評価
再読(前回2019年10月25日)。
奉天会戦とバルチック艦隊の東シナ海通過まで。露32万、日25万の兵力が激突した世界史上最大規模の会戦は露側の無用の兵力移動によって日本が勝利を手中にする。そして、バルチック艦隊の進路に苦悩する日本海軍は、これを「対馬」と断定、いよいよ決戦の時が近い。
それにしても、ロシア陸軍・クロパトキン、海軍・ロジェストウェンスキーの無能振りがひどい。クロパトキンは兵力・火力ともに劣る日本軍の戦術に右往左往、ロジェストウェンスキーは小皇帝の傲慢さをいかんなく発揮(笑)。
「日本においては新聞は必ずしも叡知と良心を代表しない」(230頁)との記述があり、大いにうなずく。全く明治時代からなんの進歩もないことに愕然とする。みなさん、マスメディアの言動にはくれぐれも注意いたしましょう!