ガス管交換工事の交通誘導に出た。
静かな住宅街で通行はほとんどなく、時を持て余し気味。
足元をみたら、排水溝とアスファルト舗装の隙間から実生のビオラが1株葉を広げ、花をつけて、静かに、気持ちよさそうに咲いていた。
ご近所の観賞用の株から種が落ち、たまたま雨水などで狭いくぼみに流れ込み、たまたまそこで芽が出て、水も肥料ももらえないのに、根は狭い狭いコンクリートとアスファルトの隙間を一生懸命伸びて養分をすいあげ、葉は一生懸命光を集めて、花を咲かせた。
種を作って子孫を残そうなんて先々どうなるかわからないことを考えたとしたら、きっとそうそうに枯れてしまっていたに違いない。
種は種、根は根、葉は葉として、そのときそのときを一生懸命生きて、ほとんど人に気づかれずとも花は花で静かに、気持ちよさそうに咲いている。
あ、これでいいんだ!
人の生き方をビオラに教わった気がした。
少なくとも私はこの花に気づき、心が動いた。
散策しながら足元のこの花に気づき、何かを感じる人もきっといるに違いない。
こんなところで咲いた花だって、いや、こんなところだからこそその意味がある。
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