新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

1月18日 その2 偶には卓球の話題を

2021-01-18 17:11:23 | コラム
偶には肩が凝らない話題を:

本18日も都内の感染者が1,209人と、月曜日としては2番目に大きい数だったと報じられていた。こういう話題は本当に気が滅入るし、外に出るのが怖くなる。そこで方向を変えて、昨17日とその前日だったかに珍しくも見ていた卓球の話を。今回は日本選手権の中継だったが、コロナウイルスに対する配慮があって、シングルスのみの開催だったそうだ。私は手に道具を持って行うスポーツを得手としていないので、卓球もテニスも高校の体育の時間に戯れにやってみただけだし、卓球の選手たちの情報も詳しくはない。

16日だったかの準々決勝でかの張本智和が、世界のランキングで言わば格下の及川瑞希にアッサリと負けてしまうのを最初から最後まで見ていた。張本が負けることは予想もしていなかったが、1ゲーム目から元気がなく、ズルズルと為す術もなく負けてしまった。私は張本と言えばポイントを取る度に「チョーレー」と威勢良く叫ぶのが特徴だと認識していたが、あの負け試合では一度もその雄叫びを上げないのは不思議だなと思っていた。

それが後になって報道で知ったのだが、大会のルールとして時節柄飛沫が飛ぶだろう雄叫びというかけ声が、禁じられていたのだそうだった。張本がその「チョーレー」と叫ぶ事を禁じられたので、調子が上がって来なかったのかなどは知る由もない。だが、私はてっきり未だ高校生になったばかりの張本では、常に安定した試合が出来る域には達していないのかと想像していた。選手たちはPCR検査等を経て出場しているのだろうし、あのピンポン台の距離では飛沫が相手には届くまいと思っている。矢張り、張本が「チョーレー」と叫ぶのを聞けなかったのは残念だった。

昨17日は勝負の先行きを読みそ損ない、女子の決勝戦で石川佳純が伊藤美誠を最終ゲームで破り、5年振りで選手権を取り戻すところを見損なってしまったのは大失態。何故見切ったかと言えば、世界ランキング3位の伊藤が9位の石川からいきなり2ゲームを先取したのでは「勝負あった」と勝手に決めつけてしまったから。読みが浅かった。だが、この試合の両者の技術は素晴らしく、反射神経の凄さと瞬時に相手の動きを見切って意表を突くスマッシュを打ち込むし、それに反応して打ち返す技術には唯々感心するのみだった。特に何時果てるかも知れないラリーは素晴らしかった。

滅多に人を褒めない私が褒めるのだから、彼女たちの技術というかskillは世界的水準を抜くものだろうと思った。その伊藤の上には未だ中国の選手が2人もいるのだから世界は広いのだと、寧ろ呆れるほどだった。伊藤美誠は未だ20歳だそうだから、伸びしろがあると見たし、一層の努力をして中国勢を追い抜いて欲しいのだ。余談だが、この試合の解説をしていた女性の声に聞き覚えがあったのだが、アナウンサーとの掛けないの中で福原愛さんだと知った。あの愛チャンが結婚したくらいは承知していたが、解説をする年齢になっていたとは。今昔の感に堪えない。


悲観論者は懸念する

2021-01-18 09:02:52 | コラム
世論調査の結果に一喜一憂すべきではないが:

先ほど、テレ朝では嬉しそうに「16~17日に実施したANNの世論調査で不支持率が42.5%と支持率の34.8%を上回った」と報じていた。また、読売の調査でも不支持率が49%に達して支持率の39%を大きく超えたと出ていた。何れの調査でも後手後手となってしまっている「新型コロナウイルス感染拡大の防止策を評価せず」が大勢を占めていたようだった。私は以前から後手後手の件や継ぎ足し方式を批判してきたが、つい先頃「現実には、我が国の感染者数も亡くなった方の数も、先進国の中では桁違いに少ないことを評価すべきではないのか」とも指摘した。

私は菅首相が「車の両輪の如くに新型コロナウイルス感染拡大の防止策と景気の回復策を推進させたい方針である」とは理解している。だが、第3波か何か知らないが、緊急事態宣言の対象先を増やさねばならない事態に立ち至っては、何はさて措いてもコロナウイルスの制圧を優先すべきではないかと見ている。その為には一向に減らない脳天気な外出社を禁じるくらいの思い切りが必要ではないかと考えている。お断りしておくが「それが効果がある」との主張ではなく、思い切って新たな対策を断行して見せない限り、彼らに事の深刻さを認識させられないないだろうという事。

実は、私が懸念していることはコロナウイルス対策の問題だけではない。菅内閣がこのままマスコミや評論家に後手後手だ等と批判され続けていると、野党とマスコミの連合軍に付け入る隙を与えて、国民の信頼を失ってしまうことになることを恐れているのだ。現に、不支持が支持率を上回る結果が出ている。それだけではなくオリンピックの開催を危ぶむ声が上がっているし、河野太郎大臣は英語で危険視するようなことを外紙に語ってしまった。

即ち、菅首相は本18日から開催される通常国会の施政方針演説で強力な姿勢を見せるか、または何処かで起死回生の一手を打たないと、安倍前総理が指摘された「悪夢の民主党政権(立民だが)の再来」の危険性が出て来はしないかと、悲観論者は一人静かに恐れているのだ。私がそこまで懸念している理由は他でもないことで、ウイルス対策の責任ある立場にあると見ている西村大臣、田村厚労相、加藤官房長官が皆「俺が難局に対峙して乗り切ってみせる」というような、カタカナ語にすれば「リーダーシップ」を一向に見せないことが不安材料なのだ。

新型コロナウイルスの感染が始まって以来、麻生副総理は如何なる場面でも前に出てこられず、与党である自民党の内部からも「コロナウイルス対策はかくあるべし」といったような建設的な意見を内閣に提示したというような話も聞いた記憶がない。先日も採り上げたことで、現場や実務を知らない閣僚や議員が増えたのでは、斬新な意見も上がって来ない訳だし、権限を持っているはずの知事さんたちも不慣れな現場と実務を担当されるのでは、決め手を欠く場合があるのは止むを得まい。問題は閣僚と小池都知事がいがみ合っている場合ではないという事。

菅首相には是非とも私が恐れている事柄が杞憂に終わるような、強力な施政方針を打ち出して事に当たっていただきたいと願っているのだ。