新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

6月14日 その2 「2020年の世界の衛生用紙」の改訂版

2022-06-14 13:25:55 | コラム
衛生用紙は成長する品種である:

印刷(紙)媒体がICT化の急速な進歩と発展の波に圧されて伸び悩んでいることにつれて、印刷用紙を中心にして紙類の需要が低迷している。その不振の中にあって、衛生用紙だけが全世界的に成長が続いている。この現象は発展途上国の生活様式が近代化されるのに伴って、衛生用紙の需要も伸びてきている事からも説明出来る。日本製紙連合会の定義に従えば、衛生用紙とはテイシュペーパー、トイレットペーパー、タオルペーパーが主たる3品目である。

この辺りをアメリカの調査機関RISIが発表した“Annual Review of Global Pulp and Paper Statistics”が国別と地域別に世界の衛生用紙の概観を解説していたので、それに基づいて振り返ってみようと思う。

国別の生産量:紙・板紙生産量世界第1位の中国がここでも第1位
2020年における全世界の生産量は42,960,000トンで、対前年比で+6.1%となっており、上位20ヶ国では+6.4%だった。毎年のように生産量が低下し続けている新聞用紙などと比較すれば、確かに高度成長品種であると解る。

次に生産量での世界の上位20ヶ国を挙げていこう。単位は000トンである。第1位は中国で11,298トン。対前年比+8.6%と高い。2位はアメリカの8,972トンで対前年比+7.0%。3位は日本の1,836トンで、対前年比+0.3%は上位10ヶ国内では群を抜いて低かった。4位はイタリアの1,745トンで対前年比+7.3%。5位はドイツの1,526トンで対前年比+2.0%。6位にはブラジルが入り1,447トンで対前年比+4.8%。7位はメキシコの1,430トンの対前年比+15.3%。8位はインドネシアの1,380トンで対前年比+7.4%。9位はトルコの944トンで対前年比+4.0%。10位にはフランスが来て832トンで対前年比+1.8%だった。

以下、11位がポーランド、12位がスペイン、13位がロシア、14位が英国で対前年比△2.6%と初めて先進国でマイナスを記録、15位がカナダで対前年比△0.3%、16位が韓国、17位がアルゼンチンで△2.1%、18位はスウェーデン、19位はコロンビア、20位が南アフリカとなっていた。

人口1人当たりの消費量:生産量が世界最大の中国は64位
ここが、私が個人的に最も関心がある数字なのだ。例えば、生産量で世界第1位の中国は上位20ヶ国には登場しないが、香港は2位に顔を出している辺りが興味深いのだ。ここでの単位はkgである。

第1位はアメリカで29.02、第2位が香港で24.41、3位はカナダの22.84、4位はバーミューダの22.72、5位はマカオの21.16、6位はオーストリアの20.88、7位はバーレーンの20.60、8位はスウェーデンの20.39、9位はベルギーの20.05、10位はノルウェーの19.94。ここまででお気付きの方がおられると思うが、生産量で第3位に入った我が国が登場していなかったのだ。

以下11位はドイツ、トリニダード・ドバゴ、スイス、イスラエル、デンマーク、フィンランド、アイルランド、オーストラリア、クウエート、英国で20ヶ国が終わるが、我が国は出てこなかった。21位はスロベニア、アイスランド、ギリシャ、オランダ、25位がポルトガルで表が終わっていた。

日本は16.30kgで27位と別表に出ていた。因みに、韓国が39位、台湾が48位、シンガポールが49位、生産量では1位だった中国は7.35kgで64位だった。アジアの諸国は生活水準の向上未だしというところか。我が国の27位も少し残念である。

参考資料:紙業タイムス社刊 Future誌 22年6月13日号


2020年の世界の衛生用紙

2022-06-14 08:23:48 | コラム
衛生用紙は成長する品種:

印刷(紙)媒体がICT化の急速な進歩と発展の波に圧されて伸び悩んでいることにつれて、印刷用紙を中心にして紙類の需要が低迷している。その不振の中にあって、衛生用紙だけが全世界的に成長が続いている。この現象は発展途上国の生活様式が近代化されるのに伴って、衛生用紙の需要も伸びてきている事からも説明出来る。日本製紙連合会の定義に従えば、衛生用紙とはテイシュペーパー、トイレットペーパー、タオルペーパーが主たる3品目である。

この辺りをアメリカの調査機関RISIが発表した“Annual Review of Global Pulp and Paper Statistics”が国別と地域別に世界の衛生用紙の概観を解説していたので、それに基づいて振り返ってみようと思う。

国別の生産量:
2020年における全世界の生産量は42,960,000トンで、対前年比で+6.1%となっており、上位20ヶ国では+6.4%だった。毎年のように生産量が低下し続けている新聞用紙などと比較すれば、確かに高度成長品種であると解る。

次に生産量での世界の上位20ヶ国を挙げていこう。単位は000トンである。第1位は中国で11,298トン。対前年比+8.6%と高い。2位はアメリカの8,972トンで対前年比+7.0%。3位は日本の1,836トンで、対前年比+0.3%は上位10ヶ国内では群を抜いて低かった。4位はイタリアの1,745トンで対前年比+7.3%。5位はドイツの1,526トンで対前年比+2.0%。6位にはブラジルが入り1,447トンで対前年比+4.8%。7位はメキシコの1,430トンの対前年比+15.3%。8位はインドネシアの1,380トンで対前年比+7.4%。9位はトルコの944トンで対前年比+4.0%。10位にはフランスが来て832トンで対前年比+1.8%だった。

以下、11位がポーランド、12位がスペイン、13位がロシア、14位が英国で対前年比△2.6%と初めて先進国でマイナスを記録、15位がカナダで対前年比△0.3%、16位が韓国、17位がアルゼンチンで△2.1%、18位はスウェーデン、19位はコロンビア、20位が南アフリカとなっていた。

人口1人当たりの消費量:
ここが、私が個人的に最も関心がある数字なのだ。例えば、生産量で世界第1位の中国は上位20ヶ国には登場しないが、香港は2位に顔を出している辺りが興味深いのだ。ここでの単位はkgである。

第1位はアメリカで29.02、第2位が香港で24.41、3位はカナダの22.84、4位はバーミューダの22.72、5位はマカオの21.16、6位はオーストリアの20.88、7位はバーレーンの20.60、8位はスウェーデンの20.39、9位はベルギーの20.05、10位はノルウェーの19.94。ここまででお気付きの方がおられると思うが、生産量で第3位に入った我が国が登場していなかったのだ。

以下11位はドイツ、トリニダード・ドバゴ、スイス、イスラエル、デンマーク、フィンランド、アイルランド、オーストラリア、クウエート、英国で20ヶ国が終わるが、我が国は出てこなかった。21位はスロベニア、アイスランド、ギリシャ、オランダ、25位がポルトガルで表が終わっていた。

日本は16.30kgで27位と別表に出ていた。因みに、韓国が39位、台湾が48位、シンガポールが49位、生産量では1位だった中国は7.35kgで64位だった。アジアの諸国は生活水準の向上未だしというところか。我が国の27位も少し残念である。

参考資料:紙業タイムス社刊 Future誌 22年6月13日号