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大統領選の余波続くNY

2016-12-31 07:15:00 | 報道/ニュース

12月7日 キャッチ!


ニューヨークはもともと民主党支持者が多く
クリントン氏の地盤ということもあり
選挙戦序盤からトランプ氏への反発が特に強かった町である。
トランプ氏が次期大統領として政権移行に向けた準備を進めるなか
ニューヨーク市民はどんな思いを抱えているのか。

トランプ氏の地元ニューヨーク マンハッタン。
選挙が終わった後も次期大統領への抗議活動が断続的に続いている。
デモに参加しているのは幅広い年齢層のニューヨーク市民。
トランプ氏の排他的な言動に反発する人たちや
ヒスパニックや黒人
学生
同性愛者など
トランプ氏の政策によって影響を受けるかもしれない人たちが
フェイスブックなどでの呼び掛けに応じて参加している。
時には通りの真ん中でトランプ氏の支持者と抗議する人がにらみ合い
互いの主張をぶつけあることもあった。
一方 トランプ氏が住むトランプタワーの前には
会談に訪れる人たちや
閣僚の人事を探ろうと陣取っている報道陣。
その横で選挙から約1か月たった今でも1人
抗議のメッセージを掲げ続けている人がいる。
「無料で写真を撮って
 私を有名な抗議者にしてください。」
トム・ルクレアさん(72)である。
選挙後 10日余りたったころから連日5時間ほどタワーの前に立ち
通りがかる人たちに自分の写真を撮るよう呼びかけている。
フェイスブックなどにトランプ氏への抗議のメッセージを載せてもらうためである。
ユーモアを交えたものなど
掲げたメッセージはしばしば変わる。
「サンタさん
 トランプ氏を北極に連れて行って!」
「怒りは憎しみに勝る」
(観光客)
「トランプ氏が嫌いだから撮りました。
 彼の抗議は平和的です。」
(海外からの観光客)
「面白いけど笑い事じゃないです。」
ときにはトランプ支持者として有名な街のパフォーマーとも接近 遭遇。
なかにはルクレアさんに罵声を浴びせる人もいるがほとんどの人は共感してくれるという。
(トム・ルクレアさん)
「人々の考え方は変わらないし変えようとも思いません。
 まだ怒っている人がいることを示したいです。」
実は大学の名誉教授のルクレアさん。
長年 文学を教え
去年には奴隷制を廃止したリンカーン大統領に関する著書を出版。
トランプ氏によって多様性を受け入れるアメリカの良さが失われる危険性を
見過ごさないでほしいという。
(大学名誉教授 トム・ルクレアさん)
「この活動で皆さんに伝えたいことがあります。
 あきらめるのではなく
 私のように大切なことのため何か出来るのです。」
世界の注目を浴びているトランプタワーに
大きな影響を受けているのが周囲に立ち並ぶ高級ブティックである。
トランプ氏の当選が決まって以降
周囲の警備は強化。
タワーの南と北の通りは車の通行は許可されず
歩行者も持ち物検査を受けなければならない。
タワーの隣にある高級宝飾品ブランドの本店。
全体の売り上げの10%の売り上げを占めるこの店では客足が減り
アメリカでの売り上げは8~10月で前年の同じ時期より2%減少した。
その中で街の中にはトランプ氏に期待する人たちもいる。
トランプ氏はウォール街の関係者を相次いで閣僚に起用することを表明し
株価は連日最高値を更新。
ウォール街の人々の間では
ビジネス界に身を置いてきたトランプ氏が
思い切ったインフラ投資や減税を行うのではないかと期待する声が高まっている。
(市民)
「トランプ氏が公約を実行すれば“偉大なアメリカが復活”です。」
「インフラ投資が進められ
 それによって仕事も増えれば経済は良くなると思います。」
大きな転換の中で翻弄されているニューヨークの人たち。
それを物語る壁がマンハッタンの地下鉄の中にある。
その名も“地下鉄セラピー”。
メッセージを張り付けることで選挙後の気持ちを吐き出してもらう試みである。
この1か月ほどで1万以上のメッセージが集まった。
当初目立ったのは“不安”のメッセージ。
しかし“希望”を占めすメッセージも見られるようになった。
時代の変わり目になんとか向き合おうとする人々の胸の内が浮き彫りになっている。




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