新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

11月4日 その2 「閃き」が当たるようだ

2020-11-04 17:17:44 | コラム
アメリカ大統領選挙の開票の状況:

私は「嫌トランプ派」でありながら、ずっと理論からでも理屈もなく私の独得の「閃き」として、「トランプ大統領の勝利となるだろう」と言ってきた。そして、日本時間の11月4日の午後4時半の状況ではどうやらトランプ氏の再選が濃厚の様子である。トランプ大統領自身がホワイハウス内でほとんど勝利宣言そのものであるかのような演説を、キャンペーン中とは全く異なる穏やかな(といっても同時通訳が被さっているので良く聞こえないが)口調で、あそこでもここでも勝ったと言っていた。

昨日も指摘したことで、我が国のマスコミはアメリカの反トランプ派の報道機関の言い分を主として流しているので、如何にもバイデン氏の大勝利となるかの如き事ばかり言ってきた。だが、現実にはここまでも開票を見ていると、トランプ大統領は岩盤の支持層の40%に加えて、どちらとも決めかねていた層(隠れトランプという表現もあるが)をも取り込んで、各州で50%以上の票を獲得しているかに見える。私は「閃き」とは言ってきたが、この辺までは予想できていた。

事ここに至れば、ハッキリと見えてきたことは「アメリカ国民はNY TimesやW PostやCNNが何と言おうと、トランプ大統領の4年間の業績を評価して“Four more years”と願ったことになる。それは「パリ協定からの脱退」も「オバマケア廃棄」も「NATO軽視」も「COVID対策不備」等々は不問に付して「法人税減税による景気回復」や「雇用機会(jobのことだと敢えて言うが)の増加」や「株価の上昇」や「不法移民の排除」に加えて「強硬な対中国政策」等々の成果を非常に良しと評価したのだと思う。

評論家や専門家の方々の中には「これから先4年間をトランプに任せたら、アメリカは益々大きく変貌していくだろうし、ヨーロッパの諸国との間柄も好ましくない方向に変わって行くだろう」と憂いて見せている。要するに「アメリカファースト」が益々進み「アメリカさえ良ければ」となっていき、我が国に対しても安倍総理時代とは変わってつれなくなってくるのでは」との懸念まで表明する向きもある。この場合は菅首相が何時アメリカに馳せ参じられて、トランプ大統領と前任者並みかそれ以上の優れた関係を構築されるかにもかかってくるかと思う。

ここまでは、全て「トランプ大統領の予備的勝利宣言演説が正しい」との想定の下に述べてきた。後数カ所残った州の結果が判明すれば、一部の専門家が危惧しておられた最高裁まで行ってしまうような法廷闘争までには至らないように思える。何れにせよ、最終結果は今夜一晩寝たくらいでは出てこないかも知れないのだが。


カタカナ語はどのようにして出来たのか

2020-11-04 10:47:21 | コラム
カタカナ語によく見られる誤りの考察:

そろそろアメリカ大統領選挙の開票結果が出てくる頃だが、私が心配してもどうにもならないことなので、今回は昨日も「トランプ」(=playing card)で採り上げた、カタカナ語に屡々見受けられる奇妙な表現がどのようにして出来上がったかを一寸考えて見ようと思う。

タッパー:
今では完全に普通名詞化してしまったこのプラスティックスを材料にした食品の密封容器の名称だ。恐らくこの名詞の起源が何処にあるかも知らずに使っておらっる方圧倒的に多いだろうと思う。この「タッパー」もホッチキスと同様に人の名字なのだ。私は何故かそのことは承知していた。即ち、アメリカの E.C. Tupper という方の会社で Tupperware Brands Corp.というメーカーの食品密封容器の商標名だったのだ。

この容器が我が国に導入されてその便利さから一気呵成に普及していく間に、良くある事で「タッパーウエア」の「タッパー」だけが残って、普通名詞にまでなってしまったという具合だ。名称の頭の部分だけを採って普通名詞化していく傾向は「フリップチャート」を、物を知らないテレビ業界で「フリップ」にしてしまったり、「インフルエンザ」にはアメリカで立派に簡略化された“flue”(=「フルー」)があるにも拘わらず「インフル」などという前半だけを取って間抜けなカタカナ語を作ってしまったの辺りにも見受けられる。

ビニール:
これは余りにも粗雑なカタカナ語だと思う。この言葉だけの英語表記は“vinyl”である。簡単に「ビニール」を説明してしまえば、もとはと言えばPVC、即ち、Polyethylene Chloride であり、日本語名は「塩化ビニル」なのだ。しかしながら、“vinyl”の発音は「ヴァイニル」であり、ビニールでもビニルでもない。しかも vinylは合成樹脂の全体の総称でも何でもなく、その中の一つに過ぎない。それにも拘わらず、我が国では製造業者に責任があるのか、一般人が無知だったか知らないが、いつの間にかプラスティックス(合成樹脂)全部を「ビニール」と呼ぶようになってしまった。

この世には一寸見渡せば、PVDC(Polyvinyl chloride=ポリ塩化ビニリデン)のフィルムである「サランラップ」は商標名であるにも拘わらず、この手の「ラップ」の普通名詞化してしまっだ。「ナイロン」にしたところでデユポンの商標名で、樹脂としては「ポリアミド」だ。また普通名詞である「ビニール傘」にしてもプラスティックシートかフィルムが使われているが「ポリ塩化ビニル」だけが使われている訳ではない。EVA(エチレン・ビニール・アセテート)やPOE(ポリオレフィン・エラストマー)等で出来ている。だれも「プラスティック傘」とは呼ばないところが面白い。