新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

セントラルリーグの野球観戦記

2022-06-24 15:12:39 | コラム
日テレはジャイアンツばかり中継放映するのでね:

23日の夜は久しぶりにNPBの野球だけを見ていた。私はジャイアンツが好みではないので、DeNAとの対戦を敢えて避けて、専らタイガースとカープの試合を見ていた。残念ながら、2位にジャイアンツを9ゲームも引き離しているスワローズのドラゴンズとの試合は中継されていなかった。日テレが毎晩のようにジャイアンツの試合を中継しては「解説者たちも気を遣わねばならないから大変だろうな」と要らないことに気を遣っている。

阪神タイガース:
タイガースはビリから何とか立ち直って、一度は3位にまで上がってきた。だが、私の見るところでは未だに投・攻・守・走の全部が噛み合っておらず、苦境から脱出し切れていないようだった。それは折角中野、島田、近本と3人の左打ちで攻・守・走等全てが備わった者たちを1番から3番まで並べても、肝腎の大砲である佐藤輝と大山が弱点を突かれて無為に終わったので、初回の2点以降沈黙してしまった。

投手の方では青柳と秋山は良いのだが、西勇輝は「終わった感」が濃厚で、西純矢は未だ将来に期待程度に止まっている。そこで、ウイルカーソンやガンケル等の輸入した連中依存になるので不安定だ。矢野監督が梅野捕手を干しにかかっている選手起用も私には解りにくい。あの様子では、弱り気味のジャイアンツを追いかけて3位を目指すのには未だ未だ苦労するだろう。

広島カープ:
苦難のシーズンだと思って見ている。解説者たちが言うように、アメリカに出て行ってしまった鈴木誠也の後を埋め切れていないだけではなく、鈴木が大砲だとして比べれば、拳銃のような西川が故障欠場されては辛いだろう。私はMLBから打者を連れてきても、我が国の投手たちが精密なコントロールで欠陥を攻めていく投球術には容易に対応できないと認識している。しかも、baseballから野球の世界に飛び込むのだから、文化の違いに悩むだけだ。

カープでは、昨夜も解説の和田が「もっと伸びるはずの素材だ」と褒めていた坂倉将吾に注目している。それは、彼が日大三高の出身者である点に注目しているからだ。この学校は野球界以外では、フットボールの分野にも数多くの一流の素材を数多く送り込んでいるからだ。彼らは一様に体格と身体能力に優れ、何処まで伸びるかと期待されるのだ。だが、何故かタイガースの高山俊のように1年目だけの大活躍で後は鳴かず飛ばずになってしまう傾向が見えるのだ。

私は坂倉が補欠の捕手の頃から「ある程度はいける人材かな」という程度の評価はしていた。広島の首脳陣もそれが解っていたようで、今では三塁や一塁で使っていて、捕手は副業の如きだ。昨夜も一時は打率が3割台に達していたので、鈴木誠也の穴埋めの域に迫るところまでいけるのかなと思ってみていた。心配な点は他の日大三高の出身者のような尻すぼみに終わりはしないかという点なのだ。お疑いの向きは選手名鑑で他の三高出身者の近況をご覧下さい。

広島の苦しさは投手陣で森下と野村がなりを潜めてしまったかのようである点と、大瀬良と九里が孤軍奮闘になっている辺りだろう。私は矢張り今日の衰退はジャイアンツに身売りした悪人・丸佳浩の所為であると決めつけたい。あれ以来、田中広輔が沈んでしまって再浮上しないし、野間その他が育っていないではないか。何時までも松山が代打に出てくるような層の薄さも気になる、昨夜も和田は栗林の三連投を避けたいと言っていたのに、使って近本に打たれてしまった。

ジャイアンツ:
先ずは原監督の投手起用に疑問を感じた。昨夜も有望新人だった赤星投手がホームランも含めて5失点と打たれまくっていたにも拘わらず変えなかった。彼は先頃も滅多打ちに遭っていた赤星を続投させていた。「ライオンは子供を崖から云々」という言い慣わしがあるが、あの放置した使い方には悪意すら感じた。

原監督は毛嫌いしていると報じられていた1億円も払っている井納を一昨夜起用して、四球を与えた途端に交替させた。首尾一貫していない起用法だ。こんな事をしている上に、ホームランだけは沢山打つが打率が2割5分にも満たない岡本和真に4番を打たせているから、現在のようになるのだ。岡本の競争相手であるはずのスワローズの村上は、チャンと3割を打っている4番打者だ。比較してみよ。

ジャイアンツ嫌いとしては何時までも中嶋如きMLB崩れに頼るのではなく、中田翔を在籍させるのではなく、今季は諦めて若手の養成を心がけるべきだと言ってやりたい。増田陸だって育成から引き上げたら打っていたじゃないか。

DeNA:
この球団は監督を替えない限り良くならないと見ている。その点は、嘗て「喝」の時間で張本勲が「三浦大輔は野球を知っているのか」とゲスト(誰だったかは失念)に真顔で尋ねていたのが非常に印象的だった。いみじくも、張本勲はDeNAの駄目振りを予告していたのだった。この辺りは何時か別の機会に論じてみたいが、兎に角この球団は野球の質が「雑」なのである。

中日ドラゴンズは、根尾を投手に使おうとするような考えでは、論評の限りではないような状態だから割愛する。私はマスコミが高校時代の根尾君を賞賛していたときに「プロには向いていない素材であり、過剰な期待は禁物」と酷評してあった。