。

この球団の問題点は「何年経っても何処に出しても恥ずかしくないような二塁手が育っていないことと言うか、育て切れていないこと」に加えて「正捕手が決まっていない」のもおかしい。これはソフトバンクが育成から甲斐を育てたのと悪い意味で好対照だ。コーチ陣に人を得ていないのかと思う。悪口ばかり言ったが、打つ方では坂本勇人、岡本和眞、広島を崩壊させても読売に入りたかった怪しからん丸と人材は揃っている。この3名の調子が上向いていれば(解説者風に言えば「状態が良ければ」だが)千賀や東浜も苦戦するだろう。

読売に気の毒だと思う点は社会人野球に東京ドームを占拠されて、大阪のドームがホームになってしまったこと。自宅から通えるのと、旅先から球場に出向くのとでは、かなり条件が変わってくるのではないか。この場合は遺憾ながら「新型コロナウイルス」を恨むしかないのではないだろうか。オッと、読売の投手陣の評価を忘れていた。菅野君は良いとしても、そこから先は外国人と畠や今村や田口と言うのが些か気になる。ではあっても、現時点では何も読み切れない。


現在のアメリカの分断の考察

2020-11-17 08:58:38 | コラム
成り行きを注視している他ないのか:

アメリカの大統領選挙の前後の混沌した状態を眺めていて、私も奇異に感じていることが幾つかある。その一つは畏メル友のRSも指摘しておられたような「何故、あれほど不正行為の証拠であるような情報が流されていても、裁判所がトランプ大統領側の訴訟を棄却するのか」という点なのだ。報道によれば「裁判所は確たる証拠がない」として棄却したようだが、何故かその棄却した根拠の報道はなかったと思う。

もう一つ奇妙に思っている点は「我が国の報道機関はアメリカの反トランプ派の報道機関が流す情報に従ってトランプ批判を繰り返し流していたのに対して、所謂アメリカ問題の専門家の先生方の中にはトランプの再選を断言した方もおられたし、今ではバイデン陣営の不正行為を論いトランプ大統領支持に近い論陣を張っておられる方もおられる」という辺りだ。これでは分断しているような現象であり、一般人を惑わすようなことになってしまうのではないのか。

私は民主党政権の支持者ではないのだが、それは「アメリカの歴代民主党政権が我が国に対しての数々の冷たい仕打ちというか粗略に扱ってきた歴史乃至は経緯を趣致しているから」であり、それ故に「好ましくない」と主張してきたのだった。特にクリントンとオバマ政権の我が国の扱いする薄情な扱いは記憶に新しい。一方の安倍前首相に大きく依存してきたトランプ大統領が4年間の実績を見れば「公約の実行」などは、我が国の政治家たちの口先だけとは大違いで評価すべきだと言えるだろうし、対中国の強硬姿勢も我が国にとっても大いにプラスだったと見ている。

私はトランプ大統領が未だに認めようとしない敗北の原因の一つには「岩盤の低階層の支持は確保できたものの、上流階級はさて措き、中間層の票が獲れていなかったことが挙げられる」と見ている。彼の下層に向けての品位に欠けた言葉遣いなどは中間層からすらも顰蹙も買っただろうし、COVID-19への対応を誤ったのは痛恨だったのではないのか。

だが、私自身の立場は二択にすれば「トランプ嫌い」の範疇に入るのは間違いないと思う。だが、極端に言えばバイデンとトランプの中間に立たされて「どちらを採ろうか」とホンの少しだけ迷っているとでもなるだろうか。だが、トランプ大統領が4年間でアメリカの分断を必要以上に振興させてしまったことは否定できないと思うので、評価できないのだ。

終わりに正直に言えば、既に認めたように私の友人や知人たちのアメリカの混乱した現状に対する意見を訊こうとしても、彼らは等しく支配階級に属しており、トランプ批判派ばかりなのだから、何を問い合わせても答えは最初から読めているので、虚しいものがある。バイデン陣営の不正行為の情報にしても「トランプ側が意図的に流したのでは」との答えが来そうだと危惧している次第だ。

何れにせよ、誰がトランプ大統領の首に鈴をつけるのかだ。目下のアメリカの状況は「曰く不可解」であり、”Let's wait and see how it will go from here.”という決まり文句が当て嵌まりそうな状態だと見ている。何はともあれ、トランプ大統領は直ちに敗北を認めないのは明白だと見るが、その他に如何なる手を打って対抗してくるかは、矢張り“unpredictable”ではないのか。