バイト先の休憩時間に、若い社員から、なぜ早期退職をし、まったく畑違いの仕事をしているのか、(また働くなら、辞めなきゃよかったのでは、という疑問だったようです)という話になりました。
話せば長いことだし、面倒だったので、まあ、やるだけやったという感じで、疲れちゃったから辞めて、今までとはぜんぜん関係ない仕事をやってるってとこかな、と適当にかわしました。
そんじゃ、腐っても鯛ってとこですね。
あたし的には、・・・。
鯛じゃねぇし、まだ、ぜんぜん腐ってねぇし。
昨年の同じ日に雇用開始になった、役所の管理職を早期退職した方とシフトが重なっており、同席。
俺は、腐ってもイワシだなって、ニコニコしながら言ってました。
作業が始まってしまったので、話はたち切れですが、『腐ってもイワシ』、彼らしい言葉だと思いました。
イワシは九十九里の特産です。見栄えは、一匹では、鯛と比べようもありません。
たくさんの仲間と群れて回遊しています。
みりん干し、めざしなどにして、食べても美味しいですが、たくさんとれた近世の頃は、ほしかとして、肥料に使われていたといいます。
彼はきっと、目立つことがなくても、群れのリーダーになって、みんなのためになる。
死んだ後も、肥料になって、次の世代のためになる。
そんな思いがあったのかな、と感心した言葉でした。
あたしは?と考えると、腐ったら、骨が残るだけです。
祖父母、父母、地域の人、数少ない友、知人、職場の関係、たくさんの人をおくってきましたが、みな、骨が残るだけでした。
あたしが不信心だからかもしれませんが、天国で幸せに暮らしている、地獄で苦しんでいる、そんな話もぜんぜん聞きません。
腐った後のことを考えるより、今日を、今を、精一杯生きる。
一日一生。
イワシにもなれなかったし、まして鯛にはなれない。
人付き合いの苦手な、還暦まじかの、中老一人。
ものすごい迷惑をまき散らしたこともあったのだろうけど、開墾した畑の小菊のように、多少は、人のためになったこともあるに違いない。
そんな、あたしのこれからは、今と向き合って、精一杯生きるしかないいんだなぁと感じた、休憩時間の教訓でした。
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