ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

日欧EPA発効で欧州産ワイン値下げ!

2019-02-01 14:59:18 | ワイン&酒
いよいよ本日、2019年2月1日、日欧EPA(経済連携協定)が発効します。

これにより、日本とEU間の関税規定が変わり、日本産品のEU市場へのアクセス、EU産品の日本市場へのアクセスがスムーズになります。

そうです、EUから輸入もされるものばかりでなく、日本からEUに輸出するものにも適用されるため、例えば、日本産のアルコール類の従来の税率は“無税~32ユーロ/100リットル”でしたが、これが撤廃されます。
海外市場進出を進めている日本企業にとっても朗報です。



私の一番の関心事は、もちろん、EU産ワインです。


イタリアのスーパーマケットのワインコーナー

従来の関税は、1リットル当たり15%または125円の低い方、でした。

これが、日欧EPA発効で即時撤廃されます。

ということは、750mlボトルで、最大で93.75円の減税 となります。




今日の新聞に入っていたイオンのチラシで、「イオン直輸入欧州ワイン一斉値下げしました!」と、日欧EPA発効による値下げをアピールしていました。

右上のスペイン産辛口ロゼスパークリングワイン730円(税抜)は気になるかも。
1本398円のスペインワインが、よりどり3本で1,000円(税抜)っていうのもスゴイ!

ただし、注意書きで“一部商品を除く”とありました。

750mボトルで最大93.75円の減税ですので、500円から1000円前後のお手頃クラスのワインなら、値下げがわかりやすいでしょうが、高額ワインではそれほど値下げが実感できないかもしれません。
※例えば、29,890円のワインを29,800円に値下げしたような場合

また、関税が撤廃されたとはいえ、出荷価格の値上げや輸送コストの増加など、輸入諸費用で値上げがあれば、それらがワイン価格に跳ね返ってきますから、調整しなければならないものも出てくるはずです。

よって、日欧EPAが発効されても、すべてのEU産ワインの価格を引き下げる、ということにはならないでしょう。
もちろん、各輸入元によるとは思いますが。



とはいえ、相対的に低価格帯のワインでの値下げの影響は大きいですから、
お手頃価格の普段飲みワインを探す場合は、EPA効果を実感するようになりそうです


[参考]

日EU・EPAにおける農林水産物の交渉結果概要①( EUからの輸入)
http://www.maff.go.jp/j/kokusai/renkei/fta_kanren/f_eu/attach/pdf/index-53.pdf

日EU・EPAにおける農林水産物の交渉結果概要②( EUへの輸出)
http://www.maff.go.jp/j/kokusai/renkei/fta_kanren/f_eu/attach/pdf/index-54.pdf



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