白堊スポーツ - since 2004.09.18

母校・盛岡一高や岩手のスポーツ情報、読書感想、盛岡風景などをお伝えします。

無敵のおっさん登場!!!

2017年04月17日 | 読書

還暦を迎えた三匹のおっさん、剣道の達人キヨ、柔道の達人シゲ、機械の達人ノリが自警団を結成して悪い奴らを懲らしめるエンタメ勧善懲悪小説!!!そして、キヨの孫の祐希(高1)とノリの娘の早苗(高1)との純愛も進行して見どころ満載!!!たぶん、今まで読んだエンタメ小説の最高峰!!!

第1話=祐希のバイト先でありキヨの仕事場(嘱託勤務)のゲームセンターの店長が恐喝されていることを探り当てた三匹のおっさん。犯人をコテンパンにぶちのめす!
第2話=三匹のおっさん、痴漢を撃退!そして、祐希が危機一髪の早苗を救う!
第3話=シゲの奥さんが(出会い系)詐欺に会う。間一髪で三匹のおっさん登場!シゲと奥さんのやり取りと心の動きが何とも切ない・・・
第4話=中学校で飼育しているカルガモが虐待された。三匹のおっさん+祐希と早苗も母校の一大事に力を発揮して見事解決!飼育係の中学生男女がとても可愛い!
第5話=早苗のクラスメートの行動で祐希と早苗の仲にヒビが入りかけるが、クラスメートの事件を鮮やかに解決!そして、祐希と早苗の仲は確かなものに!
第6話=催眠商法にはまった女性を助け出すべく三匹のおっさんがじっくりと状況観察して、地味に問題の解決を探る。そして各家庭は平和なクリスマスイヴを迎えるのだった。

三匹のおっさんの派手な立ち回りあり!祐希と早苗の青春あり!親子三世代の葛藤あり!還暦を迎えた夫婦の心のわだかまりあり!

人が死んだり、性的な描写があったり、残酷な場面があったり、そんな場面が一切ない!読んでいてとても温かい気持ちになる!そして元気が出る!そして楽しい!「おっさん頑張れ!」って叫びたくなる本です!!!読んでいがった(笑)!!!

透明感のある文章

2017年04月15日 | 読書

昨秋の読書再開後、遠藤周作に続く芥川賞作家二人目。

次の8作品からなる短編集。
「飛行機で眠るのは難しい」
「中国野菜の育て方」
「まぶた」
「お料理教室」
「匂いの収集」
「バックストローク」
「詩人の卵巣」
「リンデンバウム通りの双子」

良く出てくるのが「裏通り」「路地裏」「店裏」「お婆さん」「オーストリア」「ウィーン」。確かに美しくもあり、透明感のある文章で読んでいて気持ちが良い。

だが・・・
エンタメ小説を読むことが多い私には理解が難しい。いったい作者が何を言おうとしているのか、正直解説を読んでもピンと来なかった。読みながら、「わかる!」「わかる!」ってなりたいもんです。

純平、考え直せ

2017年04月14日 | 読書

駆け出しやくざの純平21歳は「敵対する組幹部を始末しろ!」と親分から命じられる。いわゆる鉄砲玉だ。一人前のやくざになるチャンスを得た純平は目的達成に突っ走る。これまで孤独だった純平は突然多くの人々に囲まれ、ネット掲示板でも話題の中心となり意識が高揚し続けついにその瞬間をむかえる。

絶対最後でどんでん返しがある!
と思って読み進むも、あちゃーっどんでん返しも、なんもなく物語終了~~~ 途中までは面白かったのにな~~~~ う~~~む、最近、奥田英朗のギドギドした作品ばかり読んでいたので期待したのにな~~~~ 残念!う~~~む、奥田作品読み続けるか?止めるか?手許にある2作品読んで考えます。

母校の様子

2017年04月12日 | 白堊な出来事
XX君の家では昨晩もわが母校の応援歌が流れっ放しだったらしい!これで、家の人みんなの耳にも応援歌が刷り込まれることでしょう!恐るべし、わが母校!

これだから、みんなファンになっちゃうんだよね、きっと(笑)!

重松清の世界。

2017年04月11日 | 読書

主人公の永田一雄は妻との間が冷え切って、中学生の息子も家庭内暴力をふるうようになり、死を考え始めていた。そして厳格だった父に死期が迫っていた。そんな一雄はある晩、ワインカラーのオデッセイに誘われるまま乗せられる。運転手は橋本さん、助手席には息子の健太君。5年前に交通事故で亡くなって成仏できない二人は、大きな後悔を背負って生きている人々を車に乗せて人生の分岐点まで連れて行くのだった。若い頃の父親も登場し、一雄は人生のやり直しを模索する。

父と子、夫と妻、何気ない言葉・態度がその関係性をつなげたり、切ったりする。人生はやり直しがきかない。実に悲しい、切ない物語。でも、一縷の光が見える終わり方にほっとした。重松清の人生を紡ぐ物語は奥が深い。

重松清からあなたへのメッセージ
「あなたが魔法を信じるのなら、もしかしたら、橋本さんたちに出会うかもしれない。サイテーの現実にうんざりして、もう死んだっていいやって思っているとき、不意に目の前にワインカラーのオデッセイが現れたら、それが橋本さんの車だ。乗り込めばいい。あなたにとって大切な場所に連れていってもらえばいい。」