9月7日 おはよう日本
中国南部にある広東省広州。
気温は連日30度を超え
厳しい暑さが続いている。
古い住宅が立ち並ぶ地区で
暑気払いのお茶が売れらている。
“涼茶”と呼ばれているが冷たいものではない。
1杯 約50円。
体から余分な熱を取り除き
調子を整える効果があるとされている。
10年前には国の無形文化遺産にも認定され
街の人たちからも愛されているお茶である。
「体調を整えるために涼茶を飲みます。
広州ではこうやって定期的に飲むんです。」
葉桂妹さん(71)は90年続く涼茶の老舗を守ってきた。
何種類もの薬草を煮だしてお茶を作る作業を毎日続けている。
「この薬草は腎臓にいいんです。」
70歳を過ぎた今でも店頭に立ち
地元の人たちの相談にものっている。
「体の調子はどう?」
「口内炎ができてしまいました。」
「体の中に熱がこもっているのが原因。
涼茶を飲めば治りますよ。
茶の成分が炎症を抑えてくれるんです。」
苦い味を敬遠する若者が涼茶を飲まなくなり
売り上げが年々落ち込んでいるが
それでも1日に300杯は売れるという。
地元の人たちの健康づくりになくてはならない存在である。
(葉桂妹さん)
「地元の人たちに愛されてきた涼茶を
これからも守っていきたい。」
若い人たちにも飲んでもらえるよう苦味を抑えた涼茶も開発中で
時代に合わせた取り組みを行っている。
涼茶の専門店はかつては大通りに何軒も軒を連ねていたそうだが
最近では清涼飲料水などが好まれるようになって
店じまいするところが増えているという。