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金足農業高校旋風

2018-09-08 07:00:00 | 編集手帳

8月21日 編集手帳

 

 いつ何があったから、
というわけではなく、
数字の形や印象で記念日ができることがある。
耳の日「3月3日」、
ヒゲの日「八月八日」、
目の愛護デー「一〇月一〇日」

ここ数年、
水族館でにわかに人気の出たチンアナゴは「11月11日」が記念日だという。
東京の「すみだ水族館」が定めた。
砂からにょきっと体を伸ばし、
口をぱくぱく開けている。
みながなぜか同じ方向を向いていて、
ダンスでもするかのように体を揺らしている。

今夏の甲子園に似た光景がある。
笑顔と大声で、
体をのけぞらせながら校歌をうたう金足農業高校(秋田)の選手たちである。

かつての強豪とはいえ、
有望選手の集まりやすい都会の学校ではない。
地元の子で占める県立の農業高校が決勝の舞台にコマを進めた。
3回戦、
準々決勝は土壇場の逆転劇で、
はらはらドキドキの勝ちぶりといい、
おなじみになった元気な“ダンス”といい、
全国にファンを広げたことだろう。

決勝のきょうは何の日になるだろう。
大阪桐蔭の優勝なら2度の春夏連覇は史上初。
金足ならば東北勢は言うまでもなく、
農業の名のつく高校としても史上初だ。

 

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