9月10日 経済フロントライン
IIと人工知能などを組み合わせるこどで生産性を飛躍的に向上させる第4の産業革命。
(安倍首相)
「第4の産業革命を実演させたい。」
18世紀
蒸気機関の登場で始まった第一次産業革命。
20世紀初頭
電力の普及が引き起こした第二次産業革命。
そして1970年代
コンピューターが世界を一新させた第三次産業革命。
それに続く大きな波が
日本のものづくりの現場を変えようとしている。
第4の産業革命でどんなものづくりが実現するのか。
スマート工場
蓄積したデータから人工知能が自動的に最適な製造を選択するようになったり
マス カスタマイゼーション(個別大量生産)
生産性が高まることで
オーダーメードの製品でも大量生産品並みのコストで製造できるようになる。
ITの活用によって
複雑で難しい作業を誰でもできるようにした工場がある。
北海道北広島市にある従業員80人の金属部品メーカー。
鉄道車両やスマートフォンなど大小さまざまな金属部品を製造していた。
現場の従業員の平均年齢は20代後半。
以前なら高い技術を身につけるには長い年月が必要だった。
しかしこの会社では新米でも即戦力である。
入社1年半の従業員が作っているのはスピーカー用のステンレス製部品。
様々な角度に折り曲げていく。
作業の強い味方がタッチパネル。
いわば電子マニュアルである。
金属を折り曲げる順番
そして機械に差し込む方法や長さなどを細かく指示している。
そのデータは熟練の職人たちの経験を蓄積し
はじき出された。
従業員は機械の指示どうりに金属板を差し込むだけで
寸分たがわず最適な加工ができた。
熟練の職人でも数時間かかった作業が
今は誰でもわずか数分でできるのである。
ワールド山内 社長の山内雄矢さん。
このシステムを導入したのは8年前。
熟練工が次々と退職し人口減少が進むなか
技術を継承しようと考えたのである。
金属の加工で特に難しいのは
同じ力を加えても種類によって曲がり具合が異なることである。
どこに穴をあければ一番ゆがみが少ないかなど
10万のサンプルで試験を重ねた。
そのデータに加え日々の作業によるデータも蓄積。
加工の精度は上がり続けている。
生産量は飛躍的に向上し
売り上げはこの5年で倍増した。
(ワールド山内 社長 山内雄矢さん)
「データが全部仕組みとして作られているので
3年後 5年後 10年後 20年後も同じことが出来る。
データは大事な財産であり大事な部分。
もっとものづくりの差別化をしていく。」