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とある公立高校(橘一高)の入試当日に事件は起こり続ける。以前理不尽とも思える裁定で橘一高の入試に落ちた兄を持つ弟が同校の現役生、教師2人を協力者としてネット掲示板で実況中継を続ける。次第に明らかにされる学校側の入試に対する姿勢と教師の本音。そこに母校愛、妬み、三角関係が絡まり、物語は湊かなえお得意のイヤミスからドタバタの様相を呈する。
恩田陸さん作品同様、この作品に登場する高校もどこかわが母校に相通じるものがあり、とても興味深く読んだ。この高校の教師にはOBが数多くいて、何かがあれば校歌を謳い、母校自慢を展開する場面には思わず「ニヤっ」としてしまった(笑)。最後はホロリとするシーンで終了。46年も前の3月、合格発表の掲示板を見上げて小躍りした自分をしばし思い出した。
公立高校入試まであとわずか。
頑張れ!高校受験生!!!