7月29日 おはよう日本
頭に飾られた大きな花。
その名も「ハナニンゲン」。
日常ではかけ離れた体験ができる。
そのハナニンゲンの写真は札幌市の花屋で撮影されている。
これまでに撮影に臨んだのは約2,000人。
人気はインターネットのSNSなどを通じてロシアやタイなどの海外にも広がっている。
フラワーデザイナーの清野光さん(28)。
海外でファッションショーの助手やフラワースクールの講師を務めた後
帰国して花屋を開業。
花を通じて自分の気持ちを表現するひとつのきっかけにしてほしいと
1年前にこの企画を始めた。
(ハナニンゲンを企画 清野光さん)
「自然や花に触れることで優しくなったり気持ちが洗われる。
触れ合うことによって自分の気持ちが癒される。」
ハナニンゲンに使う花は約100種類から選ぶ。
最初の1本はお客に決めてもらう。
化粧や髪のセットをした後は花を頭に飾る。
どんな花の組み合わせがお客に最も合うのかイメージする。
約40分でハナニンゲンの完成。
撮影は専属のプロのカメラマンが担当する。
照明やポーズを変えて約100枚撮影していく。
(客)
「こんなふうに花を頭に乗せることはない。
メイクもヘアスタイルも花もすごくいい思い出。
記念になる。」
ハナニンゲンは男性にも人気がある。
山本篤さん(31)は留萌市の実家から上京して7年
今まで育ててくれた母親に伝えきれなかった自分の気持ちを花に託す。
(山本篤さん)
「母は黄色い花が一番好きかなと。
なかなかお世話になっていることを伝えづらい母親に
この機会を通じて感謝の言葉を伝えたいと。」
「想像していたよりも違う感じでかっこよく撮れた。」
撮影後さっそく留萌市の実家に向かう。
母親に内緒のプレゼントである。
「ふだん感謝の言葉を言えていないから。
いままでありがとう。
これからもよろしく。」
(母 悦子さん)
「普段あまり態度に表さないので
急にびっくりする。」
(山本篤さん)
「これだけ喜んでくれると思わなかった。
素直にうれしい。」
この日撮影した写真を母親と一緒に見る。
さまざまな思いで撮影に臨むハナニンゲンたち。
花の魅力が人々の心を豊かにしていく。