新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

田村憲久厚労大臣はファイザーからのワクチンの入手は年内になると言った

2021-01-21 09:27:34 | コラム
田村憲久厚労大臣は6月中ではなく年内と発表:

私は感覚的に現今の世界情勢から見れば、アメリからであれUKからであれ、ワクチンの入手(輸入?)とその前の承認が終わって接種が開始されるのが、それほど易々と現実のことになるとは期待していなかった。これには、勿論論理的であるとか情報に基づいた根拠も何もない。要するに、私が得意とする「閃き」の一種である。だが、心不全という重大な基礎疾患を抱えている後期高齢者としては、ワクチンには大いなる期待を持っていた。

そこに、田村厚労相のあの「年内とする契約」の発表である。私は非常に重大な問題であると直感した。それは、政府から既に公表された接種の順番を見ていると、若い年齢層にまで回っていくのは年内にと言っているのと同じかと思えたからだ。それでは「オリンピックまでに接種を終えて云々」という念願であり、開催しか考えていないという計画に齟齬を来すのではないのか。私の「閃き」ではそもそも延期されているオリンピックの開催もかなり困難だろうとなっていたのだ。その裏付けにもなりかねないではないか。

それだけではない。確かファイザーから7,000万人分を購入するのだそうだが、それを3月から10ヶ月間に接種し終えるとすれば、1ヶ月に700万人にとなる。1日に20万人以上を打つ計算になる。各都道府県で4,000人以上だ。何となく非現実的な気がするのは誤りか。

更に現実的に考える時に、あの10万円の給付金のことが思い出される。ワクチンでは例えば我が新宿区では区役所で対象となる高齢者の表を作成せねばなるまい。その他に「接種を受けるかどうか」の書類の原稿を作成して印刷会社に発注するか、役所内で印刷(コピー)せねばなるまい。その封筒も準備せねばなるまい。そこで人を集めて封筒詰めと郵送の仕事をせねばなるまい。平井デイジタル担当大臣は「マイナンバーカードと紐付けを」との考えを示したが、ある女性は「これからカードの申請に区役所に多くの人が殺到したらどうする」と指摘していた。

区役所では、郵送した先から返信を受け取って初めて会場を設定して、注射が出来る資格を持った医師か看護師さんを集めて、接種日の案内を通知せねばなるまい。ここまでは例え話であるが、書いていて気が遠くなるような気がしてならない。平井大臣に是非伺いたいのだが、このような課程はデイジタル化が可能な性質なのだろうか。万が一にも「スマートフォンを活かせば」などと言われたら、多くの高齢者は卒倒するだろう。私もその1人だ。

私は以前に「地方自治体なり何なりが、既に基礎疾患を持つ高齢者のリストでも作成してあるのか、自己申告なのか、病院や掛かりつけのクリニック等の証明書が必要なのか」とも述べていた。これだけ考えても保健所に任せるのは現実的とは思えない仕事の量だと思う。上述の封筒詰め作業と言いこの確認といい、簡単な仕事量ではあるまい。ウイルスで失業中の人を雇えば良いなどと言うことでもないだろう。

私は決して揶揄しようと思って述べているのではない。あの給付金の際の仕事の内容の報道を見ていたので、「これでは、またえらいことになってしまわねば良いが」と老爺心から言っているのだ。何卒誤解なきよう、お願いする次第である。最後に、どうしてもこれが言いたい訳ではないが、Pfizerと書いて何故「ファイゼル」と言わないのだろう。Modernaを「モデルナ」にしてしまったのだから、統一が取れていないじゃないか。